うさぎの主食である牧草には色々な種類や、用途・成長段階によって、牧草の種類を変えたほうが良いことを知っていましたか?今回は、この牧草の種類や用途について、詳しく解説していきたいと思います。
色々な種類がある牧草
うさぎの生命線ともなる「牧草」
ペットショップなどでもたくさんの種類がありますよね。
恐らく、一番目にする牧草が「チモシー」という牧草だと思いますが、チモシー以外にもたくさんの種類の牧草があるんです。
もちろん、今食べさせているチモシーで、全然問題はないのですが、場合によってはチモシーではない牧草の方が、適している場合もあるかもしれません。
また、グルメなうさぎだと、いきなり食べなくなったり、ある一部しか食べなかったりという経験はないでしょうか。こうした場合にも、様々な牧草の種類を知っていることで、うさぎも満足ができる牧草を与えることが可能になるかもしれません。
栄養摂取だけではない、牧草の効果とは?
うさぎは、牧草を食べる時に歯ですりつぶすように食べています。
この牧草を食べることによって、体に必要な繊維質やビタミンを摂取している意外にも、こうして牧草をすりつぶして食べる事で、歯が伸びるのを防いでいる役割もしているのです。
うさぎの歯は放おっておくと、伸び続けてしまいます。
自然界でのうさぎは、木の皮なども食べる習性がありますが、ペットとして飼われているうさぎは、こうして木の皮を食べる機会がないため、木の「おもちゃ」や「家具」をケージにいれ、噛ませる事で、歯の摩擦を行わせ、伸びすぎを防いでいます。
しかし、中にはこうした木で遊ばない・噛まないうさぎもいます。そのため、日常的に牧草を食べることが重要になるのです。
牧草は体の栄養を保つだけではなく、こうした効果も兼ねているのです。ですので、牧草は常にケージ内にあるようにし、食べ放題の状態にしておく必要があります。「うちのうさぎはあまり牧草が好きでない」ということではなく、食べる牧草を見つける必要があるということです。
うさぎにとって、牧草の食べ過ぎということはありませんので、思う存分に牧草を与えてあげてくださいね。
バランスの取れた牧草「チモシー」
牧草の中でも、一番多く利用される「チモシー」は、牧草の中でも一番カロリーバランスが整っている、日常使いに適した牧草です。
アダルト期に最適な牧草で、食用や床材にも使用されます。
上記にあげたような、食べ放題で食べても問題がない牧草は、このチモシーが一番適しているでしょう。
チモシーはイネ科の植物で、うさぎだけではなく、様々な動物の牧草としても利用される牧草です。それだけ、チモシーが栄養バランスやカロリー、繊維質といった面で与えやすい牧草であり、体に良い牧草であるという事が伺えます。
また、ラビットフードの主原料としても利用される牧草で、だいたいのフードがこのチモシーを固めて「ペレット」状にしたものです。特に選り好みもせず、たくさん牧草を食べるうさぎならば、このチモシーを与えているだけで問題はないでしょう。
使い分けたい「1番刈り」と「2番刈り」
「1番刈り」「2番刈り」といった表記を見たことがあるでしょうか。
これは、牧草を刈る際のタイミングを表したものですが、刈られるタイミングによって、牧草のカロリーや繊維質、味、硬さなど、それぞれ違ってくるのです。中には、3番刈りや特殊な摘み取り方をした製品などもありますが、同じような牧草でも、まるで中身は違ったものになります。
比べると、1番刈りの方が繊維質も多く、カロリーも低いため、食べ放題の牧草に最も適した牧草といえます。
特に選ぶ必要がなければ、この1番刈りの牧草を選んでみても良いかもしれません。
1番刈りに対し、2番刈りの牧草は、やはり長く実っているためにカロリーはやや高め、味も1番刈りに比べると「おいしい」牧草であるかもしれません。しかし、繊維質も少なくなっていますので、1番刈り牧草に比べると、食べ放題には向かないかもしれません。
1番刈りの牧草を与えていて、茎や硬い部分だけ残す、もしくは外に投げるうさぎもいます。こうしたグルメなうさぎには、2番刈り牧草を混ぜてみると、よく食べるようになるかもしれません。1番刈りに比べ、少し柔らかい牧草になるので、うさぎの好みも食べ方ですぐ判断できるでしょう。
ハイカロリーな牧草「アルファルファ」
うさぎがまだベビーの時期には、アダルト期のうさぎよりも高いカロリーや栄養素が必要となります。
そのため、ベビーのうさぎには、牧草の中でも特にハイカロリーな「アルファルファ」を与えるようにします。
しかし、アルファルファを与え続けるとカロリーも高いため、栄養過多になってしまいますので、アダルト期に入る少し前から「2番刈りチモシー」等を入れるようにし、徐々に1番刈りのチモシーを混ぜるなどして移行していくのがよいでしょう。
牧草をなかなか食べてくれない等の理由が特に無ければ、ベビー期には「アルファルファ」を、半年過ぎのアダルト期には「チモシー」を与えることが基本となるでしょう。
なお、与え続けなければアルファルファも、おやつ代わりとして与えても良いかもしれません。
チモシーが駄目なら、まずは試したい牧草は?
