はじめて猫を家族に迎え入れる時には、ワクワクしすぎて猫にばかり気が取られがちですが、しっかりと子猫を受け入れる体制は整っているでしょうか。今回は、子猫を家族に迎え入れる時のチェックポイントや、気をつけるべきポイントについて解説していきます。
子猫を迎え入れる前に
ついに子猫と一緒に暮らし始めるという時って、ウキウキするものですよね。しかし、子猫を迎えるにあたって、今までの暮らしと同じという訳にもいかないものです。
子猫は、高い所に飛び乗り、物を落として壊したり、落下時にケガをすることもあります。また、掃除の行き届かないような狭い所に潜り込んだり、手の届く所に食べ物があると、何でも食べてしまうため、子猫を迎える前に、片付けられる物は片付け、きちんと掃除をしておきましょう。
こうした家庭環境を整え、万全の体制で、子猫を迎え入れることが大切です。
子猫にとって過ごしやすい環境を作ってあげましょう。
子猫が安心して休めるようなケージ(脱走してしまうので屋根付き)を用意し、家族が集まるリビングなどに設置すると、家族の目が行き届き、何かあってもすぐ対処できます。
ケージの中は、寝床とトイレを分けて置きます。留守番が長い家では、ケージを少し大きめのものを用意して、子猫が安心して休めるようなベッドを置くのも良いでしょう。
迎え入れたばかりの子猫に多いのが、家族で子猫を構い過ぎてしまい、ストレスで体調を崩してしまうことです。可愛い子猫が家に来たら、嬉しい気持ちはよく分かりますが、「寝るのが仕事」である子猫にとって睡眠時間はとても大切なものです。
また、子猫は遊びに夢中になると、はしゃぎすぎて疲れやすくなります。眠っている時は起こさず、遊び過ぎに注意しましょう。
部屋の気温は25℃以上で設定し、直射日光が当たらない場所にケージを設置しましょう。
人が快適な温度だと感じていても、暖かい空気は天井へ溜まり、冷たい空気は床へ流れる性質があるため、床に置いてあるケージの中の体感温度は少し低くなります。
また、子猫はまだ自分で体温調節ができないため、暑過ぎると熱中症になり、寒いと風邪をひいてしまいますので、飼い主さんの方で気を付けて様子を見てあげることが必要です。
冬は保温の仕方にも気を使いましょう
温度を気にするあまり、子猫にクーラーやヒーターの熱が直接当たる場所にケージを配置していませんか?特にクーラーは猫の体を冷やしすぎる場合もあり、体調を崩してしまう要因になります。
夏場は特にクーラーが必須ではありますが、あくまでも空間の温度を下げるためにクーラーを利用するようにしてください。直接クーラーの風邪があたっていては、猫も温度調節ができなくなります。
また、冬場は昼間と夜中の寒暖差を無くすようにしましょう。昼間は暖かくても、夜になると一気に寒くなるようでは、子猫の温度調節も追いつかなくなってしまいます。冬はヒーターを設置したり、ブランケットをいれたりして対応しなければなりません。
あまり難しく考える必要はありませんが、あまり極端な冷やし方・暖め方はかえって体調を崩してしまうので避けましょう。
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子猫にとって危険なもの
私たちが普段生活している何気ないものでも、子猫にとっては危ないものが多いのも事実です。
子猫を家に連れてきてから一ヶ月くらいすると、ケージから出す機会も増えて、家の雰囲気にも慣れ、好奇心旺盛になり、家の中を探索したり、家にあるものを何でも遊びに変えてしまいます。
まずは、子猫の脱走対策をすることです。子猫はドアノブにぶら下がってドアを開けてしまったり、網戸に爪が挟まり開けてしまうこともありますので、絶対に外へ脱走させないよう窓や網戸のロックを付けるなどの工夫が必要です。
外に逃げ出してしまってから慌てていたのでは遅いので、ケージから出す前にしっかりと戸締まりを行い、危険な場所はないか日頃からチェックしておきましょう。
やんちゃ盛りの猫は経験して学ぶ
子猫にとっては部屋の中にも沢山の危険が潜んでいるため、子猫の行動範囲を決める必要があります。
例えば、台所は火を扱うことが多く、お風呂場には浴槽にお湯があると飛び込んで溺死してしまいます。来客などで玄関が開いてると、そのまま脱走してしまうかもしれません。もしかしたら、ベランダから転落することも・・・。
このように子猫が行って欲しくないところを決め、あらかじめ簡単に飛び越えられないようなフェンスや柵などを置くと良いでしょう。
逆に危険だからといってケージから出さないような生活をさせていると、十分に成長することも出来ず、心も育たないでしょう。色々と経験をさせて、子猫はもちろん、飼い主さんも成長するので、ケージの外に出すことは大事ですが、大事になる前にしっかりとしたチェックが必要です。
