近年ではチキンやラム肉などの肉類にアレルギーを持つ犬が増えてきており、主原料に鹿肉を使ったドッグフードが店頭に並べられることが多くなりました。私たち人間にはあまり馴染みのない食材ですが、今回は鹿肉を使ったドッグフードについて解説しましょう。
低アレルゲンの鹿肉
数年前から食物アレルギーを持つ犬も増加傾向にあり、それまでアレルギー対応の食材として知られている「ラム肉」や「サーモン」などの食材にもアレルギーを持つ犬が増えてきました。かと言って、穀物ばかりのドッグフードでは、犬にとって必要な動物性タンパク質を補うことはできないでしょう。そこで、今アレルギー対応の食材として注目されているのが「鹿肉」を使用しているドッグフードなのです。
鹿肉は、主に自然の草木や木の実を食べている野生の鹿が原料になっています。あまり家畜の鹿を見かけることはありませんよね。このように、家畜で育てられた牛や豚、鶏や羊と違って、鹿肉は人の手があまり加えられていないのです。
それがなぜ良いかと言うと、成長ホルモン剤や抗生剤、アレルギーの元となる穀物が入った飼料を餌にしている家畜動物を食べることによって、犬はアレルギー反応を起こしてしまうのですが、野生の鹿にはそのようにアレルゲンとなるような物質が含まれていないのです。そのため、鹿はアレルギーの心配が極めて少ない食材であると言われています。
「鹿肉」は優れた原材料
鹿肉は、チキンやビーフ、ラムやポークなどの他の肉類と比べても、引けを取らないほどの栄養素を持つことでも有名です。鹿肉のカロリーは、牛肉や豚肉と比べると1/3、脂肪は1/20ほどしかありません。それに対してタンパク質は、牛肉の1.7倍、豚肉の1.3倍もあり、高タンパク・低脂肪が特徴である食材です。この他にも、脂質代謝に役立つビタミンB2、貧血を予防する鉄分は豚肉の4.6倍、鶏肉の9倍も多く含まれています。
また、鹿肉には、皮膚のバリア機能を高める「リノール酸」、ガン細胞の増殖を抑制したり、血圧を下げる作用がある「αリノレン酸」、「ドコサヘキサエン酸(DHA)」などの多価不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。
DHAに関しては、よく知られている通り、主に青魚に含まれる成分ですが、なんと肉類であるにも関わらず、鹿肉にはこのDHAが含まれており、脳や神経の機能を高めたり、中性脂肪を減少させる働きがあります。その結果、鹿肉を食することで、高血圧や糖尿病、皮膚病やガンや肥満などの生活習慣病の予防にもなるということです。
このように優れた原材料である鹿肉は、食物アレルギーを回避できるだけでなく、非常にたくさんの栄養を得ることも出来るため、今では注目の食材として様々なドッグフードに使用されています。
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ジウィピーク エアドライ・ドッグフード「ベニソン」
厳しい防疫管理と法規制で守られている、ニュージーランドの自然放牧によって育てられた肉を使用する「ジウィピーク」。ジウィピークでは、原材料を加熱加工をせず、低温で時間をかけて乾燥させる、「エアドライ製法」という調理法を行っています。こうすることで、生肉や内臓の本来持つ、高温加熱によって失われがちな栄養素をそのままの状態で乾燥させることができるので、鹿肉の生肉食と同等の食事ができるのです。
また、ジウィピークで使用される原材料は人間用の食品レベルで、その90%が肉類などの動物性タンパク質で作られているため、消化がしやすく、栄養素がそのまま体に吸収されるようになります。そのため、消化率は95%以上にもなると言われており、愛犬の便の量が減って、消化器官に無理な負担がかからなくなります。さらには、グレインフリー(穀物不使用)なので、米やトウモロコシなどの穀物にアレルギーがある愛犬にも安心して与えることができます。もちろん、人工保存料や着色料などは使用していません。
そのため、一般のドッグフードの中では、かなり値段が高いドッグフードであることも事実です。しかし、添加物がこんもり入ったドッグフードを食べさせ続け、結果的に病院通いが長くなる子もいるのではないでしょうか。愛犬の普段の食事にお金をかけるか、はたまた病院にお金をかけるのが良いのか・・・、愛犬に聞かなくても分かりますよね?
ニュートロ ワイルドレシピ「超小型犬~小型犬 鹿肉」
今や犬を飼っている人であれば知らない人はいないであろう、自然食材にこだわるプレミアフード「ニュートロ」。そのニュートロ製品から新しく登場した「ワイルドレシピ」とは、肉食の祖先が野生の時代に食べていた高タンパクで、穀物を使用しない食事を、鹿肉を始めとする高品質な厳選自然食材で実現しようと考えたドッグフードです。
「ワイルドレシピ鹿肉」は、米や小麦、トウモロコシなどの穀物を使用せず、消化性に優れたヒヨコマメやポテトを使用しています。また、鹿肉を第一主原料とし、動物性タンパク質を多く摂取できるようにしているので、愛犬の筋肉の健康の維持にも役立ちます。他のフードを試しても消化吸収に問題のある子や、穀物アレルギーを持つ子、高タンパクの食事を必要とする子には最適なドッグフードになるでしょう。
さらには、リノール酸を豊富に含むひまわり油が使用されていますので、皮膚や被毛の健康維持をサポートします。他社メーカーのドッグフードからニュートロ商品に変えてから、愛犬の毛艶や良くなったという話も多く聞きます。
しかし、ここで一つ残念なのが、主原料に「乾燥鹿肉」に続いて、「乾燥チキン」が使用されていることです。近年ではチキンなどの肉類にアレルギー反応を起こす子も多いので、チキンにアレルギーを持つ子がいたら控えた方が良さそうですね・・・。
さいごに
今回は、鹿肉を使用したドッグフードを紹介させて頂きました。
近年、鶏肉や牛肉やラム肉などの肉類にアレルギーを抱える子が増えてきています。動物病院で治療するのも良いと思いますが、できれば、副作用があるような抗生物質などを使わずに、日頃食べている食事でアレルギーを改善できたら良いですよね。
※内容は2017年1月時点での情報になります。商品の名称や原材料等の内容は変更している場合があります。
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