フェレットを飼育する時に、覚えておいたほうが良い「保定」という持ち方。この保定は、自宅で爪切りなどを行う際に必要になる持ち方で、フェレットのケアを行う際には、非常によく利用する持ち方です。今回は保定と爪切りの仕方について解説していきます。
フェレットのお手入れについて
場所によってはフェレットの「トリミング」を行っているペットショップや、ペットサロンもありますので、プロにお任せするのも一つですが、せっかくフェレットを飼っているのなら、自分でフェレットのお手入れをしてみることをおすすめします。
お手入れとは、爪切りや耳掃除など、フェレットの健康を維持するのに欠かせない作業です。こうしたお手入れが出来ないと、フェレットが病気になったり、生活に支障をきたしてしまう場合もあるのです。自分でお手入れが出来ることで、ちょっとした異変に気がつけたり、また、なによりもフェレットとの信頼関係も築けることでしょう。
フェレットの爪切りに必要な「保定」
フェレットの首の皮を捕まえて持ち上げている様子を見たことがないでしょうか。一見すると叱りつけているような、はたまた虐待していそうにも見える「保定(ほてい)」。しかし、この保定、フェレットを飼育するには必ずと言っていいほど必要になる「フェレットの持ち方」のひとつなんです。
実はこの保定、ちょっとコツがあって、はじめから上手に出来るわけではありませんので、少し練習が必要になってきます。持ち方に決まりはありませんが、「つまむ」イメージよりかは「つかむ」方に近いかもしれませんね。ちょうど、指を鳴らす時のような状態で、フェレットの首の皮を掴みます。
男性のフルパワーでギューっと掴むのは危険ですが、ある程度力を入れてもフェレット自身はそこまで痛さは感じていません。なぜなら、フェレットの皮膚はやや余裕があり、引っ張ると伸びるためです。特に首の皮はよく伸び、保定するのに最も適した場所です。
また保定は、耳掃除や色々なケアを施すだけでなく、しつけを行う際にも重要な掴み方です。要所要所でこうした躾を行うことも必要になりますので、何を行うにも保定は必要になるのです。
爪切りはコンパクトな物を
フェレット用の爪切りも販売されていますが、犬猫用の爪切りでも代用は可能です。しかし、フェレットの爪に対して爪切りが少々大きいので、やはりフェレット用の爪切りの方が使用しやすいかと思います。
また、爪切りには「ペンチ型」と「ギロチン型」の2種類が販売されています。どちらのタイプも名前の通りなのですが、初心者の方にはペンチ型の爪切りが使用しやすいかもしれません。という筆者は、ギロチン型の方が使用しやすいのですが、ギロチン型は切り落とす部分が見やすい分、血管の通っている間隔がわかっていないと、はじめはやりにくいかもしれません。
一方のペンチ型は血管も爪も見やすいので、慣れない内はペンチ型を利用しても良いでしょう。また、最初の内は保定する人と爪を切る人の2人体制で行うようにしましょう。また、フェレットも慣れない内は嫌がる子も多いので、あまり無理をせずに行うようにしましょう。次第にフェレットも慣れてくると、保定しなくても爪切りをやらせてくれるようになります。慣れてきたと感じたら、今度は抱っこしながら行ってみるようにしましょう。
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爪やすりも使用しましょう
爪を切る際には、まずフェレットの指の血管を確認するようにしましょう。この血管を切ってしまうともちろん血が出てきますので、血管から1mm〜2mm程度開けて爪を切りましょう。慣れない内は、無理をせずもう少し間隔を開けても良いですが、あまり爪を伸ばしっぱなしにしてしまうと、血管も先に伸びてきますので、徐々に間隔を狭めて切れるようになりましょう。
また、爪を切り落とした後は、軽くこするように爪やすりで角を落とすようにしましょう。そのままにしておくと、ハンモックや絨毯などに爪が引っかかってしまい、ケガをしかねません。少し丸める程度で良いので、綺麗に仕上げてあげるようにしましょう。
うっかり血管を切ってしまっても慌てずに
気をつけて爪切りを行っていても、慣れてくると血管を一度は切ってしまうものです。しかし、うっかり血管を切って血が出てきても、慌てないようにしましょう。飼い主さんが慌てると、フェレットにも感情が伝わって、ただでさえ痛いのにパニックになってしまいます。
まずは清潔なタオルなどで止血を行いましょう。思ったよりも血は出てきてしまいますので、まずは止血を行い、次に「止血剤」や「オキシドール」等で消毒と止血を行います。
大抵はこうした用品を利用することで止血されますので、まずは慌てずに対処するようにしましょう。
ペットショップには、止血剤が大抵販売されておりますので、犬猫の美容関係のコーナー、もしくは薬が置いてある場所を見てみましょう。万が一の事態に備えて、こうした用品を持っておくのも良いかもしれません。また、5分〜10分程度たっても止まらない場合には、すぐに病院に行って止血をしてもらうようにしましょう。
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