数あるハムスターの種類の中でも、特に体が小さい種類にあたる「ロボロフスキーハムスター」。大きくても約10cm程のサイズで、とてもすばしっこいハムスターとしても知られます。今回は、ロボロフスキーハムスターについて解説していきます。

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小型の代表「ロボロフスキーハムスター」

ハムスターは、大きく「ゴールデンハムスター」と「ドワーフハムスター」の二種類に分けられます。

ドワーフとは、英語で「小さい」を意味し、ゴールデンハムスターに対しての種類の名前です。今回取り上げる「ロボロフスキーハムスター」は、この「ドワーフハムスター」の中でも一番小さな体のハムスターになります。

ロボロフスキーハムスターの原産国は「カザフスタン」「モンゴル南西部」「中国北部」などの乾燥した草原に住んでいます。体長はオス、メス共に約7~10センチで、体重もオス、メス共に約15~30グラムほどの大きさで、同じドワーフ系のハムスターで知られる「ジャンガリアンハムスター」と比較しても、とても小さなハムスターです。

ロボロフスキーハムスターの毛色や寿命は?

Ωロボロフスキーハムスターの毛の色は、体の上半分が黄褐色で下半分が白い色のノーマルと呼ばれるものがほとんどですが、まれに真っ白いホワイトと呼ばれるものもいます。

尻尾はとても短くて体は全体的に丸く、目の上に眉毛に似た白い毛の模様が入っていることがロボロフスキーの特徴です。また、非常に動きが早い種類でも知られており、うっかり部屋に離すと探すのも大変かもしれません。

ジャンガリアンハムスターの寿命が2〜3年なのに対し、ロボロフスキーハムスターの寿命は2年から2年半と言われています。体も小さいため、寿命もジャンガリアンハムスターよりも短めとなりますが、少しでも長生きできるように、バランスの良い食事など気を付けてあげるとよいでしょう。

飼う前に知りたいロボロフスキーの性格

ロボロフスキーハムスターは、他のハムスターに比べてとても臆病なことで知られています。怖がりで臆病ですから、ケージのお掃除などの時には脅かさないように気を付けてあげましょう。

警戒したときに、ハムスターは「キーキー」となく声をあげますが、ロボロフスキーハムスターは怖がりな分、よくこの鳴き声をだすことが多いかもしれませんね。

ハムスターを飼っている時に楽しみなことの一つに「手乗りハムスター」にして楽しみたいと思う方もいると思いますが、ロボロフスキーハムスターは残念ながら、あまり期待は出来ないかもしれません。すばしっこく動く様子を楽しんだり、回し車で遊ぶ姿を見たりと「観賞用ハムスター」としてはピッタリと言える種類です。

多頭飼育にも向いているロボロフスキーハムスター

ロボロフスキーハムスターは多頭飼育にも、比較的向いている品種といえます。ロボロフスキーハムスターは集団行動を好む品種でもありますので、ジャンガリアンハムスターなどに比べると、仲間同士でケンカが起きることも比較的少ないと言えます。

とはいえ、ロボロフスキーハムスターにも人間のように「個体差」がありますから、仲間同士でも合う・合わないといった個性は当然あります。喧嘩ばかりになる場合もあります。こうしてケンカで怪我をするばかりか、ストレスが常に掛かっている状態になるため、お互いが弱っていってしまいます。その際には別のケージで飼育するようにしましょう。

また、子供の頃から同居させていくほうが、大人になってから同居させるよりもスムーズに多頭飼育出来る場合もあります。

小型ゆえの注意


ハムスターを増やすことも、飼っている時の楽しみですがロボロフスキーハムスターは一般の人の繁殖は難しいと言われています。また、体が小さいため、オスとメスの見極めもジャンガリアンハムスター等に比べると、簡単ではありません。

小型のハムスターということで、病気など体調の変化に気が付きにくい、ケガなどした場合致命傷になり得る、診察を受け入れてくれる動物病院が少ないということは覚えておきましょう。

ペットとして飼われているハムスターの中で、ロボロフスキーハムスターは他のゴールデンハムスターやジャンガリアンハムスターのように多くはないようで、ペットショップなどで扱われていることが少なく手に入りづらいです。そのため、値段も高額になってしまうようです。

