高タンパクで動物性タンパク源を豊富に含む「カナガン」と、17種類の原材料を最適な栄養バランスで配合したニュートロの「シュプレモ」。どちらも優れたドッグフードではありますが、より高品質なドッグフードはどちらのドッグフードなのでしょうか。

そこで今回は「カナガン チキン」と「シュプレモ 小型犬用 成犬用」の成分値や品質内容を徹底比較してみたいと思います。

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カナガンとは?

「カナガン」は動物性タンパク源60%、植物成分40%という原材料の配合が特徴のドッグフード。この割合は、犬が本来肉食動物の血を引く事から、犬にとって適切な栄養バランスが、この6:4の割合とされています。

多くのドッグフードがありますが、その多くは穀物類を含んだドッグフードとなっています。しかし、犬は本来、穀物を消化するのに適してはおらず、消化不良を起こしてしまったり、場合によっては穀物に対してアレルギーを引き起こす場合もあります。

カナガンは動物性タンパク源と植物成分だけに絞られたドッグフードで、穀物は一切使用していないグレインフリーのドッグフードとなっています。そのため、カナガンは犬にとって消化のしやすいドッグフードでもあり、より栄養を摂取しやすいドッグフードでもあるのです。

【カナガン チキン 原材料】
骨抜きチキン生肉26%、乾燥チキン25%、サツマイモ、エンドウ豆、ジャガイモ、エンドウタンパク、アルファルファ、鶏脂3.1%、乾燥全卵3.1%、チキングレイビー1.6%、サーモンオイル1.2%、ミネラル(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、無水ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン(ビタミンA 16,250IU/kg、ビタミンD3 2,400IU/kg、ビタミンE 240IU/kg)、グルコサミン1000mg/kg、メチルスルフォニルメタン(MSM)1000mg/kg、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、オオバコ、海藻、フラクトオリゴ糖、コンドロイチン700mg/kg、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、クランベリー、アニスの実、コロハ

上記の通り、動物性タンパク源は60%配合、その他の植物成分には野菜や果物、ハーブ類が配合されています。いずれの植物成分も消化のしやすい

シュプレモとは?


日本で販売されているプレミアムフードの中でも特に有名なブランドの一つに挙げられる「ニュートロ(Nutro)」。今回カナガンと比較する「シュプレモ」は、ニュートロのフードブランドの一つで、17種類の厳選自然素材をブレンドしたホリスティックブレンドを特徴としたドッグフードです。

人間と同じく、犬の栄養も何か1種類だけを摂取しても効果は薄く、それぞれの栄養素をバランスよく摂取することで、初めて高い効果を発揮します。シュプレモはこうした視点から作られたドッグフードでもあり、特徴的な栄養素を含む17種類の原材料を、最適な栄養バランスで配合したドッグフードなのです。

その結果、高い栄養価に加えて、消化吸収を向上させることでより栄養を体に吸収することが出来るのです。高い嗜好性や健康的な体の維持はもちろん、皮膚や被毛の健康、消化吸収の健康維持、筋肉の健康維持など、様々な良い効果をもたらしてくれるのが、シュプレモの特徴となっています。

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シュプレモの原材料

シュプレモの原材料を見てみましょう。第一、第二主原料には「チキン」が配合されていますが、他にも「ラムミール」「サーモンミール」といった動物性タンパク源が使用されています。

この配合も最適な栄養バランスを考えたもので、高い栄養価を誇るチキンに加えて、プラスαの効果でラムやサーモンを含み、さらに動物性タンパク源を摂取できる配合になっています。

【シュプレモ 小型犬用 成犬用 原材料】
チキン(肉)、チキンミール、玄米、粗挽き米、米糠、鶏脂*、ラムミール、サーモンミール、タンパク加水分解物、エンドウタンパク、ひまわり油*、亜麻仁、ビートパルプ、オーツ麦、ココナッツ、チアシード、乾燥卵、トマト、ケール、パンプキン、ホウレン草、ブルーベリー、リンゴ、ニンジン、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、D3、E、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、ミネラル類(カリウム、クロライド、セレン、ナトリウム、マンガン、亜鉛、鉄、銅)、アミノ酸類(メチオニン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、クエン酸) *ミックストコフェロールで保存

この他、高品質な野菜や果物が原材料に使用。動物性タンパク源だけでなく、食物繊維もバランスの取れた配合で摂取できるので、消化吸収にも高い効果が期待できます。

そして、シュプレモは年齢に応じたラインナップが揃っており、「子犬用」「成犬用」「エイジングケア(高齢犬用)」「体重管理用」といったように、年齢や愛犬の状態に応じてドッグフードを選ぶことが出来ます。

