「レッグ・ペルテス病」とは、大腿骨頭へ血液が流れなくなることによって、骨が壊死してしまうため、強い痛みを伴う病気です。今回は、あなたの愛猫も他人事ではない、「レッグ・ペルテス病」について、症状や治療法、予防や対策などを調べてみましょう。

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レッグ・ペルテス病とは


「レッグ・ペルテス病」とは、「レッグ・パーセス病」や「大腿骨頭壊死症」とも呼ばれ、後ろ足の大腿骨(太ももの骨)の先端にある大腿骨頭への血液が流れなくなってしまうことで、骨が変形したり、壊死してしまう病気です。

特に、1歳未満の成長期に発症することが多く、発症した場合、後ろ足を引きずるような症状が現れ、そのまま放って置くと、骨が変形したり、壊死するために強い痛みが伴います。

レッグ・ペルテス病は、犬では「股関節形成不全」や「膝蓋骨脱臼」などの骨の病気に次いで発症することが多い病気の一つですが、猫がレッグ・ペルテス病を発症することはとても珍しいようです。

しかし、レッグ・ペルテス病を発症した場合、愛猫の行動の自由を奪うだけでなく、痛みも伴う病気なので、万が一の事態に備え、しっかりとこの病気について知るようにしましょう。

それでは、今回は発症すると、骨の一部が壊死して溶けてしまうと言われる、「レッグ・ペルテス病」について解説していきましょう。

レッグ・ペルテス病の症状について

レッグ・ペルテス病を発症すると、大腿骨頭が変形するので、その不安定な股関節に違和感を感じ、体重をかけられなくなるため、びっこ引いて歩いたり、変形した骨と股関節がぶつかるようになるため、痛みが伴い、後ろ足を引きずって歩くようになります。

また、後ろ足や腰周辺を触られることを、極端に嫌がるようになるでしょう。さらには、激しい痛みから食欲が低下したり、元気消失することもあります。

最初のうちはこの症状が現れたり、治まったりの繰り返しですが、徐々に症状が悪化して、患部のある方の足の筋肉が萎縮するようになり、足を床に付けることができなくなってしまいます。

レッグ・ペルテス病の多くは片足に発症しますが、稀に両足に発症することがあるようです。

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歩き方をしっかりチェックしましょう

猫が発症するのは稀であるレッグ・ペルテス病。猫にとって珍しい病気であるからこそ、病気を引き起こしているのに発見が遅れてしまうケースも考えられます。

まず、レッグ・ペルテス病の主症状ともいえる歩き方がおかしくなる様子。愛猫の歩く様子がおかしかっただけで、すぐにレッグ・ペルテス病だと判断できるのはほぼ無理でしょう。歩き方がおかしければ、「捻挫」や「骨折」といった怪我を連想するのが一般的ではないでしょうか。

また、パッドを怪我していたり、爪が伸びすぎていても歩き方がおかしくなりますので、場合によっては様子を見てしまう場合もあるでしょう。更に悪いことに、少しすると症状も治まってしまうため、尚更に発見が遅れてしまうのです。

レッグ・ペルテス病の症状のポイントとなるのは、

・足を「引きずる」
・「後ろ脚」に異変が起きる

以上のポイントとなります。これに当てはまる場合、念の為、健康診断を受けてみても良いかもしれません。

レッグ・ペルテス病の原因とは


レッグ・ペルテス病は、後ろ足の大腿骨の先端にある大腿骨頭への血液が、何らかが原因となって流れなくなってしまうことで、骨が変形したり、壊死してしまいます。

レッグ・ペルテス病を発症する原因は、遺伝的な要因や、外傷や炎症、栄養障害や血液の循環異常、ホルモン過剰なども、大腿骨頭に血液が流れないことと関係しているのではないかとも考えられています。

しかし、実際にはこの病気の原因については、しっかりと解明されていません。

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レッグ・ペルテス病の治療について

レッグ・ペルテス病の症状がまだ軽い場合は、痛み止めの鎮痛剤や抗炎症剤の投薬治療を行います。また、それと並行して、関節を保護するサプリメントを使ったり、運動制限や体重制限をしながら、安静にさせて様子を見ます。

猫にとっては非常に大変になりますが、十分な程度まで回復させるまでにはケージ内で過ごさせる事も必要になります。ストレスも溜まってしまうでしょうが、この時点であまり無理をさせると、尚更にレッグ・ペルテス病の症状が進行してしまいかねません。

