アメリカン・コッカー・スパニエルについて飼っている方も、これから飼いたいと思っている方も多いんではないでしょうか?今回は犬種の一つアメリカン・コッカー・スパニエルをチェックし気をつけなければいけない事など、犬を飼う上では犬種別に特徴や性質を理解していきましょう。

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アメリカン・コッカー・スパニエルとは

アメリカン・コッカー・スパニエルは、ディズニー映画「わんわん物語」の主役、レディのモデルとなった犬種だったことで世界中で知られるようになり、今やディズニーファンだけでなく、幅広い世代に愛される犬種です。

  • 丸い頭部
  • 短いマズル(鼻から口にかけての部分)
  • でクルクルした瞳
  • 耳の毛量はフサフサして大きく垂れ下がり
  • 胸や腹部
  • 四肢にも絹のような被毛

など、この愛らしい見た目から一気に家庭犬として人気になりました。

アメリカン・コッカー・スパニエルのルーツとは?

アメリカン・コッカー・スパニエルのルーツは、1620年イギリスの移民船メイフラワー号で「イングリッシュ・コッカー・スパニエル」がアメリカに持ち込まれたのがきっかけとされています。

その後も続く移民船にもコッカー・スパニエルが持ち込まれ、中でも小柄なスパニエルが特に人気を集め、これが現在のアメリカン・コッカー・スパニエルとされています。

このことから、もともとアメリカン・コッカー・スパニエルは、イングリッシュ・コッカー・スパニエルと同様とされていましたが、1884年にアメリカで設立された愛犬家団体「AKC(アメリカン・ケネル・クラブ)」によって、1935年に正式に別犬種と区別されるようになりました。

ちなみに、アメリカン・コッカー・スパニエルという名前の由来は、元が鳥猟犬で、鳥に静かに忍び寄り、上手に猟をすることから「ヤマギシ(woodcocker)猟」に最適とされ、「コッカー=ヤマギシ」「スパニエル=猟」にちなんで、コッカー・スパニエルと名付けられました。

アメリカン・コッカー・スパニエルの性格

アメリカでは、メリー(陽気な)コッカーと言われるほど、とても明るく人懐っこく、順応性もあるので、すぐに人や家にも慣れる犬種です。

喜び過ぎると、気付けば「うれション」が多いのも、この犬種の特徴です。

その反面、トリミングなど自分の嫌なことをされると、あの愛くるしい顔が嘘のように豹変することがあります。

とても明るくて陽気なアメリカン・コッカー・スパニエルですが、元は猟犬としての素質もあるため、時折気性が激しくなる場合があります。

子犬の頃からしっかりと躾をして、日頃からスキンシップを取り、信頼関係を築きあげれば、飼い主に従順で温厚な子になるでしょう。

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アメリカン・コッカー・スパニエルのカラーの種類


アメリカン・コッカー・スパニエルの毛色は、

  • ブラック
  • アスコブ
  • パーティ・カラー

の3つの種類があります。

先述した「わんわん物語」に登場するレディの毛色はおそらく「パーティー・カラー」でしょうか。2色以上のはっきりと区別ができる単色で、内1色はホワイトである必要があります。

パーティ・カラーには、

  • ブラック&ホワイト
  • レッド&ホワイト
  • ブラウン&ホワイト

などがあります。

パーティー・カラーの他、タンやポイントも含んだブラックの単色の「ブラック」、ブラック以外の単色の毛色「アスコブ」は、明るいクリーム色のバフカラーや、単色から暗めのレッドの単色まであります。

