うさぎの病気のひとつに「スナッフル」と呼ばれる病気があります。このスナッフル、鼻風邪の病気になりますが、主な症状にくしゃみをする事がサインとなります。今回はこのスナッフルの症状や原因、対処法について調べてみたいと思います。
うさぎの「スナッフル」とは?
うさぎの病気には「スナッフル」と呼ばれるものがあります。スナッフルと言うと、うさぎを飼っている方もピンと来る方も多いと思いますが、実はこのスナッフルという名称は、うさぎが発症する「鼻風邪」の総称です。
こうした鼻風邪には、主に細菌感染によるものがほとんどですが、気管支炎や慢性的な鼻炎、副鼻腔炎などがスナッフルとして挙げられます。
そして、これらの症状で代表的なのがうさぎの「くしゃみ」と「鼻水」の症状。こうした鼻風邪の症状は、人間でも同じですよね。うさぎにもこういった鼻風邪の症状が見られるのですが、スナッフルの症状や原因、対処法について見てみましょう。
うさぎの「くしゃみ」もそれぞれ
まず理解しておきたいのが、うさぎの症状にも見られる「くしゃみ」。人間も風邪をひいたり、ひきはじめにはくしゃみが出ますが、うさぎがくしゃみをしたからといって必ずしも風邪とは限りません。
これは、人間でも同じですが、鼻にほこり等が入ってきたらくしゃみがでますよね?うさぎも人と同様でほこりや、牧草の粉などが鼻に入ってきたら、自然とくしゃみが出てしまいます。
このように、うさぎがくしゃみをする「原因」にはそれぞれ別の要因が関係しているのです。必ずしも「風邪」が原因となっているわけではありませんので、まずは飼い主さんが冷静に判断を行なうことが大事です。うさぎの周辺環境や健康管理を確認してみるようにしましょう。
くしゃみの原因に的確に対処しましょう
うさぎのくしゃみはこの他にも、「アレルギー症状」が原因でくしゃみをする場合もあります。
アレルギー症状が原因の場合に考えられるのは、新しいすのこや新しい食器、新しい木のおもちゃ等を入れた日など、何かしらの環境が変わったタイミングです。
アレルギーが原因でくしゃみをしているようであれば、環境を変えた直後〜数日後にアレルギー症状が見られると思いますので、新しい物をいれて、くしゃみなどの症状が見られる場合には、その物、あるいはその素材に対してアレルギーを持っている事が予想されます。
また、匂い消しにと芳香剤などを近くに置いてはいないでしょうか。こうした芳香剤でもアレルギー症状を引き起こすことも考えられるので、置き始めてからは数日、しっかりと様子を見るようにしましょう。
悪化すると危険なスナッフルの症状
くしゃみの症状に合わせて「鼻水」が出ている場合には、スナッフルである可能性が高くなるでしょう。鼻風邪であるスナッフルはくしゃみや鼻水、さらに状態が悪ければ目やにや鼻の周りも汚れているといった様子が見られるようになります。
また、うさぎが鼻水を気にして前脚で鼻先をこすりつけるような仕草も見られるようになり、鼻の周辺部分が汚れていくのもスナッフルが原因で見られる様子の一つです。
くしゃみや鼻水に加え、目や鼻が汚れているような様子が見られれば、それはまずもってスナッフルが原因となっている事を断定出来るでしょう。これらの様子が見られるようであれば、早急に対処しておかなければいけません。
自然治癒で治るだろうと甘く見ていると、取り返しのつかない事態にもなりかねませんので、早めに行動することをおすすめします。
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スナッフルの初期症状
鼻風邪と思って甘くみると非常に危険であるのが、このスナッフルなのです。
スナッフルの初期症状で認められるのは、「くしゃみ」「鼻水」といった症状ですが、初期症状からさらに症状が悪化していくとで、「スナッフリング・ノイズ」と呼ばれる激しい呼吸音が聞こえるようになります。
症状が悪化するに伴い、水っぽかった鼻水も今度はドロドロの膿のような状態へと変わっていきます。こうした状態がさらに悪化し放おっておくと、うさぎは肺炎を引き起こしてしまい、さらには命の危険も伴う場合もあるのです。
これも人間と同じですが、初めはちょっとした風邪でも、風邪をこじらせてしまうと肺炎を引き起こし、更には肺炎から命の危険も脅かされる状態へと変わります。うさぎにも同じことが言え、こじらせてしまうと大変危険ですので、早期発見・早期治療が大事になってきます。
スナッフルの対処法とは
スナッフルの対処法としてよく言われるのが「ストレスの軽減」です。うさぎは警戒心の強い動物で、ストレスにも強くはない生き物です。
なぜ、スナッフルの対処法としてストレスの軽減があげられるのかと言うと、このスナッフルは「パスツレラ菌」という細菌に感染することで引き起こされる場合が多いためです。
実はこのパスツレラ菌、健康体のうさぎでも鼻腔内等に保菌されていることもあります。ところが、パスツレラ菌は特に症状を表すことは無いのです。しかし、うさぎが何かしらの影響でストレスがかかってしまった時に、このパスツレラ菌が悪さをし始めるのです。