ラインナップに差があり


前述の通り、シュプレモは年齢に応じてドッグフードを選択することが出来ますので、子犬から高齢犬になるまでを通じて与え続けることが出来るドッグフードです。

対してカナガンも全年齢を対象としたドッグフードではありますが、大きく異なるのはカナガンは1種類のみの展開で、給餌量をコントロールすることで年齢や状態に合わせるドッグフードです。

基本的には年齢や活動量で給餌量をコントロールし、便の状態を見ながら適切な給餌量を決めていく形となりますが、カナガンは高タンパクなドッグフードですので高齢犬には少々、栄養価の高すぎるドッグフードと言えるかもしれません。

シュプレモは年齢に応じた成分値になっていますので、基本的には飼い主さんが栄養のバランスについて深く考える必要はないでしょう。カナガンは高齢犬に限らず、常に給餌量のバランスを見ていかなければなりませんので、こうした点では少しむずかしいドッグフードかもしれませんね。

カナガンとシュプレモの成分を比較

では実際にカナガンとシュプレモ(小型犬 成犬用)の成分値を比較してみましょう。

カナガンのタンパク質量は33%とかなり高め。シュプレモのタンパク質量は26%と、一般的な成犬のタンパク質量となっています。

脂質に関してはカナガンが17%、シュプレモが15%とカナガンの方が高脂質。カロリーに関してはカナガンが361Kcal、シュプレモが360Kcalとほぼ同じくらいの内容です。

カナガンは高タンパク、高脂質のドッグフードですので、おすすめとなるのは消化する力が安定した幼犬〜活動量の多い成犬です。対してシュプレモは子犬から高齢犬までのラインナップが揃いますので、適した年齢のドッグフードを与えることになりますので、あくまでも比較した小型犬 成犬用は、成犬におすすめのドッグフードとなります。

【成分】
粗タンパク質:33.00%、脂質:17.00%、粗灰分:9.00%、粗繊維:3.50%、水分:8.50%、オメガ6脂肪酸:2.80%、オメガ3脂肪酸:0.90%、リン:1.42%、マグネシウム:0.10%、ナトリウム:0.60%、カルシウム:1.86%、カリウム:0.60%、エネルギー(100gあたり)/約361.25kcal

【シュプレモ 小型犬用 成犬用 成分】
粗タンパク質:26%、脂質:15%、粗灰分:10.5%、粗繊維:4%、水分:10%、オメガ6脂肪酸:3.5%、オメガ3脂肪酸:0.5%、エネルギー(100gあたり)/約360kcal

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プロ目線から見たフードの比較


成犬であればこうして比較できますが、これが高齢犬となると少し話は変わってきます。

カナガンは動物性タンパク源を60%の割合で配合していますが、肉を消化する際には腎臓に負担をかけることになります。

肉は犬にとって消化のしやすい食材でもあり、犬は肉を消化するのに適した内蔵を持ってもいます。が、この肉を消化する際には腎臓の機能が健康でなければ、逆に腎臓の病気を引き起こすリスクを高めてしまいます。

特に高齢犬となると、腎臓の働きが弱くなってきている犬も少なくありません。そのため、あまり高タンパクなドッグフードを与え続けていると、常に腎臓が働き詰めの状態になってしまい、病気のリスクを高めてしまうのです。

高齢犬であれば、少し低めのタンパク質量が望ましいですが、あくまでも飼い主さんが愛犬の状態を把握していなければ、愛犬の変化に気がつくことも難しいでしょう。

活発に行動する高齢犬であればあまり心配はありませんが、寝てばかりいるような高齢犬ですと、少々、重すぎる成分値でもありますので、給餌量を思い切り変える、もしくは別のフードに切り替えるのが望ましいかもしれません。

まとめ

カナガンとシュプレモを比較してきました。カナガンは高品質なドッグフードには違いありませんが、高タンパクなドッグフードですので、高齢犬に与える際には給餌量のコントロールが重要になります。

一方のシュプレモはラインナップが揃っていますので、子犬から高齢犬までそれぞれのラインナップで対応することができます。ある程度の管理は必要になりますが、基本的には飼い主さんがタンパク質量やカロリーの計算をせずとも、決められた給餌量を与えることで、愛犬の健康も維持することが出来るでしょう。

シュプレモは良い意味で普通にクオリティの高いドッグフードですので万人向け、カナガンは活発な成犬におすすめのドッグフードという評価になるでしょう。

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