フード付きトイレか、フード無しトイレか
部屋に放して飼育するようになれば、猫用トイレも必須となります。猫用トイレにはフード付き・フードなしのタイプがありますが、使い方や愛猫の特徴によって使い分ける必要があります。
リビングにトイレを置くのであれば、臭いがしないようにフード付きのトイレを選びましょう。また、ケージで飼育しているときから猫砂をかき出すようなタイプの猫も、フード付きトイレのほうが猫砂も散らばらないですし、安心かもしれませんね。
逆にトイレをきれいに使っていた猫であれば、フード無しのトイレでも良いでしょう。また、フード付きのトイレは掃除もややしにくいのがデメリットですので、リビングにおかず、手軽に掃除を行いたいという方はフード無しのトイレを選ぶようにしましょう。
下痢や嘔吐、命の危険も脅かす危険な食べ物
観葉植物や人間の食べ物も、子猫にとっては危険なものの対象となります。
観葉植物には意外と猫が食べてはいけない植物も多く、子猫を外に出す時には十分に注意しなければなりまzせん。また、こうした観葉植物は、実が危険なだけで葉は問題ないといったようなものもあります。しかし、多くは根の部分は危険が伴うでしょう。
何かの反動で鉢を落としてしまい、根を食べてしまうようなことがあれば、すぐに中毒症状が見られるでしょう。また、人間の食べ物ではたまねぎなど、ネギ類の食べ物やチョコレートも危険な食べ物として知られています。
子猫を部屋に離す時には、こうした食べ物は確実に片付けてから遊ばせるようにしましょう。中毒症状を引き起こすと、激しい下痢や嘔吐の症状が見られるようになります。十分に気をつけましょう。
キャットタワーを置いてみましょう
子猫が少し大きくなってきたら、部屋の中でも運動ができるようにキャットタワーを用意すると良いでしょう。子猫が成猫になった時の体型や性格に合わせて、段差の高さがあまりないものや、台座が広いものなど様々なチェックポイントがあります。
例えば、大型の猫用には、高さがやや低めで、台座の幅のある安定感のあるキャットタワーを選ぶと良いでしょう。また、小型で活発な猫には、高さがあり、ハウスや階段、ハンモックがついているものなど、遊べるようなキャットタワーなどが良いでしょう。今は、安定感を出すために、天井に突っ張りが付いてるものもあります。
ペットショップやホームセンターでキャットタワーを見ると、結構小さく見えるものです。実際に部屋に置いてみると、思った以上に大き過ぎたり、部屋と合わなかったりすることも多いのも事実です。事前に部屋の寸法を測り、大きさを想定してからキャットタワーを購入することをお勧めします。
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ペット保険の加入も検討しましょう
子猫は何かと体調を崩してしまいがち。そんなときに助かるのがペット保険です。
ペット保険にも色々な種類や会社がありますが、大事になるのは日頃からいかに利用しやすいペット保険かということです。中には年20回までといったように、利用回数が限定されているペット保険もあります。
普通にいれば年20回も利用する機会はありませんが、最近では皮膚病を持つ子猫も多くなっていたり、猫が特に気をつけなければいけない泌尿器系の疾患が多かったりもします。
これらの病気は重症になれば手術も必要になりますが、多くは通院による治療がメインとなりますので、場合によっては年20回もぎりぎりになる可能性も。できればこうした制限のないようなペット保険を選んだほうが安心かもしれませんね。
子猫を育てるための費用とは
猫を飼うと、どのくらいお金がかかるか知っていますか?
まず、飼い始める前に必ず揃えなければいけないものが、ケージやキャットフード、食器、猫砂、病院などへ連れて行く時に使うキャリーケース、おもちゃ、首輪であり、費用は約25000~30000円ほどかかるでしょう。
また、1年間の飼育費用を簡単に計算すると、キャットフードやおやつなどの食費代、ワクチンなどの病院代、猫砂やおもちゃなどの消耗品で約75000円ほどかかります。これはケガや病気にかからなかった場合であり、もし病院で診察してもらう時や手術などがあると別途何万円とかかるでしょう。先述の通り、今はペット保険などもあり、医療費の負担を軽減することができます。
このように猫を飼うということは、可愛いからだけで飼育できることではなく、経済的負担にもなるということを頭に入れて、最期まで責任持って飼育することが大事です。
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