さつまいもを使ったドッグフードは、穀物アレルギーを持った犬の為に見掛けることが多くなってきています。それでは、さつまいもをドッグフードに用いることによって、犬にとってどのような効果があるのか解説していきましょう。
さつまいもの豊富な栄養素について
最近では、米や小麦、トウモロコシなど、アレルギーを引き起こしやすいと言われている穀物の代わりに、「さつまいも」が含まれるドッグフードが増えてきています。さつまいもの主成分は「炭水化物」ですが、意外にも多くの栄養素が含まれていることで知られています。
昔からさつまいもを食べると、おならがよく出ると言われていますよね。それは、さつまいもには食物繊維が豊富に含まれているからなのです。
食物繊維は、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌や毒素を吸着して排出するという、腸内環境を整える働きがあります。そのため、ちょっと便秘気味のワンちゃんには、便秘解消の効果があります。
健康維持にも最適なさつまいも
さつまいもには、風邪予防や疲労回復に役立つ「ビタミンC」や、抗酸化作用がある「ビタミンE」が含まれていますので、免疫力の維持や老化防止にも役立つ食べ物です。
免疫力の維持はウイルス感染などを予防するほか、病気になりにくい体を維持させるのに必要なことですので、日頃から免疫力を下げないような工夫が必要です。
このほか、さつまいもには血圧を下げる働きがある「カリウム」が豊富に含まれているので、「高血圧」や「腎臓病」などの予防にも効果を発揮する食べ物です。
このように、さつまいもは優れた栄養素である食材ということは分かって頂けたと思います。それでは、さつまいもが使用されているドッグフードについて調べてみましょう。
ナチュラルバランス「スウィートポテト&バイソンフォーミュラ」
ナチュラルバランスの「スウィートポテト&バイソンフォーミュラ」は、チキンやラム肉などの肉類や魚類などにアレルギーを起こしてしまう子のために作られたドッグフードです。主原料には、他のペットフードではあまり見られないバイソン肉が使用されており、バイソンは高タンパクで、チキンやビーフと比べても低脂肪な食材です。また、鉄分の多さはビーフの3倍もあり、疲労回復や夏バテにも効果があります。
また、ナチュラルバランスの「スウィートポテト&バイソンフォーミュラ」は、穀物不使用ではありませんが、犬がアレルギーを起こしやすい小麦やトウモロコシは使用されていません。その他にも、フードの粒が平べったいペレットタイプで、簡単に噛み砕けるようになっていますので、子犬や老犬でも食べやすい形になっています。
ナチュラルバランスでさつまいもを使ったドッグフードは、バイソンの他にも、「ベニソン」や「フィッシュ」がありますので、愛犬の嗜好に合ったドッグフードが見つかるかもしれませんね。
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ピナクル「トラウト&スイートポテト」
「タンパク質」と「炭水化物」にこだわったピナクルの「トラウト&スイートポテト」は、アレルギーを起こしやすいと言われる「グルテン」を含まない炭水化物を厳選して使用しています。
そのため、「オーガニックキノア」という穀物を使用しておりますが、これはアレルギーを起こしやすいとかんがえられているグルテンを含まず、他の穀物に比べて高い栄養価がある食材で知られています。
また、ピナクルの「トラウト&スイートポテト」には、「トラウト(マス)」という他のペットフードではあまり見られないタンパク質源を用いることによって、チキンやビーフなどの肉類でアレルギーを起こしやすい子のために対応できるドッグフードになっています。
さつまいも以外にも効果的な栄養素を含む
ピナクルのトラウト&スイートポテトに使われるトラウトは、皮膚の栄養に重要な不飽和脂肪酸を多く含み、脳を活性化させるDHAやEPAも豊富に含まれている動物性タンパク質です。動物性蛋白質にも様々なものがありますが、魚は犬も人間と同様に、非常に効率の良い食材なのです。
