犬の種類には様々な特徴や性質、気をつけなければいけない事などがあり、犬を飼う上では犬種別に特徴を理解することが必要になります。「ボクサー」について、飼っている方もこれから飼いたいと思っている方もチェックしてみましょう。

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ボクサーとは

ボクサーと言えば、がっしりと引き締まった体格に、何と言ってもあの強面の顔。しかし、あんな厳つい顔をしながらも、実はものすごい甘えん坊な犬種なのです。そのギャップがたまらないボクサーですが、昔はイノシシ狩りや闘犬、護衛犬や番犬、戦時中では軍用犬、戦後は警察犬としても活躍していました。

それだけ聞くとちょっと怖いイメージの犬種かと思ってしまうかもしれませんが、ボクサーは顔に似合わず、温厚で優しい性格の持ち主です。
それでは、今回は、ボクサーの性格やかかりやすい病気、一緒に暮らすための秘訣などを解説していきましょう。

ボクサーのルーツ

ボクサーが作出されたのは比較的に新しく、1830年代のドイツにおいて、マスティフ系の犬種を祖先に持つ、闘犬種のブレンバイザーとブルドッグやグレートデン、マスティフなどの犬種と掛け合わせて作られたと考えられています。

ちょうどこの時代は、狩猟や闘犬が流行していたこともありましたが、1835年にイギリスで闘犬が禁止されたことや、家畜の発展などの理由から、ボクサーの仕事は次第に家畜の護衛や番犬、戦時中は軍用犬や赤十字犬として人々の生活に欠かせない存在となりました。

「ボクサー」という名前の由来は、闘う時に後ろ足で立ち上がり、まるでボクシングをするような姿勢をとるからという説や、ボクサーを横から見た時、体型がボックス(箱型)に見えるからという説などがあります。

アメリカで人気のボクサー


同じボクサーでも、原産国であるドイツのボクサーと、ボクサーを流行らせたアメリカでは、そのタイプやスタイルも違っています。

ボクサーが正式に1品種として認められたのは、1905年のドイツでのことでしたが、これより前にアメリカではボクサーの人気が上がっており、一般的に飼育されるだけでなく警察犬としてや警備犬として活躍していました。

こうした歴史もあり、ボクサーにはアメリカタイプとドイツタイプに大きく分けられるようになりました。アメリカタイプのボクサーはよりスタイリッシュな印象をあたえるため、断尾や断耳を施しておりますが、ドイツでは動物愛護の観点もあり、ドイツタイプのボクサーはこうした施術が行われることはありません。

ボクサーの大きさはどのくらい?

ボクサーの大きさは、体高が53cm〜63cmほど、体重は25kg〜32kgほどと言ったところです。ボクサーは中型犬として認められておりますが、中型犬の中では比較的大きな犬種といえます。

ボクサーはかつて狩猟目的で飼われていたり、作業犬として飼われていたこともあるため、多くの運動量を必要とする犬種です。現在はペットとして飼育される事が多くなっている犬種ですが、それでも運動欲求をしっかりと満たしてあげることが大事になってきます。

しつけやコミュニケーションを深めるためにも、毎日の散歩と、定期的にドッグランなどで走らせるようにしましょう。散歩の時間に関しては毎日1時間程度は必要となります。また、ドッグランではボール遊びなども織り交ぜて楽しませるようにしましょう。

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ボクサーの性格

ボクサーは、普段は家族に対してとても温和で、明るく、愛情深い性格です。いたずら好きなところもあり、家族を笑わせてくれることも多いでしょう。また、賢くて従順な性格なので、物事を覚えるのも早く、あまりしつけで困らせることもないでしょう。しかし、あくまでも従順で忠実なのは、飼い主さんや家族だけなので、第三者の命令に関しては聞き入れないところもあります。

また、家族以外の人や動物に対してとても警戒心が強く、いざ自分の家族に身の危険が及んだ際は、怖い物知らずで防衛本能が強いところもありますので、過度なまでに家族を守ろうとします。

ボクサーは、一度信頼関係を築いた飼い主さんや家族に対しては、絶対的な忠誠心を持ちます。普段からアイコンタクトしながらコミュニケーションを取ると、従順な良い家庭犬になるでしょう。一見、強面で怖いイメージのボクサーですが、心を許した飼い主さんにしか見せない甘えん坊な姿は格別可愛いですよ。

ボクサーの被毛

ボクサーは、「ダブルコート」の被毛を持ち、硬く短い毛の「オーバーコート(上毛)」と柔らかく密生した「アンダーコート(下毛)」の2種類の被毛で覆われています。ただし、個体によってはシングルコートのみのボクサーもいるようです。

ボクサーの被毛の手入れは比較的簡単で、汚れた時は、固く絞ったタオルで拭く程度で良いでしょう。また、年に2回の換毛期があり、その間は沢山の毛が抜けるため、犬アレルギーの人がいる家での飼育はあまりお勧めできません。

定期的なブラッシングをすることが望ましいですが、換毛期を迎えた時には、よりこまめにブラッシングをするようにし、常に清潔な体を維持させるようにしましょう。短毛だからと言って放おっておくと、皮膚病などを引き起こす可能性もありますので注意が必要です。

