グレインフリー・高タンパクを特徴とした「カナガン キャットフード」と、オーガニック原料で作られた安全・安心のキャットフード「ヤラー」を比較。どちらも高品質なキャットフードですが、より愛猫におすすめなキャットフードはどちらのキャットフードなのでしょうか。
そこで今回は、カナガン キャットフードとヤラー キャットフードの特徴や原材料を比較、おすすめのキャットフードはどちらかを検証していきたいと思います。
カナガン キャットフードについて
イギリス原産のキャットフード「カナガン キャットフード」は、猫本来の食性を意識した配合で、高タンパク・グレインフリーを特徴としたキャットフードです。
猫は本来、肉食の動物ですので、猫が最も必要とする食材は動物性タンパク源であることが分かります。カナガンはキャットフードのうち70%を動物性タンパク源、30%を植物成分で構成されたキャットフードで、穀物は一切使用していません。
猫にとって必要なのは動物性タンパク源であり、穀物ではありませんので、主原料となる「チキン」も新鮮で高品質な「平飼いチキン」を採用。食にうるさい猫の嗜好性も高く、高タンパクなキャットフードが、カナガン キャットフードの特徴となっています。
ヤラーについて
「YARRAH(ヤラー)」はオランダ原産のフードメーカーで、オーガニック素材を使用した高品質なキャットフードであることを特徴としています。
原材料が高品質であることは、近年のフード市場では当たり前になりつつありますが、ヤラーは真に高品質な原材料にこだわり抜いており、すべての原材料はトレーサビリティー、オーガニックの原材料で構成されています。
また、ヤラーの製造工場は内部を公開するなど、キャットフードの製造段階に置いても透明性を維持しており、愛猫はもちろん、飼い主さんにも安心のおけるキャットフードとなっています。
当然ながら人工添加物も一切使用していませんので、素材のクオリティだけでなく、キャットフード自体のクオリティも高いキャットフードでもあります。
オーガニックとは?
オーガニックという言葉をよく聞くと思いますが、オーガニックを簡単に説明すると安全性も高く、より自然な状態で育てられた高品質な食品のこと。「有機」という言葉でも表される場合があります。
自然な状態で育てられたといっても、単に農薬を使用しないで育てられたり、自由な環境で育てられるといったような、簡単なものではありません。農作物であれば、育てられる土壌から審査が行われ、数年に渡って完全に自然な状態にならなければ認証されず、水などにも厳しい条件が設けられています。
また、畜産農家であれば飼育環境だけでなく、飼料もオーガニックでなければいけません。自然な環境下で育ち、さらにオーガニック飼料で育ち、完全に自然な状態でなければオーガニック認証を受けることは出来ません。
複数の認証機関から認められているフード
簡単にオーガニックといっても、上記の通り、オーガニック認証を取得するのは非常に難しく、数ヶ月や数年で取得できるものではありません。また、オーガニック認証は様々な国・機関で行っているものですが、いずれも厳しい条件が設けられています。
ヤラーはこのオーガニック認証のうち、オランダのオーガニック認証である「EKOマーク」、スウェーデンの「KRAVマーク」、ノルウェーの「Debio」といったように、複数のオーガニック認証機関から認められたフードメーカーとなっています。
高品質なキャットフードは数多くありますが、こうしてオーガニック認証を受けている原材料を使用しているキャットフードはヤラーを含め、ごく一部と言って良いでしょう。
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カナガン キャットフードの原材料
では具体的に、カナガン キャットフードの原材料をチェックしてみましょう。
【カナガン キャットフード 原材料】
乾燥チキン35.5%、骨抜きチキン生肉25%、サツマイモ、ジャガイモ、鶏脂4.2%、乾燥全卵4%、チキングレイビー2.3%、サーモンオイル1.2%、ミネラル類(硫酸亜鉛一水和物、硫酸第一鉄水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)、アルファルファ、クランベリー、タウリン、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、海藻、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、アニスの実、コロハ
カナガン キャットフードは動物性タンパク源の含有量にこだわったキャットフードですので、主原料は「乾燥チキン」が35.5%、ついで「骨抜きチキン生肉」が25%、と動物性タンパク源が豊富に含まれています。
フードの7割が動物性タンパク源であるカナガン キャットフードですので、高タンパクな内容で猫にとって、最適な栄養を摂取できるキャットフードと言えるでしょう。