その他にも、毛艶や皮膚の状態を良く保つ「キャノーラオイル」や「亜麻仁」、腸内環境を良くするために「納豆菌発酵抽出物」や「アスペルギルス・オリーゼ発酵抽出物」、酸化防止剤に天然由来成分である「ローズマリーエキス」などが配合されています。
販売価格としては安くはありませんが、原材料を見てみるとわかるように、愛犬にとって安心で安全なドッグフードと言えるでしょう。
クプレラ「ベニソン&スイートポテト」
科学薬品や合成添加物を一切使用せず、食品基準をクリアした食材のみを使用したドッグフード、「クプレラ」。
クプレラの調理法でもある、食材の非加熱調理を行うことによって、高熱に弱い「酵素」や「ビタミン」、腸内環境を整える効果がある「プロバイオティクス」をしっかり摂取することができます。
また、乳や卵、砂糖や塩、ビートパルプやアレルギーを起こしやすいグルテンは使用されていません。
そんなクプレラ製品の一つである「ベニソン&スイートポテト」には、鹿肉が使用されていますが、クプレラの鹿肉は、農畜産品の安全性に関しては厳しく管理されていることで知られているオーストラリアの鹿肉を使用しています。
スイートポテトにプラスαの栄養
クプレラのベニソン&スイートポテトに利用される鹿肉は、高タンパクな割にチキンやビーフなどの肉類と比べても低脂肪でヘルシーな食材です。また、カルシウムや鉄分、ビタミンB1やB2を豊富に含む理想的な動物性タンパクで知られます。
さらには、ギンヒラスやシロギス、豪州真ダイの白身魚が使用されていますので、タンパク質以外にも、カルシウムやリンもバランス良く配合されています。また、別名亜麻仁とも呼ばれる「フラックスシード」が豊富に含まれているので、健康的な皮膚や美しい被毛を作るのに役立ちます。
さつまいもを効果的に使いつつ、1種類の動物性タンパクだけでなく、魚を効率よく使うことで、より豊富な栄養をを1食で摂取することができるドッグフードとなっています。
さつまいものあげすぎには注意
さつまいもは優れた栄養素でもありますが、くれぐれもさつまいものあげすぎには注意が必要です。最も注意が必要なのが、さつまいもに含まれる「シュウ酸」の存在です。
シュウ酸は、尿路結石の原因となる成分で、尿中のカルシウムと結合されることで「シュウ酸カルシウム結石」を引き起こしてしまいます。シュウ酸カルシウム結石は尿のph値が酸性に傾き続けることで引き起こされる結石ですが、逆にアルカリ性に傾き続けることで「ストルバイト結石」を引き起こします。
予防策としては与えすぎないこと、水を多く飲ませることが最善の予防策となりますが、一度でも結石を起こしたことのある犬は、念のためさつまいもを与えないほうが安心かもしれません。
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さつまいもの最適な与え方
さつまいもを愛犬に与える際には、焼き芋の状態で冷ましたものを与えるか、蒸したさつまいもを与えるようにしましょう。基本的に生の状態で与えることはせず、熱を加えた状態のさつまいもを与えましょう。また、カリカリに焼いてチップス状にするのもおすすめです。
前述の通り、さつまいもにはシュウ酸が含まれますが、残念ながら完全にシュウ酸を取り除くことは出来ません。さつまいもに含まれるシュウ酸は熱を加えても抜けにくいので、しっかりと熱を加えてから与えるようにしましょう。
シュウ酸が含まれるので与えるのはちょっと怖いと感じるかもしれませんが、与え方さえ気をつければ問題はありません。むしろ体に良い栄養素もたくさん含まれますので、1cm各程度から与えて様子をみて、愛犬に適切な量を把握しつつ与えるようにしましょう。
さいごに
今回は、さつまいもを使用したドッグフードをいくつか紹介させて頂きました。
近年、米や小麦、トウモロコシなどの穀物にアレルギーを抱える子が増えてきています。動物病院で治療するのも良いと思いますが、できれば、副作用があるような抗生物質などを使わずに、日頃食べている食事でアレルギーを改善できたら良いですよね。
※内容は2017年3月時点での情報になります。原材料、商品名等の内容は変更している場合があります。
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