「またたび」を与えられた猫は、まるで酔っ払ったようになり、元気が無い時にも使える、効果覿面なアイテムです。しかし、またたびの与え方を知らなければ、場合によっては猫の命に危険が及ぶことも。今回はまたたびの与え方について調べてみましょう。
猫にまたたび
「猫にまたたび」ということわざがあるように、猫は「またたび」が大好きです。猫にまたたびを与えると、体をこすりつけたりゴロゴロと甘えてみたり、いつもとは違う表情や様子を見せるようになりますね。猫にとってのまたたびは、まるで人間がお酒に酔ったような様子になることから、何か大好きな物を与える例えとして、こうしたことわざが生まれたようです。
そんな猫が大好きなまたたび。キャットニップや木天蓼(またたび、もしくはもくてんりょう)と呼ばれることもあり、店で売られているまたたびは、棒状の物や粉末状の物、液体状の物など、色々なまたたびが販売されています。
「またたび」とは?
またたびは、山地に自生しているマタタビ科の植物で、「夏梅」とも呼ばれることがある植物。御存知のとおり、このまたたびは、猫を始めとしたネコ科の動物が好む臭いを発し、またたびの臭いを嗅いだ猫は、まるで酔ったような状態になります。
この理由には、またたびに含まれる「マタタビラクトン」「アクチニジン」等の成分が、猫の中枢神経系を刺激し、麻痺することで、猫が高揚感や恍惚感を感じるようになるため、猫が酔うような状態になるのです。
猫によって個体差はありますが、だいたいの猫はこのまたたびの臭いには敏感で、機嫌が良くなったり集中力が増したりすることから、しつけに利用したり、おやつやおもちゃ代わりとして、または猫のストレス解消として利用することが出来ます。
注意したいまたたびの与え方
ここで注意したいのが、またたびの与え過ぎについてです。猫はまたたびが大好きですが、しっかりとまたたびの与え方について理解しておかなければ、最悪の場合、死に直結するほどに危険も伴う物なのです。
またたびの効果は中枢神経を麻痺させるものなので、またたびの過剰摂取は呼吸器系にも影響が及び、呼吸困難を引き起こす場合もあります。こうして効能を見てみると、まるで人間の麻薬のような物にも感じるかもしれませんが、またたびに常習性はありません。
また、またたびの効能は長くても10分ほど。効果にも個体差はありますが、使っていると慣れてきて効果が無くなる猫もいるようです。必要以上にまたたびを与え続けたり、過剰量を与えるわけでなければ、またたびは猫にとってのご褒美にもなるものなので、利用の仕方さえ間違えなければぜひ取り入れたいアイテムの一つとも言えます。
スポンサードリンク
形状で変わる、またたびの効果
またたびは色々な形状で販売されており、使い方や猫の状態、年齢などによってまたたびを選ぶ必要があります。また、形状によっては効果の強弱も違うので、注意が必要です。またたびは、木や葉、実に猫を酔わせる成分が含まれており、またたびの形状による強弱は、
粉末 < 液体 < 実 < 枝 < 葉
の順に効果の強さが違います。またたびの枝は気軽に与えやすい物ではありますが、初めて試す場合には、効果の弱い粉末状の物をごく少量から始めてみると良いでしょう。使い続けてみて、飼っている猫のまたたびの効果を確認した上で、徐々に効果の強いものに変えていくようにすると良いでしょう。
またたびの与え方について
またたびは、猫の元気がない場合や食欲が減退している時、猫にストレスが感じられる時、しつけのご褒美などに使用すると良いでしょう。また、前述の通り初めて使う場合には、少量から始めるようにしましょう。
またたびの効果は猫に寄っても違います。その場でゴロゴロと甘えたようになる猫もいれば、興奮状態になって走り回る猫もいます。そのため、初めて使う時にはどんな状態になるか読めないため、周囲の環境などにも気をつけるようにしましょう。
またたびの形状によっても変わってきますが、食欲が落ちている時には粉末状のまたたびを利用し、ごく少量をフードにふりかけることで食欲が増加したり、元気がない時には液状のまたたびを利用して、少量染み込ませたりといった使い方が出来ます。
またたびの枝を与える場合には、少し慣れさせてからおもちゃ代わりとして与えるほうが良いかもしれません。またたびの効果に慣れていないと、ずっとまたたびの枝を追いかけるようになるので、はじめの内は飼い主さんが管理できる状態で与えるようにすると安心です。
まとめ
使い方さえ間違えなければ、またたびは猫にとってのご褒美になるもの。またたびを与えることでストレスの解消にもなりますし、またたびを与えてくれる飼い主さんの事も大好きになることでしょう。麻薬のような効果にも感じるかもしれませんが、健康上にも問題はなく、むしろまたたびを与えることでストレスなどから解放されるのであれば、健康にも良いものになり得るのです。
適切な量をしっかりと把握し、また、飼い猫のまたたびの効果も把握するようにして、月に1〜2回程度のお楽しみを与えるようにすると良いでしょう。
スポンサーリンク