毎日のお手入れが必要なアメリカン・コッカー・スパニエル

アメリカン・コッカー・スパニエルと上手に暮らすために、日頃からのお手入れは欠かせません。

他の犬種に比べると、アメリカン・コッカー・スパニエルはブラッシングや耳掃除、トリミングが必須となるため、被毛のケアという点では、難易度の高い犬種に入るでしょう。

大きく垂れ下がった耳と、美しいシルクのような被毛は、アメリカン・コッカー・スパニエルのトレードマークと言える部分。

美しい容姿を維持するためにも、日頃からのケアが非常に重要なものとなってくるのです。

逆に、こうしたケアが満足に出来ていなければ、本来が美しい姿であるために、被毛の汚れや毛玉、体臭と言った部分も目立ってしまいます。

栄養やドッグフードの質などでも、被毛の健康状態が左右されますが、日々のブラッシングや、こまめな耳掃除を行うことも、美しい被毛の維持には欠かせない作業なのです。

アメリカン・コッカー・スパニエルをブラッシングする際のポイント

アメリカン・コッカー・スパニエルの、絹のような美しい被毛はとても細くて繊細。毛玉にもなりやすいので、まめにブラッシングをするようにしましょう。

また、ブラッシングの際には、毛玉にも注意しましょう。毛玉があるとスムーズにブラッシングが行えず、途中で引っかかってしまいます。

被毛を引っ掛けてしまうと、被毛も傷んでしまい、皮膚も傷つけてしまいますので、グイグイと引っ張らないようにしましょう。

ブラッシングを行う際には力を入れず、ブラシは軽く置く程度にして、毛並みに沿うようにして、軽く引いていきます。

下の被毛もブラッシングしようと、ブラシを深く入れてしまいがちですが、あまり深く入れてしまうと皮膚を傷つけてしまいますので、力加減には注意が必要です。

シャンプーが必須なアメリカン・コッカー・スパニエル


アメリカン・コッカー・スパニエルの、美しい被毛を維持するには、ブラッシングの他に、シャンプーも必須のお手入れになります。

ブラッシングを行うことで、静電気も除去することができ、汚れをブラシで落とすことができますが、皮膚の汚れまでは落とすことが出来ません。

ブラッシングが被毛表面の汚れ落としとするならば、シャンプーは皮膚の汚れ落としに重要なケアとなるのです。

特に、アメリカン・コッカー・スパニエルの被毛は密集しているため、体が蒸れやすく、汚れも溜まりやすいです。

そのため、シャンプーは必須となるのですが、被毛も柔らかく、シャンプーするだけでも大変ですが、シャンプー後に乾かすだけでも大変な作業となります。

自宅でシャンプーすることも出来ますが、アメリカン・コッカー・スパニエルのシャンプーに慣れていなければ、1日作業になることでしょう。

あまり無理をせず、月に一度はトリミングサロンに頼む事をおすすめします。

垂れ耳のアメリカン・コッカー・スパニエルは外耳炎に注意!

アメリカン・コッカー・スパニエルの特徴でもある、長く大きく垂れ下がっている耳のお手入れも欠かせません。

垂れ耳の犬種は、立ち耳の犬種に比べて通気性が良くないため、耳の中が蒸れやすく、耳の中が汚れやすいのです。

耳の汚れを放っておくと、汚れが元となってカビや雑菌などが繁殖し、「外耳炎」を始めとした耳の病気を引き起こす原因となってしまいます。

特に、暑い夏や湿気が多い季節は耳の中も蒸れやすいので、こまめな耳掃除が必要です。

耳と同様に注意したいのが目のケア。アメリカン・コッカー・スパニエルは「緑内障」や「白内障」など目の疾患が多い犬種です。目の周りをキレイにしたり、日頃から目のケアは欠かさずチェックしましょう。

皮膚病になりやすいアメリカン・コッカー・スパニエル

アメリカン・コッカー・スパニエルは、ブラッシングやシャンプー、耳掃除と、お手入れが大変な犬種ですね。

しかし、こうしたお手入れは、見た目を美しく保つためだけでなく、皮膚病のケアを行うためにも重要なものなのです。

特に、皮脂が脂っぽいアメリカン・コッカー・スパニエルは、「脂漏性皮膚炎」と呼ばれる皮膚病にかかりやすいです。

「脂漏症」と呼ばれる、皮脂が過剰分泌されてしまう症状があると、皮膚に細菌が溜まりやすく、脂漏性皮膚炎を引き起こしてしまうのです。

皮膚炎を起こしてしまうと、痒みで皮膚を掻きむしってしまったり、脱毛してしまったりします。

また、治療を行なっても、今度は患部が乾燥することでも痒みが起こり、再び掻きむしってしまうと言った悪循環が生まれます。

見た目を綺麗に保つ目的もありますが、皮膚病にならないよう、日頃からのお手入れが非常に重要となるのです。

気になるアメリカン・コッカー・スパニエルの販売価格は?

アメリカン・コッカー・スパニエルは、お手入れも大変な犬種ですが、何よりもその可愛らしい容姿や、頭も良く、陽気な性格が、衰えない人気を維持しています。

アメリカン・コッカー・スパニエルの気になる値段ですが、おおよその相場としては15万円〜25万円といったところ。多くが20万円前後でしょう。

もちろん、ブリーダーによっても相場は変わってきますが、値段の違いは希少色である場合や、先天性の病気を患っている可能性がある場合でも、大きく変わってきます。

特に、アメリカン・コッカー・スパニエルはチェリーアイ等の病気が多い犬種。迎え入れる前に、ショップで事前確認は必須となります。

カラーに関してはバフカラーが多いですが、トライカラーなどは希少色ですので、価格も高騰するでしょう。

アメリカン・コッカー・スパニエルのルーツと飼い方!【性格や運動は?】のまとめ

もともと鳥猟犬だったアメリカン・コッカー・スパニエル。

とても食欲があり、太りやすい犬種でもあります。太り過ぎて体に負担がかかってしまうことで「股関節形成不全」などにもかかりやすいので、日頃から太らせ過ぎないよう注意しましょう。

ストレス解消と体重管理も併せて、長めの運動を取り入れてあげることも必要です。

とても陽気で体力がある犬種なので、毎日お散歩へ連れてってストレス解消させてあげましょう。

どの愛犬と暮らすにも、日頃からスキンシップやコミュニケーションを取り、愛犬の変化などにいち早く気付いてあげられるような飼い主さんでいたいですね。

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