「ブラジリアン・ガード・ドッグ」は、どのような特徴や性質、飼育上気をつけなければいけない事があるのでしょうか?犬を飼う上では犬種別に特徴を理解することが必要になります。「ブラジリアン・ガード・ドッグ」について、飼っている方もこれから飼いたいと思っている方もチェックしてみましょう。

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ブラジリアン・ガード・ドッグとは

「ブラジリアン・ガード・ドッグ」とは、ブラジル原産の犬種で、「フィラ・ブラジレイロ」や「ブラジリアン・マスティフ」とも呼ばれています。「フィラ」とは、ポルトガル語で確保するという意味で、その名の通り、ブラジリアン・ガード・ドッグは、家畜を襲う猛獣を捕らえ、家畜を守るという役割を担っていました。

南米大陸では、どの国も建国してまだ日が浅いため、南米の原産犬を持っている国が少ないと言われていますが、唯一、アルゼンチン原産の「ドゴ・アルヘンティーノ」と並んで、このブラジル原産の「ブラジリアン・ガード・ドッグ」が南米の原産犬として知られています。

ブラジリアン・ガード・ドッグのルーツ

ブラジリアン・ガード・ドッグは、ヒョウやジャガー、イノシシなどの大型獣から家畜を守ったり、家畜に危害を加える大型獣を追跡して駆除するために使用されていました。また、獲物をケガをさせずに捕らえることができるということから、ブラジルで奴隷制度があった時代、脱走した奴隷や、敷地内に侵入してきた泥棒や不審者を無傷で追い詰めるのにも役立ったと言われています。

ブラジリアン・ガード・ドッグのルーツは、16世紀頃にスペイン人やポルトガル人が南米に進出してきた際に、一緒に持ち込まれたマスティフ系の犬と、執拗に獲物を追跡する性質の「イングリッシュ・ブルドッグ」や、獲物を追跡するのに必要な優れた嗅覚を持つ「ブラッド・ハウンド」と掛け合わせて作られたと考えられています。

ブラジリアン・ガード・ドッグは、主人の命令がない限り、獲物や人を傷付けることはしませんが、実際に主人や自分が危ない目に遭った時は、闘犬だったマスティフやブルドッグの資質を存分に発揮し、容赦なく攻撃的になることがあるため、幾つかの国では、この犬種が危険犬種として飼育に規制がある場合もあります。

また、ガードドッグとしてはとても優秀なブラジリアン・ガード・ドッグですが、実は少し怠け癖もあり、夜の見張りの最中、侵入者を確認しているにも関わらず、そのまま見逃してしまうことが度々あったようです。夜はやはり眠気が勝ってしまうようですね。そのため、テリア種と一緒に飼育して、侵入者がいた場合、テリアが吠え、寝ているブラジリアン・ガード・ドッグを起こし、ガードドッグとしての役割を果たしていたようです。

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ブラジリアン・ガード・ドッグの性格

ブラジリアン・ガード・ドッグは、勇敢で防衛本能が強く、主人に対しては、とても従順な性格なので、主人や自分の家族に身の危険が及んだ際、過度なまでに家族を守ろうとするため、番犬や護衛犬に適しています。しかし、あくまでも従順で忠実なのは、飼い主さんや家族だけなので、第三者の命令に関しては聞き入れないところもあります。

ブラジリアン・ガード・ドッグは、一度信頼関係を築いた飼い主さんや家族に対しては、とても愛情深く、温厚な性格です。普段からアイコンタクトしながらコミュニケーションを取ると、従順な良い家庭犬になるでしょう。しかし、先述したように、怠け癖があり、運動嫌いではないですが、散歩へ行くことを面倒くさがるところもあります。

ブラジリアン・ガード・ドッグの被毛

ブラジリアン・ガード・ドッグは、「ダブルコート」の被毛を持ち、硬く短い毛の「オーバーコート(上毛)」と柔らかく密生した「アンダーコート(下毛)」の2種類の被毛で覆われています。
被毛のカラーは、「ホワイト」や「マウスグレー」や、斑を持つ場合やダップルコートは認められていませんが、それ以外の「ブリンドル」「フォーン」「ブラック」「クリーム」など様々なカラーがあります。

被毛の手入れは比較的簡単で、汚れた時は、固く絞ったタオルで拭く程度で良いでしょう。
また、年に2回の換毛期があり、その間は沢山の毛が抜けるため、犬アレルギーの人がいる家での飼育はあまりお勧めできません。定期的なブラッシングをすることが望ましいですが、換毛期を迎えた時には、よりこまめにブラッシングをするようにし、常に清潔な体を維持させるようにしましょう。

ブラジリアン・ガード・ドッグがかかりやすい病気

【股関節形成不全】
股関節形成不全とは、大型犬に発症することが多く、股関節が正常に形成されなかったり、変形されることで、歩き方に支障をきたす骨の病気です。スキップやウサギ跳びのような仕草が見られたり、お座りしても後ろ足が折りたためなかったり、運動を嫌がるような様子がありましたら注意が必要です。

特に、肥満体型は股関節形成不全を引き起こすきっかけとなってしまいますので、子犬の頃から肥満にならないように、食事の管理は徹底するようにしましょう。

【胃捻転】
胃捻転とは、胃の内容物が発酵し、発生したガスで胃がパンパンになり、その胃が捻転してしまう病気で、大型犬に多く見られ、致死率も高い病気です。ついさっきまで元気にしていると思ったら、急にぐったりとするなど、早急に処置をしないと、最悪の場合死に至る病気です。

予防としては、食事の後しばらくは安静にさせることや、水のがぶ飲みは避けること、早食いさせない事など、十分に気を付けてあげましょう。

【進行性網膜萎縮】
進行性網膜萎縮とは、網膜が萎縮して正常に働かなくなる遺伝性の目の病気です。まず、視力が低下して夜に目が見えなくなり、そのうち日中も見えなくなり、最終的には失明します。
他にも「目瞼内反症」や「緑内障」など、あらゆる眼科疾患にかかりやすいと言われているので、日頃から目のチェックは欠かさず行いましょう。

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ブラジリアン・ガード・ドッグと暮らすために

ブラジリアン・ガード・ドッグは警戒心や縄張り意識が強いので、幼少期から家族以外の人間や外の環境などに慣れさせ、社交性をつけてあげると、必要以上に怯えたり、吠えることがなくなります。

また、ブラジリアン・ガード・ドッグの飼育に服従訓練は欠かせません。成犬になると、成人男性でも敵わなくなりますので、必ず愛犬とアイコンタクトを取りながらトレーニングして、飼い主さんに「従う」ということを理解させる訓練をしましょう。子犬のうちに、訓練の学校へ通わせるのも、一つの手かもしれません。

先述したように、ブラジリアン・ガード・ドッグは、元々闘犬だったマスティフやイングリッシュ・ブルドッグの資質を持ち合わせているため、この犬種の飼育を規制している国も少なくありません。そのため、見た目が格好いいからと、連れて歩けば自慢になるからと、安易な気持ちで飼育すると、後に大事故になってしまうケースもあります。

本来のブラジリアン・ガード・ドッグはとても愛情深く、温厚な性格の持ち主です。ブラジリアン・ガード・ドッグの特徴をしっかり理解し、愛情を持って接しながら信頼関係を築けば、家族を守る頼もしい相棒となってくれるでしょう。

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