ストレスは免疫力を下げてしまう要因にもなります。ストレスによって免疫力が低下、その結果、無症状であったパスツレラ菌が活動し始めてしまい、スナッフルを引き起こす場合もあるのです。
免疫力を低下させない予防策とは
うさぎの免疫力を下げる要因に挙げられるのは、うさぎが慣れない場所に移動した際や、先程もふれたアレルギーの症状が見られる場合、もしくは落ち着かない状態に置かれている場合などです。
こうした環境下で飼育していると、どうしてもうさぎにストレスがかかってしまい免疫力が低下、その結果、パスツレラ菌が活動し始めてスナッフルを引き起こすのです。こうした理由から、スナッフルを未然に防ぐと考える場合には、なるべくうさぎにストレスがかからないような生活を送らせる事が大前提になってくるのです。
また、知っておきたいのは、だいたいのうさぎがパスツレラ菌を保有しているということです。ペットショップ等で、どうしても菌が移ってしまう事が考えられるため、菌を保有していることが多いのが現状なのです。
スナッフルの治療法について
うさぎがスナッフルの症状を発症し始めてしまった場合には、症状に合わせての対処療法が行われます。
主には投薬による治療が行われますが、まずはうさぎの免疫力を回復させる事が重要です。そのため、大前提となるストレスのかからない状態を維持する必要があります。
ストレスがかかると、体の免疫力も低下してしまいますので、スナッフルに対する免疫力も弱くなってしまいます。免疫力が低下していれば、いくら投薬治療を行った所で、回復することは難しくなるでしょう。
不衛生な環境でも感染の要因に
うさぎのケージ内が不衛生な状態になっていないでしょうか。不衛生な状態で飼育している場合にも、うさぎはスナッフルを引き起こしてしまう場合があります。
不衛生なケージ内はほこりが立つだけでなく、うさぎの免疫力を下げてしまう要因にもなるのです。結果としてパスツレラ菌に感染し、スナッフルを発症してしまうことに繋がりますので、ケージ内は常に清潔な状態に保つようにしましょう。
特に、トイレや底面のトレーだけ掃除して、床板は糞尿がこびり付いたままになっていたりしないでしょうか。仮にベタベタの糞がこびり付いているようであれば、それはうさぎが下痢を起こしている証拠です。この場合、スナッフルと同時に、下痢を引き起こしている要因を追求するのが大事になるでしょう。
スナッフルを発症してしまったら
うさぎがスナッフルを発症してしまったら、まずはそのくしゃみがスナッフルが下人なのかどうかを見極めるようにしましょう。
次にスナッフルであると判断した場合、スナッフルの症状を見極めましょう。あまりに鼻先も汚れ、呼吸が荒いようであれば、すぐに動物病院で診察を受けたほうが良さそうです。一方、軽いくしゃみ・鼻水程度であれば、環境を整えて回復に努めましょう。
まずはうさぎにとって良い環境を整えるために大事なのは室温です。うさぎにとっての適温は、おおよそ23℃ほどです。暑すぎず、涼しすぎずといった温度ですが、真夏や真冬は温度設定に十分注意するようにしましょう。
また、湿度も重要で50%〜60%程度を維持するようにしましょう。湿度の変化でも体調を左右する場合がありますので、温度だけに気を取られず、湿度にも注目してみましょう。
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スナッフルが治らない・再発する
スナッフルの症状が治らないで再発する場合があります。これも、免疫力が低下している証拠です。
スナッフルは急激に悪化する場合だけでなく、治ったかと思えばまたぶり返す場合もあります。こんな時には、前述の通り温度や湿度が適しているのかどうか、ケージ内は不衛生ではないかを確認してみましょう。
また食事の管理もしてみましょう。十分にペレット、牧草は食べているでしょうか。食べていないようであれば、野菜や果物を利用して、栄養を付けさせることが大事です。
しっかりと栄養のある食事を摂らなければ、免疫力も思うように上げることができません。まずは飼育環境を整えるのに加え、食事の管理も徹底的にしてみるようにしましょう。また、念の為動物病院で検査を行うことも忘れずにしましょう。
まとめ
先程も触れたように、うさぎは非常にナイーブな動物なので、ストレスには弱い動物です。環境の変化や温度の変化など、日々生活していく中で、色々と飼育環境が変わる事も多いでしょう。また、食事の変化などでも、突然ご飯を食べなくなるといった事も珍しいことではありません。
うさぎを飼育する場合には、こうした環境の変化には十分に注意を払うようにし、できるだけストレスがかからないような環境作りを心がけるようにしましょう。とはいえ、小さい頃から神経質になりすぎると、うさぎも神経質な性格になってしまいます。
しっかりとうさぎとコミュニケーションを取るようにし、ちょっとした環境の変化にも動じないような性格にしていくことも大事ですので、飼い主さんはあまり神経質にならないように気をつけることも大事ですよ!
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