若くて元気なうさぎも、5歳頃にはシニア期に入ります。いつまでも長生きしてほしい、元気なシニア期を送るためには、アダルト期からの快適な生活環境や、食生活がとても重要となります。今回は、シニア期に向けての、いくつかのポイントについて解説します。

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5歳過ぎでシニア期に入るうさぎたち

すっかり家族の一員となり、家の環境にもなれてきたアダルト〜シニア期のうさぎ。この頃になると、自分の名前を認識しているうさぎや、家庭内の行動サイクルも理解して、自分なりの時間を楽しんでいることでしょう。

しかし、アダルト期であれば問題無かったものの、5歳を過ぎた辺りからはうさぎもシニア期に入ります。うさぎも人と同じく、シニアになると新陳代謝が落ちたり、運動量も減ってきたりします。
元気なシニア期を送れるためにも、アダルト期の育ち方も重要になるとともに、シニア期に備えた飼育環境を整えてあげるようにしましょう。

食事も変化を加えて

アダルト期に食欲旺盛だからといって、ペレットばかり食べさせていると、うさぎも肥満体型になってしまい、体重が増えてしまうことで運動量も減ってくるなど、デメリットばかりが増えてきます。ペレットの量は規定量にとどめ、食べさせるならば牧草をたくさんたべさせるようにしましょう。

また、肥満体型はシニア期の生活に支障をきたしますので、食べさせ過ぎは厳禁です。アダルト期では、もりもりとペレットと牧草を食べていたうさぎも、シニア期に入ると食欲も低下してきて、思ったように食べてくれなくなったりという事もあります。そして、シニアフードへと移行する時にも注意が必要です。

うさぎは突然食べ物が変わったりすると、食べなくなったりする場合があるため、シニアフードに移行する際には、徐々にアダルトフードにシニアフードを混ぜていくようにし、少しずつ割合を増やしていく方法をとります。約2週間程度をかけて、徐々にシニアフードに慣らせていくようにしましょう。

食事の成分にも気を使いましょう

子うさぎの時に食べさせていた「アルファルファ」。アダルト期からは、アルファルファでは栄養過多になってしまうために、「チモシー」をメインの牧草として与えることが推奨されますが、シニア期に入ってからもチモシーを与え続けるようにしましょう。

シニア期に入ると、病気も出やすくなります。アダルト期に極端な食生活を送っていると、シニア期で一気に悪い部分が出てきかねませんので、アダルト期からしっかりとした食生活を送らせるように心がけましょう。

中でも注意が必要なのが「尿路結石」などの病気です。カルシウム量が多いために引き起こされるこの尿石ですが、アルファルファなどの牧草を与えすぎていると、チモシーに比べ6倍ものカルシウム含有量があるために、尿路結石になりやすくなるでしょう。
また、ペレットにもアルファルファが含まれている場合もありますので、こうした成分表記にも注意を払うようにし、適正な栄養バランスを保つようにしましょう。

ケージの「床」にも気を使いましょう

元気に走り回っていたうさぎも、シニア後期になってくると足腰も弱るために、運動量も減ってきます。シニア期に気をつけてあげたいのが「すのこ」の材質です。
神経質なうさぎは、すのこを変えただけでもトイレを失敗してしまったりと、普段の生活がしばらく送れなくなってしまったりしますが、プラスチックのすのこ等を利用している場合には、足元も滑りやすく、非常に動きにくい床になってしまいます。

嫌がるようであれば、無理に変える必要はありませんが、足腰の負担も考えて、固めのすのこは辞めたり、床に敷き牧草を敷いたりと、何かしらのケアは必要となるでしょう。また、溝の多いすのこは、足や爪をひっかけてしまう可能性もありますので、飼育しているうさぎの行動の仕方を見て、床材を変えてあげるようにしましょう。

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温度管理にも気を使いましょう

うさぎは極端な温度変化に弱い動物です。アダルト期では大丈夫だった温度も、シニア期に入ると、徐々に温度変化に敏感になってきます。特に真夏と真冬には要注意です。真夏は、適度に涼しい場所に移動させ、脱水症状や熱射病を起こさないようなケアが必要です。そして、暑いからと言ってクーラーの風を直に当てたりすることの無いようにしましょう。

また、真冬の温度も危険です。うさぎは外で生活しているイメージも強いですが、ペットとして販売されているうさぎたちは、自然のうさぎよりも抵抗力は圧倒的に弱いでしょう。昼間は20℃近く、夜は5℃位など、あまりにも昼間と夜の温度差があるような部屋で飼育している場合には、ペットヒーター等を設置するようにし、保温できる環境を作ってあげることが重要です。気を付けるべきは、極端な温度差を無くす対策ですので、夜はタオルをかけてケージ内を保温したりするのもよいでしょう。

まとめ

今回挙げたポイントは、まだまだ最低限の飼育ポイントとなります。これらのポイントの他にも、気をつけなければいけない点はありますが、食事の管理などはそのうさぎによって変わっても来るため、一概にこれが良いというのはありません。
しかし、シニア期のうさぎに必要となる知識を持っていれば、シニアを迎えるうさぎにとっても快適な生活を送ることができるので、色々と知識を高めていくと良いと思います。

快適なシニア期を過ごすためには、若くて元気なアダルト期からの、しっかりとした食生活や快適な生活環境が必要となります。シニア期を迎えてからでは、時間がかかってしまったり、改善も難しくなってしまいますので、アダルト期から最適な生活環境を送れるようにしましょう。

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