ドッグフードの中でも最高峰に近い位置づけで知られる「アカナ」のドッグフードは「生物学的に適性な栄養バランス」が特徴のドッグフードですが、「カナガン」も同じく生物学的に適性であるドッグフードという特徴を持つドッグフードです。

そこで今回は「カナガン チキン」と「アカナ アダルト スモールブリード」の成分値や品質内容を徹底比較してみたいと思います。

スポンサーリンク

アカナの特徴について

「アカナ(ACANA)」はカナダ原産のドッグフードで、地元産の決まった生産者から仕入れた原材料のみを利用した、安全性も高く新鮮な原材料を使ったドッグフードです。

また、アカナの特徴となるのが冒頭でも触れた「生物学的に適性」な原材料・成分値がアカナのドッグフードの基本となっており、穀物類は一切含まないグレインフリーで、動物性タンパク源が60%〜70%、野菜や果物などの植物成分が30%〜40%という割合になっています。

犬は本来肉食性の雑食動物であることから、消化に悪い穀物類は含まず、栄養化の高い動物性タンパク質を豊富に含み、消化の良い植物成分を原材料に配合することで、犬にとっての最適な栄養バランスを実現しているのがアカナのドッグフードです。

カナガンの特徴について


イギリス原産のドッグフード「カナガン」の特徴も、アカナと同じく「生物学的に適性」な栄養バランスのドッグフードである点です。

ドッグフードとして目指す点は同じものですので、当然、ドッグフード中の栄養バランスも同じ条件となり、動物性タンパク質が60%、植物成分が40%という内容になっています。アカナと同様に、穀物類を含まないグレインフリーのフードである点も同じです。

原材料に関しては、カナガンはヒューマングレードの原材料を使用しているという点においてもアカナと同じですが、原材料の仕入れに関しては指定農場というわけでは無いのがアカナとの違いです。

ただし、品質管理に関しては十分なレベルで行われているようなので、ドッグフードの品質自体は問題のないものかと思います。

スポンサードリンク

カナガンとアカナの原材料を比較

では具体的にカナガンとアカナの原材料を見てみましょう。

カナガンは「骨抜きチキン生肉」が26%、「乾燥チキン」が25%と、第一、第二主原料が動物性タンパク質で61%を占めています。
一方のアカナは「新鮮鶏肉」が12%、「鶏肉ミール」が12%、「七面鳥肉ミール」が12%、第一〜第三主原料までを動物性タンパク質で36%を占めています。

【カナガン チキン 原材料】
骨抜きチキン生肉26%、乾燥チキン25%、サツマイモ、エンドウ豆、ジャガイモ、エンドウタンパク、アルファルファ、鶏脂3.1%、乾燥全卵3.1%、チキングレイビー1.6%、サーモンオイル1.2%、ミネラル(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、無水ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン(ビタミンA 16,250IU/kg、ビタミンD3 2,400IU/kg、ビタミンE 240IU/kg)、グルコサミン1000mg/kg、メチルスルフォニルメタン(MSM)1000mg/kg、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、オオバコ、海藻、フラクトオリゴ糖、コンドロイチン700mg/kg、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、クランベリー、アニスの実、コロハ

【アカナ アダルト スモールブリード 原材料】
新鮮鶏肉(12 %)、鶏肉ミール(12 %)、七面鳥肉ミール(12 %)、赤レンズ豆、丸ごとグリンピース、そら豆、鶏脂肪(5 %)、新鮮鶏臓器, (レバー、ハツ、腎臓)(4 %)、ニシンミール(4 %)、新鮮全卵(4 %)、新鮮丸ごとカレイ(4 %)、ニシン油(2 %)、日干しアルファルファ、緑レンズ豆、丸ごとイエローピース、エンドウ豆繊維、新鮮鶏軟骨(1 %)、乾燥ブラウンケルプ、新鮮丸ごとカボチャ、新鮮丸ごとバターナッツスクワッシュ、新鮮丸ごとパースニップ、新鮮ケール、新鮮ほうれん草、新鮮カラシ菜、新鮮カブラ菜、新鮮丸ごとニンジン、新鮮レッドデリシャスリンゴ、新鮮バートレット梨、フリーズドライ鶏レバー、フリーズドライ七面鳥レバー、新鮮丸ごとクランベリー、新鮮丸ごとブルーベリー、チコリー根、ターメリック、オオアザミ、ゴボウ、ラベンダー、マシュマロルート、ローズヒップ

