安価なキャットフードを与えていると、ウンチの臭いがきつくなったと感じたことはありませんか?これは、安価なキャットフードに含まれる原材料のせいかもしれません。ウンチの状態は愛猫の健康のバロメーターにもなります。その原因を探ってみましょう。
なぜ、うんちの臭いは変わるのか
キャットフードの種類によっては「うんち」の臭いがきついと感じたり、量が多い・少ないと感じたりしますよね。うんちは元々臭いものではありますが、キャットフードに含まれる原材料によっても、うんちの臭いは左右されるものです。
猫は犬と違って外で散歩中に排泄を行うのではなく、基本は家庭内に置いてあるトイレで排泄を行います。そのため、猫の便臭はできるだけ軽減させたい!と思いますよね。最近では高性能な猫トイレや猫砂も登場してきてはいるので、一昔前に比べるとうんちの臭いやおしっこの臭いも軽減?されてはいると思いますが、うんちの臭いを減らすためにはまず、根本となるキャットフードから見直す必要があります。
臭いの犯人は「穀物類」?
キャットフードを見直すと言っても、猫はグルメな子が多いのと、食にうるさいというのが猫飼いさん達の共通意見ではないでしょうか。そうなんですよね。急にご飯を変えようものなら、フンッと食べなくなってしまうこともありますよね。それには、キャットフードの切り替えるポイントと言うものもありますが、まず便臭の原因となっているのはキャットフードと考えて間違いはありません。
念のため、今利用しているキャットフードの原材料を確認してみましょう。主にうんちの臭いを増強させている原材料には「穀物類」が多く絡んでいます。本来であれば、猫は肉食の動物のため、穀物類は微量しか必要とはしていません。しかし、多くのキャットフードには穀物類が使用されています。
穀物類は肉に比べるとコストも低く、猫の満腹感も得られやすいものではあるので、多くのキャットフードに使用されています。しかし、猫は穀物類を消化することが苦手なのです。そのため、消化不良を起こしてしまったり、便秘がちになってしまうこともあります。
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栄養価の低い穀類を使用するフード
穀物類は安価なキャットフードに使用されがちではあります。オリジンなどのハイクラスのキャットフードでは、肉類が80%、食物繊維が20%、穀物類は0%という配合です。一方、安価なキャットフードでは第一主原料に穀物類が使用され、他にもぎっしりと小麦やトウモロコシといった穀類が配合されています。
残念ながらこういった穀物類には、猫にとってプラスとなる栄養素は低く、場合によっては単に消化の悪い物を食べている事になります。最低限、第一主原料には肉を使用しているキャットフードを選んだほうが、便臭の改善や猫の栄養バランスも良い方向に向かうでしょう。
ビートパルプも場合によっては
うんちの臭いを臭くする要素は穀物類だけではありません。こちらも安価なキャットフード等でも多く見かけるものですが「ビートパルプ」も場合によってはうんちの臭いをきつくさせる要因になる場合があります。食物繊維の一種として取り扱われるビートパルプですが、「甜菜(砂糖大根とも呼ばれます)」と言う植物から砂糖が絞り出された後に残った果肉繊維質の事で、ペットフードだけでなく、ダイエット食品等にも使用されているものです。
ビートパルプの量が適正である場合には、腸内環境の改善にも効果のあるものではありますが、一方でうんちを固くする要因にもなります。というのも、このビートパルプが作られる工程で大きく変わってきます。ビートパルプは多くのペットフードで使用されているものですが、一部の粗悪なビートパルプでは、単に搾り取ってビートパルプを抽出しているのではなく、硫酸系の薬剤を使用することで繊維質を溶かし出して抽出している物もあります。
この場合、薬剤の残留成分がビートパルプの効果を別のものにさせてしまいます。腸内環境を維持するどころか、便の状態も固くしてしまったり、消化の悪いものになってしまうのです。本来のビートパルプは、腸内環境の維持に効果のあるものなのですが、機械で搾り取る工程はコストも上がるものです。一方、こうして薬剤を使用して安価に製造されるビートパルプは、コスト減のためのペットフードなどに使用されています。
こうした理由から、安価なキャットフードに使用されているビートパルプは、薬剤を使用して抽出されていると疑われるものであるため、避けたほうが良いのです。比較的、安価なキャットフードを与えた時に、うんちの臭いがきついと感じた際には、愛猫の腸内環境が狂い始めている証拠かもしれません。
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まとめ
猫のウンチの臭いは、こうして安価なキャットフードを与えることで引き起こされる事も考えられますが、肉の含有量が多いキャットフードを食べた際にも臭いと感じる事があります。同じ臭さでも、実は質の違う臭いのきつさであるため、一概にウンチが臭いからと言ってフードの質が悪い事とはイコールにはなりません。人間でも同じですが、便秘がち(消化不良時の)なうんちの臭さは、食べ物の消化の臭さとは違いますよね。
愛猫の健康維持のチェックポイントとして、ウンチの頻度や臭い、色、固さ等が腸内環境の状態を知るのに適していますので、日頃から愛猫のウンチの状態をよく把握しておくようにしましょう。原材料の良いキャットフードを与えた際には、ウンチの状態も毛艶も違ってくるはずです。
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