このほか、野菜や果物・ハーブ類も含まれており、消化吸収や腸内環境の改善、栄養素の摂取以外にも、リフレッシュ効果を得られたりといったプラスαの効果もハーブ類から得られることが期待できます。
そして、前述の通りグレインフリーのキャットフードとなっていますので、穀物アレルギーを持つ猫にも安心して与えることのできるキャットフードとなっています。
ヤラーの原材料
続いて、ヤラーの原材料についてもチェックしてみましょう。
【ヤラー キャットフード チキン 原材料】
鶏肉、全粒小麦、えんどう豆、トウモロコシ、鶏脂、イースト、ひまわりの種皮、大豆外皮、イラクサ、タウリン、ビタミン類(VA、VB12、VB3、ビオチン、パントテン酸、 塩化コリン、VK3、VB6、VB1、VD3、葉酸)、ミネラル類(炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸亜鉛、硫酸鉄、酸化マンガン、硫酸銅、ヨウ化カルシウム、亜セレン酸Na 、硫酸カリウム)、酸化防止剤(ローズマリー抽出物、ビタミンE)
ヤラーの主原料は「鶏肉」となっています。配合量については記載がありませんので割合は不明ですが、肉の配合量は27.9%以上となっています。
ヤラーの特徴となるのはオーガニック原料を使った安全・安心のキャットフードというポイントですので、カナガン キャットフードにように動物性タンパク源の配合量にこだわられたキャットフードではありません。
ヤラーは食の安全から愛猫の健康に配慮し、安全性の高い原材料でしっかりと栄養を摂取することを目的としていますので、カナガン キャットフードと比較しても原材料の配合量は大きく異なるものとなっています。
そのポイントとなるのが、穀物を含んでいるかどうかという点でしょう。
両フードの成分を比較
では、両フードの成分を比較してみましょう。
【カナガン キャットフード 成分】
タンパク質:37%、脂質:20%、粗繊維:1.5%、灰分:8.5%、水分:7%、オメガ6脂肪酸:2.99%、オメガ3脂肪酸:0.82%、リン:1.4%、マグネシウム:0.09%、ナトリウム:0.8%、カルシウム:1.58%、カリウム:0.7%、カロリー(100gあたり):約390Kcal
【ヤラー キャットフード チキン 成分】
タンパク質:29%、脂質:13%、粗繊維:3%、灰分:8%、水分:8%、リン:1.1%、マグネシウム:0.14%、ナトリウム:0.45%、カロリー(100gあたり):約349Kcal
カナガン キャットフードは高タンパクを特徴としていますので、37%と高タンパクな内容。対してヤラーのタンパク質は29%と控えめな量になっています。
脂質はカナガン キャットフードが20%、カロリーも390Kcal/100gと高カロリーな内容になっていますが、ヤラーは脂質も低く、カロリーも抑えめな印象です。
与えやすさで考えるとヤラーのほうがすべての年齢において与えやすい内容のキャットフードと言えますが、活発な猫や幼猫、成猫にはカナガン キャットフードのような高タンパクなキャットフードがおすすめ。
どちらも良い特徴を持ったキャットフードですが、愛猫の年齢や状態によっておすすめは分かれるところです。
プロ目線から見た両フードの比較
両フードを比較して、特徴的な違いが見られるのはカナガン キャットフードは穀物を一切使用していないのに対し、ヤラーは「全粒小麦」など、穀物を使用しているという点です。
近年はグレインフリーのキャットフードも増加してきており、食物アレルギーに配慮されている事だけでなく、猫の消化吸収のことを考えてグレインフリーとしているキャットフードも多いです。
今回比較としたヤラーの「キャットフード チキン」は穀物を含んでいるラインナップになりますが、他ラインナップでは「キャットフード グレインフリー」も販売されています。以前はなかったグレインフリーのラインナップですが、前述の通り、多くのフードメーカーがグレインフリーを発表してきているのに対したものでしょう。
グレインフリーであり、さらにオーガニック原料で作られたキャットフードとなっていますので、愛猫の消化吸収・穀物アレルギーにも配慮しているだけでなく、より安心で安全なキャットフードとなっていますので、クオリティとしてもかなり高品質なキャットフードとなっています。
カナガン キャットフードも十分に高品質なキャットフードですが、全年齢対応という点で、年齢によってはヤラーのほうが与えやすいケースもあるでしょう。ラインナップにもよりますが、今回の比較を行った上では、品質自体はヤラーの方がおすすめであり、カナガン キャットフードの方が健康な猫にはおすすめなキャットフードと言えそうです。
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