この点で違いがあるのが、カナガンは「チキン」のみの原材料なのに対し、アカナは「チキン」と「ターキー(七面鳥)」が原材料に使われている点です。ターキーはチキンよりもカロリーが低いですが、チキンよりも高タンパク・低脂質な原材料です。

チキンの脂質がおよそ14g程なのに対し、ターキーの脂質は0.7gほど。対してタンパク質はチキンが16.2gほど、ターキーは23.5gと高タンパク・低脂質な食材なのです。カロリーに関してもチキンが100gあたり200kcalなのに対し、ターキーは106kcalと約半分です。

カナガンとアカナの成分を比較


ではカナガンとアカナのドッグフード中の成分値を見てみましょう。

カナガンのタンパク質は33%、脂質は17%と高タンパク・高脂質のドッグフードとなっています。対してアカナはタンパク質が31%、脂質が17%と、カナガンとほぼ同様の内容になっています。

変わってくるのがカロリーで、カナガンは361kcalに対して、アカナは351kcalと、アカナのほうがややカロリーが抑えられています。また、繊維質はカナガンが3.5%なのに対してアカナは5%。水分量はカナガンが8.5%と少なめなのに対し、アカナは12%という内容です。

この内容から、カナガンは高タンパク・高カロリーのドッグフードで、繊維質・水分量ともにアカナと比べて少なめなので、消化のしやすさという点ではアカナの方が優れていると思われます。

アカナに関しては他のドッグフードと比べると高タンパク・高カロリーなドッグフードですが、カナガンと比べてみると高タンパク・低カロリーで、カナガンよりも消化がしやすいかと思われます。

カナガンとアカナの販売価格を比較

カナガンの「チキン」は2kgで3,960円(税抜)。アカナの「アダルト スモールブリード」は2kgで3,750円(税抜)という価格。

ただし、カナガンに関しては定期コースにすると10%OFFの3,564円(税抜)、2袋以上になると15%OFFの1袋あたり3,366円(税抜)、6袋以上になると20%OFFの3,168円(税抜)という価格になります。

また、給餌量に関してはカナガンは3kgの犬で35g〜80gほど。アカナは2kgの犬で30g〜60gほど。いずれのドッグフードも肥満傾向や愛犬の活動量によって、それぞれ給餌量を変える必要があります。

給餌量による1日のコストは割引なしであればアカナのほうが安い計算になりますが、割引がついてくるとカナガンのほうが安くなるケースもあるようです。愛犬の食いつき次第によってはカナガンもおすすめと言えるでしょう。

スポンサードリンク

プロ目線から見たフードの比較


アカナとカナガンは、他のドッグフードから比べるとよく似た内容のドッグフードのように感じますが、やはり微妙な違いは出てきます。

特に気になったのがカナガンの高タンパク・高脂質・高カロリーの部分です。カナガンはオールステージ対応のドッグフードですので、老犬に与えることを考えた場合、カナガンは高カロリー過ぎる点、消化に関して心配である点が気になるところです。

また、成犬で比べた場合でも、アカナは高タンパク・高カロリーではありますが、カナガンよりも低カロリーであり、繊維質・水分量も多いので消化に関してもカナガンよりは安心かと思います。同じような原材料でも、肉の種類を変えることでこうした部分にも違いが出てきます。

カナガンは活発な成犬であれば問題ないかと思いますが、老犬にとっては少々重すぎるように思います。同じく高タンパクな食事、高カロリーな食事を老犬に与えるのであれば、選択肢としてはアカナのシニア用(タンパク質:33%、脂質14%、カロリー332kcal)の方が良いでしょう。

また、含有されているコンドロイチン・グルコサミンの量もアカナのほうが多いので、老犬の関節ケアだけでなく、育ち盛りの幼犬にもよい効果を与えることでしょう。

まとめ

カナガンとアカナを比較した際、成分や原材料、フード自体の方向性なども似ていることから、この2種に関しては迷うところですが、総合的に判断するとアカナのほうがより細かく、犬の体調や年齢、状態によって種類も変えることができるため、カナガンよりかはアカナのほうがおすすめと言えるでしょう。

ただし、成犬で日頃から活発な性格、肥満体質ではない、病気をしていないなどの条件であれば、カナガンも理想的な栄養バランスであることには違いませんので、条件が合えばおすすめのフードとも言えます。

給餌量を変えることでオールステージに対応したフードとなっていますが、コンドロイチンやグルコサミンも含まれるため、やはりある程度の量は摂取させたいところ。種類が少ないのがデメリットと言えますが、やはり年齢別にしっかりと量を与えられるドッグフードが理想的ではあります。

スポンサーリンク