猫のおやつやサプリメント代わりにもなる「猫草」。市販でも色々な猫草が販売されていますが、猫にとって猫草はどのような物なのでしょうか。今回はこの猫草についての知識と、猫草の効果について調べてみました。
猫草とは?
猫のおやつ代わりにもなる「猫草(ねこぐさ)」。市販でも色々な猫草が販売されていますが、種から育てる猫草や、食べ頃まで成長させた猫草が販売されているなど様々です。種から育てると言っても、環境によっては1週間前後で食べ頃まで成長するので、定期的に与える際には種から育てて与えるようにすると、経済的にもよいです。
そんな猫草ですが、猫にとっての猫草はどのような効果があるかをご存知でしょうか。猫草は「草」なので、食物繊維が豊富に含まれますが、猫にとっては食物繊維は、特に必要とはしない成分です。しかし、完全に肉食である猫にとっても、数パーセントの食物繊維は必要とするのです。
では具体的に猫草の成分や効能について見てみましょう。
猫草の種類
猫草と言っても、猫草にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴や食感、栄養なども違ってきます。猫草は色々な会社から販売されており、パッケージなども違っていますが、実際にショップなどで手に入る猫草は1種類、もしくは2〜3種類ほどが殆どで、たくさんの種類を扱っている店はそんなに多くはありません。
猫草の中でも代表的なのが「燕麦(えんばく)」と呼ばれる猫草です。各社から販売される多くの猫草はこの燕麦を利用したもので、猫が特に好むのが燕麦の新芽の状態です。燕麦の他にも雑草として生えている「エノコログサ(狗尾草)」等も猫草として食べることが出来ますが、その辺に生えている草には、猫にとって有害なものも少なくはありません。
その数も700種以上と言われているので、むやみに猫に雑草を食べさせるのは避けたほうが良いかもしれません。猫草を与える際には、市販で売られている燕麦を利用した商品を購入するようにしましょう。
【燕麦】
燕麦は、イネ科(カラスムギ属)の穀物で、「オートムギ」や「オーツ麦」「カラスムギ」などの名称で呼ばれることも多いです。オートミールや、ビール、ウイスキーの原料としても利用されていることで知られています。
【エノコログサ】
エノコログサは、イネ科(エノコログサ属)の植物で、穂の先がフサフサとしている「猫じゃらし」のような形をした植物です。雑草として生えている事も多いので、野生下の猫は好んで食べるようですが、ペットとして飼育されている猫には向かないでしょう。
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猫はなぜ猫草を食べる?
猫が猫草を食べる理由には、いくつかの説があるようです。暇つぶしに猫草を食べると言った説や、自ら足りない食物繊維や栄養素を補うために食べるという事も言われていますが、猫草を一切食べない猫もいるため、一概にこうした理由というのは明らかにされていないです。
とはいえ、猫に限らず犬もですが、「草を食べる」という行為は、胸焼けしている時にも見られるため、猫にとっては胃腸薬や整腸剤のような目的として、食物繊維の摂取が理由にあげられるかもしれません。猫はグルーミングで毛を飲み込んでしまいますので、毛玉を吐き出す行為が見られますが、燕麦の葉は、よく見てみるとギザギザの葉をしており、このギザギザの葉が胃袋の中で刺激して、毛玉ごと嘔吐させるという原理です。
この他、食物繊維として摂取して便秘や快適な排便を促すためや、本能的に不足している栄養素を補うといった理由も挙げられます。猫草には「葉酸」が含まれており、葉酸は赤血球を生成する働きや、細胞を再生させる働きがあるので、本能的にビタミンB6やビタミンB12 が不足していると、猫草を食べようとするのかもしれませんね。
こういった理由も考えられますが、前述の通り、猫草を食べない猫も少なくはないため、猫草の食感が好きという理由や、暇つぶしに猫草をちぎって食べるのが楽しいという理由も、少なからずあるかもしれませんね。
毛球症予防にも効果あり?
猫が毛玉を吐き出せなくなってくると、「毛球症」等の病気になってしまいます。しかし、猫は元々、猫草を食べなくとも毛玉を吐き出すという機能を備えているため、よほどの状態でなければ吐き出せなくなるという事はありません。
しかし、毛球症になったことがある猫や、吐き出すことが苦手な猫にとっては、猫草は毛球症を予防するひとつの手段にもなりますので、猫が食べるようであれば与えてみても良いかもしれません。初めて与える際には、食べる量と便の状態を確認するようにし、ある程度の体調を見ながら与えるようにしましょう。
全然猫草を食べないという猫で、毛球症の予防を考えているのであれば、サプリメントでも毛球症予防の商品がありますので、こういった商品も検討してみても良いかもしれません。
猫草を与える際に注意したいこととは?
猫草の食べ過ぎは下痢を引き起こす場合や、頻繁に嘔吐を繰り返す要因にもなりますので、あくまでも与えすぎないようにし、飼い主さんが食べる量をコントロールしてあげるようにしましょう。
また、万が一の事も考えて、雑草を摘んで与えることはやめたほうが良いでしょう。野草は種類も多いため、全てが猫が食べられる草とは限りません。安全を考え、市販の猫草を与えるようにしましょう。
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