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ロボロフスキーの食事について

ハムスターのエサは、一日一回夕方に与えます。参考までですが、固形のペレットを3~4グラム、お水は新鮮なものを水飲みボトルなどにいれてあげます。ロボロフスキーハムスターにはペレットを小さく砕いてあげると食べやすいかもしれません。

雑食性のハムスターは、野菜や果物も食べ、ヒマワリの種などの種子は大好物ですが、脂肪分が多いため少しだけおやつとしてあげる程度にしましょう。果物も同様に、おやつとして量を決めて与えます。

このように栄養価の高いエサを食べて狭いケージのなかにいるペットのハムスターは、太り過ぎにも注意しなければいけません。そこで役に立つのが「回し車」です。運動不足やストレス解消のためにも設置しておくようにしましょう。

小型ハムスター向きの回し車

回し車を選ぶ際は、体に合ったサイズのものを用意するようにしましょう。小型のハムスターの中でも特に小型のロボロフスキーハムスターは、ドワーフハムスター用の回し車を選ぶようにします。サイズに合っていないと、隙間に足などをひっかけてしまい、ケガをすることがあります。

また、ロボロフスキーハムスターがゴールデンハムスター用の回し車にのっても、思うように回し車を動かせない場合もあります。それよりもたくさん回転して走ることの出来る小型の回し車のほうが良いでしょう。大きくて良さそうといったイメージもありますが、小型には小型用の、大型には大型用の回し車を選ぶことが大切です。

大、中、小といったようにサイズ展開もされているので、ケージサイズに合わせるのではなく、ハムスターのサイズによって選択するようにしましょう。

小型水槽で飼育する際には注意も

ハムスターはケージで飼うことも出来ますし、小型水槽で飼育することも出来ます。特にロボロフスキーハムスターは小型の金魚ほどのサイズとなりますので、小型水槽でも十分に飼育可能な種類です。

ロボロフスキーハムスターを小型水槽で飼育する際に注意したいのが、しっかりと入口となる部分にカバーを付けておくということ。ロボロフスキーハムスターは非常に動きも俊敏で、体も軽いため、回し車などを使ってよじ登ったりすることもできます。

反動で上に飛び出してしまうということもありますので、小型水槽で飼育する際には、上にカバーを付けたり、脱出できないようにしなければなりません。体が小さいからと言って油断してしまいがちなので、十分に注意しましょう。

繊細なロボロフスキーハムスターの飼育


ロボロフスキーハムスターは体の小ささも特徴ですが、気の小ささもロボロフスキーハムスターならではといったところ。そのため、健康管理にも少し繊細さが求められます。

逃げ足が速いロボロフスキーハムスターですが、飼い主さんが手で追いかけたりすると強いストレスもかかり、免疫力の低下に繋がりますので、こうした遊び方は辞めましょう。あくまでもロボロフスキーハムスターの方から寄ってきてくれるような関係を作れるようにしましょう。

また、温度管理に関してもジャンガリアンハムスターなどより気を使うようにしましょう。特に寒さには注意です。そのため、ある程度ハムスターを飼育したことのある方が、ロボロフスキーハムスターの飼育に向いているかもしれません。

ハムスターを迎える前に

ゴールデンハムスター、ドワーフハムスターを問わず、ハムスターを飼う時に必要なことは、「最後まで面倒をみること」「ハムスターの性質、性格を知っておく」「診察してくれる獣医さんを探しておく」「家族にも協力してもらうこと」などです。

飼っているときには、毎日のえさやり、ケージなどのお掃除、運動をさせてあげるお世話が必要です。ロボロフスキーハムスターは特に臆病な性格ですから、ケージのお掃除の際、別の場所に移動するときは、無理に手で持とうとせず、プラスチックのコップなどにうまく誘導してあげると良いです。

毎日行うお世話は、出来るだけ夕方から夜にかけてしてあげましょう。ハムスターは夜行性ですから、活発なほうがエサもよく食べますし、寝ている日中にケージのお掃除などで起こしてしまってはかわいそうですね。

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