ボクサーの毛色


ボクサーの被毛のカラーは、「フォーン」「ブリンドル」の2種類で、いずれの場合も、ブラックのマズル(鼻先から口にかけた部分のこと)は必須になり、ブレーズ(両目の間から鼻までの通る白い線のこと)が入る方が好ましいとされています。これをブラックマスクと呼ぶこともあります。

また、体の1/3以上に白い斑がある子は、聴覚障害など重い遺伝疾患を持つ子が多いとされているため、繁殖は禁止されています。以前は白の割合が多いとすぐに処分の対象となっていたようですが、近年では繁殖に使用しないことを条件にして、すぐに処分されるという事はなくなっているようです。種を守るために行われていた処分ですが、こうした慣習は無くなるべきでしょう。

ボクサーに多い拡張型心筋症とは

拡張型心筋症とは、心臓が肥大し、心室内腔が拡張することにより、心臓のポンプ機能が低下していくという病気です。初期の段階ではほとんど症状が見られず、病気が進行すると肺水腫を引き起こし、咳や呼吸困難になったり、不整脈を引き起こした場合は、ふらついたり、元気がなくなってボーっとしたり、失神するような症状があり、最悪の場合には突然死することがあります。

ボクサーは、この拡張型心筋症の好発犬種で、別名「ボクサー心筋症」とまで呼ばれるほど、発症する確率が高いことで知られています。特に、3歳以上のオスが発症することが多く、それより若く発症した場合は、かなりの重症となることがあります。

この病気は、初期段階ではほとんど症状が見られないため、症状に気付いてから病院へ連れて行っても、手遅れという場合が多い恐ろしい病気のため、ボクサーを飼育されてる飼い主さんは、年に一度の定期検診を受けることをお勧めします。

胃捻転にも気を付けましょう

胃捻転とは、胃の内容物が発酵し、発生したガスで胃がパンパンになり、その胃が捻転してしまう病気で、大型犬に多く見られ、致死率も高い病気です。ついさっきまで元気にしていると思ったら、急にぐったりとするなど、早急に処置をしないと、最悪の場合死に至る病気です。

予防としては、食事の後しばらくは安静にさせることや、水のがぶ飲みは避けること、早食いをさせないことなどの注意が必要です。

ボクサーのような短吻種犬を飼う際の注意点とは

ボクサーを飼う上で気をつけなければならないのが、ボクサーの特徴でもある「短吻種(目の前から口までの長さが短い犬のこと)」と言うことです。短吻種の犬種は、体の構造的に呼吸器の機能が弱く、麻酔を行う場合は若干リスクが高くなるので配慮が必要です。

また、ボクサーのような短吻種の犬種は「体温調整が苦手」な犬種でもありますので、熱中症には十分気を付けましょう。そして、熱や気圧の変化にも弱いことから、飛行機での輸送を断られる場合があるので、飛行機を利用して旅行へ行く際は、予め航空会社で確認するようにしましょう。

ボクサーのしつけについて


ボクサーは、先述したように、軍用犬や警察犬として従事してきた事もあるだけあって、人間に対して忠実で忍耐強く、また温厚な性格を持っています。とても賢く訓練性も高いので、しつけや訓練に関してはすんなりと覚えてくれるでしょう。

しかし、訓練と称して罵声を浴びせたり、殴ったりなど、あまり厳しい訓練をしてると、信頼関係が持てず、攻撃的になることがありますので、甘やかし過ぎず、かと言って、厳し過ぎない、柔軟な訓練をするのが良いでしょう。

また、ボクサーは神経質で警戒心が強いところがあるので、幼少期から家族以外の人間や外の環境などに慣れさせ、社交性をつけてあげると、必要以上に怯えたり、攻撃的になることが無くなるでしょう。

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ボクサーの値段はいくらくらい?

ボクサーは日本でも見かける機会はありますが、ペットショップなどで見かける機会は少ない犬種です。そのため、ボクサーを迎え入れる際にはブリーダーからの直販という形で迎え入れるのが一般的と言えそうです。

相場の価格に関しては、おおよそ15万円ほど。高い個体でも20万円を越えることはまれでしょう。

ボクサーはまだまだ見かける機会も少ない犬種ですので、ボクサーについての相談をしたくとも、あまり相談できる相手も少ないでしょう。そのため、ブリーダーから迎え入れる事のメリットは大きいでしょう。

ブリーダーであればボクサーについての詳しい相談も行えますし、親兄弟の顔なども確認できますのでおすすめです。また、血統に遺伝病が無いかの確認もしっかりと行うことが出来ます。

ボクサーと暮らすために

ボクサーは、見た目が格好いいからと、連れて歩けば自慢になるからと、安易な気持ちで飼育すると、後に大事故になってしまうこともあります。本来のボクサーは、とても愛情深く、温厚な性格の持ち主です。しっかりしつけをして、愛犬と飼い主さんとの信頼関係を築けば、家族を守る頼もしい相棒となってくれるでしょう。

ボクサーを飼育するにあたっては、しっかりとしたしつけが重要になってきますが、これはボクサーに限らず大型犬などにも言えること。しっかりとしたしつけは、愛犬をより幸せにすることができるものです。逆にかわいそうだからと言ってしつけを入れなければ、愛犬を逆に不幸にさせる場合もある事を理解しておきましょう。

ボクサーのような犬種はしつけが大事になりますが、その分、飼い主さんにも愛情を返してくれる犬であることも理解しておきましょう。

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