また、期間としてはおおよそ4ヶ月〜といった期間が一般的となるでしょう。非常に長い期間ですね。レッグ・ペルテス病の症状を遅らせる・治療するためには、まず第一に安静にさせることが重要と考えられていますので、飼い主さんも心を鬼にして、治療に専念させなければなりません。

予後は再び歩けるようにリハビリを行います

レッグ・ペルテス病の症状を悪化させないために、長い期間を安静にさせる必要がありますが、レッグ・ペルテス病は進行性の病気であるため、最終的には外科手術を行うことが多いようです。

具体的な手術方法としては、大腿骨頭の変形や壊死が広範囲で進んでいる場合は、患部の大腿骨頭を切除して、そこに人工関節を取り付けるといった手術方法が行われます。

術後は、リハビリを行って運動回復を図りますが、残念ながら以前と全く同じように歩けるようになるのは難しいでしょう。ただし、リハビリ次第では、歩いたり、走ることはできるようになりますので、飼い主さんと愛猫の根気が必要となるでしょう。

繁殖は避けましょう

レッグ・ペルテス病を発症した猫は、避妊や去勢を勧められるケースが多いようです。これは、レッグ・ペルテス病を引き起こす要因に、遺伝的要因があると考えられていいるためです。

これ以上、このような痛みが伴うようなレッグ・ペルテス病を持つ子を増やさないためにも、レッグ・ペルテス病を発症した猫の繁殖は行わないようにすることが大事になります。

レッグ・ペルテス病を引き起こしていると考えられる要因には「炎症」や「栄養障害」「血液の循環異常」「ホルモン過剰」なども考えられますので、遺伝的な要因ばかりとは言えませんが、万が一を考え、繁殖は避けたほうが良いでしょう。

日頃からチェックしておきたい、猫の行動

レッグ・ペルテス病は、愛猫を強い痛みで愛猫を苦しめてしまう病気です。日頃から愛猫のちょっとした様子を感じ取ることが大切ですが、主にチェックしておきたい行動としては、

・キャットタワーで飛んだり、跳ねたりしている時
・歩いている時に、足を引きずったり、びっこを引いていることはないか
・足をぶつけたわけでもないのに、痛がっていることはないか
・足や腰を急に触ったら、痛がる素振りを見せることはないか

などが挙げられます。日頃からこうした行動はないか、愛猫の様子をしっかりとチェックするようにしましょう。

また、ちょっとでもこうした異変に気がつけたのであれば、念の為、健康診断も兼ねて検査を行ってみましょう。万が一レッグ・ペルテス病でなくとも、何かしらの病気や怪我をしている可能性もありますので、早期発見に繋げられるでしょう。

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レッグ・ペルテス病はペット保険の補償範囲?


ペット保険会社も十数社ありますので、それぞれに考え方・対応については変わってきます。その中でもペット保険の最大手であるアニコム損害保険を例に見てみましょう。

アニコム損保の場合、レッグ・ペルテス病は補償の対象外となるため、保険加入自体を行なうことが出来ません。しかし、「特定傷病除外特約」とよばれる特約を付ければ、レッグ・ペルテス病の補償はされませんが、保険に加入することが出来るようです。

これは、現在レッグ・ペルテス病の治療を受けておらず、過去にレッグ・ペルテス病と診断された場合においても特定傷病除外特約の対象となってしまいます。残念ながらアニコム損保に限らず、レッグ・ペルテス病に関しては同じような条件である場合が多いでしょう。

レッグ・ペルテス病の予防と対策について

レッグ・ペルテス病を発症してしまった場合は、飛んだり、跳ねたりなどの激しい運動を避けることや、関節に負担をかけさせないために、肥満に気を付けるなど、愛猫の健康管理を行うことも、飼い主さんの大事な役割となるでしょう。

悪いことにレッグ・ペルテス病は1歳前後に多く見られる病気です。生後1歳満たない遊び盛りの猫は、遊びたくてはしゃいでしまうこともありますが、ここはぐっとこらえて、愛猫を安静にさせるようにしましょう。

さらに、レッグ・ペルテス病は後遺症が残る恐れもある病気なので、愛猫のこれからの時間を考えると、早期発見・早期治療が非常に大事になる病気です。1歳を迎える頃になると、飼い主さんも飼育に慣れて、症状が見られてもあまり気にしないケースもあるでしょう。油断せず、異変に気がついたらすぐに動物病院で検査を行うようにしましょう。

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