温厚で飼いやすく、甘えん坊な性格で、今じわじわと人気を集めるモルモット。このモルモットの中でも、明らかに容姿が違うスキニーギニアピッグ。実はモルモットの仲間で、無毛の品種なんです。今回はこのスキニーギニアピッグについてご紹介していきます。
じわじわと人気を集めるモルモット
ペットショップでは、犬や猫だけではなく「小動物」コーナーが設置され、うさぎや鳥、ハムスターといった動物が並んでいるショップも増えてきましたが、じわじわと人気を集めている小動物「モルモット」を、ショップ等で見かけたことが無いでしょうか。
実はこのモルモット、意外とかわいいやつなんです。「キューキュー」鳴いて飼い主を呼んだり、じーっと飼い主の方を見て、ご飯やおやつをくれるのを待ってみたりと、モルモットの魅力は、この何とも言えない甘え上手な所にあるように思います。
また、犬や猫、うさぎなどに比べると比較的リーズナブルな価格で販売されているのも人気の理由かもしれませんね。飼育の仕方もコツさえ掴めば問題なく飼育できるので、おすすめのペットです。
かわいい鳴き声も魅力の一つ
モルモットは本来、非常に警戒心の強い動物で、ショップなどで顔をケージに近づけただけでも、慌てふためいて逃げ回ってしまうほどに臆病な動物です。
しかし、懐かせてしまうと非常に甘えん坊な動物に変わり、モルモットが鳴くというイメージが無いかもしれませんが、懐くと飼い主の姿が見えなくなっただけでもキューキュー鳴いてみたり、何かをねだってきたりと、かわいさ全開で甘えてきます。この鳴き声が本当にかわいいのです。
あまり触れ合わないと、巨大なハムスターにも見られたり、逃げ惑うだけで寄り付かないというイメージを持たれたりと、何かと勘違いされがちなモルモットですが、この魅力にハマるとなかなか虜になりますよ。思っていたよりも全然懐いてくるというのが、虜になるポイントかも知れません。
無毛のモルモット「スキニーギニアピッグ」
こんなかわいいモルモットですが、この中でもひときわ目を引くモルモットがいるんです。そのモルモットは「スキニーギニアピッグ」と呼ばれるモルモットで、他のモルモットとくらべても一目瞭然。全く「毛」が無い品種なんです。
モルモットの事を英語では「ギニアピッグ」と呼ばれているため、毛のないモルモットの意味でスキニーギニアピッグと呼ばれています。無毛であること以外、他のモルモットと全く変わらないため、他のモルモットとの共存も可能です。
意外とたくさんの品種が存在しているモルモットですが、スキニーギニアピッグに関しては、誰が見てもわかるくらいに、独特の容姿をしています。その姿から、「手乗りブタ」と呼ばれたり、「小さなカバ」とも評されるスキニーギニアピッグ。元は他のモルモットの品種改良によって産まれた品種です。
スキニーギニアピッグの特徴
スキニーギニアピッグの最大の特徴となるのが「無毛」であることですが、中には頭部や手足に少し縮れた毛が残る個体もいます。しかし、その大部分はやはり無毛なのです。
皮膚はピンクの個体が多く見られますが、中には黒い皮膚の子もいます。また、黒や茶色の斑模様を持つ個体もいます。
無毛であることから、スキニーギニアピッグは他の種と比べて、比較的皮膚が弱いという点が挙げられます。そのため、皮膚が乾燥しすぎたり汚れたりしないように、人肌に暖めたタオルなどで、綺麗に拭いてあげたりといったケアが必要になります。
吸い付くような肌を維持するために、常に清潔にしてあげましょう。
温度の管理には気をつけましょう
肌のケアの他にも、スキニーギニアピッグを飼う場合には、部屋の温度管理にも気をつけましょう。見るからに寒そうなスキニーギニアピッグですが、他の品種に比べても毛がありませんので、寒くて当然です。
モルモットの適温はだいたい22〜23℃ですので、スキニーギニアピッグの様子を確認しながら、これよりも寒そうであれば、夜タオルをかけて寝るなどの工夫が必要になります。
また、逆に暑すぎても良くありません。水を適度に飲んでいるようであれば、適温であるともとれますので、夏・冬と、温度変化が極端に変わらないように注意しましょう。
湿度も重要な要素です
スキニーギニアピッグは温度管理に加え、湿度の管理も大切になってきます。乾燥しすぎる環境下ではスキニーギニアピッグの皮膚もかさかさになってしまいますので、肌に対するケアが重要になります。
また、あまりにジメジメした環境ですと、スキニーギニアピッグ自身にもあまり良い状態とは言えず、さらにケージ内の汚れや菌を繁殖させる高環境となってしまいます。