チモシーと同じイネ科の牧草で、2番刈り牧草でも気に入らないと、グルメなウサギに言われた場合には、
- オーツヘイ
- オーチャードグラス
を与えてみても良いかもしれません。
両種ともに特徴のある牧草ですので、うさぎの好みによって選ぶことが必要です。
オーツヘイは、成熟する前に刈られる「若刈り」の牧草として知られており、非常に繊維質が多いのが特徴です。また、チモシーに比べても低カロリーであるため、日常的に与えることのできる牧草です。茎の歯ごたえもよく、非常に風味の良い牧草ですので、試す価値はあるかもしれませんよ。
オーチャードグラスは非常に柔らかい牧草で知られ、また、非常に風味も良い牧草なので、グルメなうさぎも納得してくれる可能性が高いです。2番刈りが飽きた様子のうさぎに向いているかもしれません。
それでも牧草嫌いなうさぎには?
牧草は、各メーカーで色々な工夫を凝らした製品が販売されています。それだけ選り好みをするうさぎが多いということでしょうか。
中には、様々な品種の牧草を混ぜた物や、ハーブなども混ぜることで、うさぎの食欲を増進させる牧草等もあります。
だいたいのウサギは、チモシーの1番刈り・2番刈りの両種で解決することも多いのですが、中には、葉の先しか食べなかったり、全部弾き落としてしまうと言うことも少なくありません。そんな時に、こうした工夫を凝らした製品を選んでみても良いかもしれません。
ただしその分、価格の面では飼い主さんには痛手となりますが・・。
牧草の保存方法は?
どんなに種類を変えても、うさぎの牧草の食いつきが悪いようであれば、もしかすると保存状態に問題があるのではないでしょうか。
牧草の袋を開けたての時にはむしゃむしゃと食べる様子はありますか?もしそうであれば、ほぼ確実に、保存方法に問題があるといえるでしょう。
牧草の袋は使用後、しっかりと密閉しているでしょうか。また、日のあまり当たらない日陰で保存できているでしょうか。
グルメなうさぎの中には、こうして古くなった牧草を嫌う子もいます。袋の開け始めの時は沢山食べるのに、後半になるに連れて食欲が低下してしまうのです。このような様子が見られれば、しっかりと牧草の保存方法について見直して見る必要があります。しっかり密封することで、もしかすると食いつきも解消されるかも知れません。
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可能であれば食べ放題の状態に
チモシーであれば、基本的にはうさぎが常に食べられる状態いするのが利用敵となります。これがアルファルファを始めとした高カロリーの牧草ですと、栄養過多になる恐れもあるのでオススメできませんが、チモシーは栄養のバランスが取れた牧草ですので、理想的なスタイルとしては食べ放題の状態が良いのです。
しかしながら、上記に挙げたような、品質が低下してくると食べなくなるうさぎであれば、こうしたスタイルも良い方法ではなくなってしまいます。いつも食べ切れる量を出しておくか、その都度入れてあげるといった方法を取らざるを得なくなりますが、飼い主さんとしてもなかなか大変ですよね。
そんな子は、例えばチモシーの中に食いつきの良いアルファルファを少し混ぜるなどの工夫も必要かと思います。なにかしらのポイントがあるとは思いますので、試行錯誤してみましょう。
気に入らなければ下に落とす?
うさぎの中には好みでない牧草の部分や、好きでない牧草を牧草入れからはじき出したり、ケージの外に散らばせて落とすという行動をとるうさぎもいます。そこでまずは、何故、牧草を外にだすのか、なぜ一部分の牧草しか食べないのかを考えてみましょう。
一部分の牧草ばかりを外に出すうさぎは、単にその部分の牧草が嫌いなのでしょう。牧草の中には色々な部位が混ざっていますので、いちいちそれを弾くのも大変ですので、1番刈りや2番刈りの牧草を試してみましょう。
また、もしかすると品質の落ちている牧草が嫌いで、新鮮な牧草を探すために外に出している可能性も考えられます。そんなうさぎは、今の牧草入れを外して、下に直置きしてみてはいかがでしょうか。
牧草の入れ方にも注目
前述の通り、うさぎの性格によっては牧草入れから牧草を食べない子もいます。床に直置きしてみたり、牧草入れを変えてみるといった対応を取る他ありませんが、その原因は何かを考える必要はあります。
単に牧草入れに差し込んでいるだけでしょうか、折り曲げて入れているでしょうか。実はこんな細かいポイントも気にするうさぎは意外と多かったりします。うさぎは神経質な動物ですので、ちょっとした変化があると近づかなかったり、警戒してしまったりします。
牧草の入れ方に関しても、ちょっといつもと違うと食べてくれなかったり、ぐちゃぐちゃに出してしまうときもあります。うさぎの好みや、好きなスタイルを見つけてあげるのも、飼い主さんの仕事なのです。
牧草のおもちゃも
なかなか牧草を食べてくれない子は、チモシーなどで作られたおもちゃを与えてみるのも一つの方法です。すぐに破壊してしまうかも知れませんが、全く牧草を食べてくれないよりかは断然良いでしょう。
うさぎが牧草を食べてくれない理由は他にも色々とありますが、必ず何かしらのポイントがあるはずですので、頑張ってそのポイントを見つけてみましょう。うさぎが病気になってしまってからでは遅いので、好みの牧草を見つけてあげて、むしゃむしゃと美味しそうに食べている姿をみて癒やされましょう。
また、牧草を変える前に、フードや牧草を食べる場所も考えてみましょう。前述の通り、神経質なうさぎだと場所が落ち着かないだけで、牧草を食べないこともあります。あれこれと牧草の種類を試す前に、うさぎが落ち着けている環境かという事にも注意してみると良いですよ。
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