スキニーギニアピッグの床材にはチップなどを利用する場合も多いですが、こうして蒸れてしまうような湿気が高い状態ですと、臭いも強くなってしまい、結果としていくらスキニーギニアピッグの肌ケアを行っていても、雑菌が繁殖してしまうために、肌には良い環境ではなくなってしまいます。
ケージのそばには湿度計・温度計を配置し、常に温度管理と湿度管理を木にするようにしましょう。
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ケージの掃除は必須です
これはスキニーギニアピッグに限らず、全てのモルモットに共通することですが、モルモットはトイレを覚えることができませんので、自分の落ち着く場所で排泄を行います。
そのため、スキニーギニアピッグを飼育する際には毎日の掃除は欠かせません。これはスキニーギニアピッグだけでなく、モルモット全てに言えることです。不潔な状態にしていると、モルモットが病気になってしまったり、部屋の中が大変な悪臭に包まれてしまいます。
また、スキニーギニアピッグに関しては肌がむき出しの状態ですので、不衛生な飼育環境は肌トラブルを引き起こす要因になります。肌のケアだけではなく、飼育環境のケアも十分に行う必要があります。そのためには、まずは飼育環境の整備が大切です。
床材はチップがおすすめ
スキニーギニアピッグの「床材」となるのはチップや敷き藁がおすすめです。毎日掃除することになるので、床材はできるだけ安価なものがおすすめです。
スキニーギニアピッグを始めとしたモルモットは、排泄をあちらこちらにする個体もいれば、餌場で食べながら排泄する個体、自分の落ち着く場所で排泄する個体など様々です。
基本的には自分の匂いのする場所が一番落ち着く場所となりますので、寝たりする場所で排泄を毎回行なうことが多いです。そのため、掃除を行う場合は排泄する場所を見極めて、その場所をしっかりと掃除する必要があります。
全てのチップを取り替えるのではなく、毎日の掃除では汚れた部分だけを掃除して、週に1回程度で全てのチップを取り替えてあげるような流れがおすすめです。
尿のこびりつきを防ぐ
スキニーギニアピッグを飼育する際には、ケージの一番下に「受け皿」となるペットシーツを敷いておくことをオススメします。
ペットシートを敷かずに直にケージの床のままでおくと、毎日水洗いをしていても「尿石」と呼ばれる尿の結晶がこびり付いてしまい、その場所が白くガサガサの状態になってきます。「尿石除去剤」とよばれる製品をスプレーすると汚れと尿が浮き出して掃除することができますが、何度も繰り返しているとケージの劣化を招きます。
こうした状態を避けるためにも、一番下に受け皿となるペットシートを敷いておくだけで、臭いも防げますし、ケージそのものを汚さなくて済むのです。さらに、ペットシーツの上に新聞紙を敷くだけでも更に汚れを防ぐことが出来ます。
スキニーギニアピッグの食事について
食事も、モルモットと同じ食事となります。牧草がメインとなりますが、フードを選ぶ際も「モルモット用」のフードを選ぶようにしましょう。また、スキニーギニアピッグも同じモルモットであるため、体の中でビタミンCを生成することが出来ません。
フードによっては、予めビタミンCが配合されている物も多いですが、フードに加えてビタミンCを摂取できるよう、サプリメントや野菜を与えるようにして、積極的にビタミンCを摂取させるようにしましょう。
水分量を少々、気にする必要がありますが、「小松菜」はビタミンCも豊富な生野菜です。スキニーギニアピッグの便の調子を見ながら、おやつ代わりに小松菜をあげるのも、ビタミンC摂取に効果的です。
スキニーギニアピッグを飼うために
いかがでしたでしょうか。他のモルモットに比べると、スキニーギニアピッグは温度管理などの面から、やや上級者向けのモルモットといえます。
しかし、この容姿でファンも多いのがスキニーギニアピッグですので、万全の温度管理と、しっかりとしたケアができるようであれば、家族に迎え入れる事も可能かもしれませんよ。
また、流通価格もイングリッシュモルモットと比べると、10倍程度する場合もあります。お財布と相談しながらになりますが、モルモットはとても愛情が感じられる動物なので、絶対にスキニーギニアピッグを飼いたい!という方に飼ってもらいたい品種です。いつかは・・と思っている方も、ぜひ家族に迎え入れてみてくださいね!
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