温厚で飼いやすく、甘えん坊な性格で、今じわじわと人気を集めるモルモット。しかし、単にモルモットと言っても、実は様々な品種のモルモットがいるんです。今回は、モルモットの品種について解説してみたいと思います。

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なつくと甘えん坊なモルモット

じわじわと人気を集めている小動物「モルモット」。モルモットは本来、非常に警戒心の強い動物で、ショップなどで顔をケージに近づけただけでも、慌てふためいて逃げ回ってしまうほどに臆病な動物です。

しかし、懐かせてしまえば一転、モルモットは非常に甘えん坊な動物に変わり、「キューキュー」鳴いて飼い主を呼んだりといった行動をしてきます。

モルモットが鳴くというイメージが無いかもしれませんが、じーっと飼い主の方を見て、ご飯やおやつをくれるのを待ってみたりと言ったように「おねだり」などの感情を見せてきてくれます。

近年のモルモット人気が急上昇している理由には、この何とも言えない甘え上手な所にあるのかもしれませんね。

様々な品種のモルモット

こんなかわいいモルモットですが、実は意外とたくさんの品種が存在しているのをご存知でしょうか。

今回取り上げる品種の他にもまだまだたくさんの品種がありますが、実は色々な種類がペットショップで取り扱われているわけではありません。特に珍しい品種は、なかなか目にする機会もないでしょう。そこで今回は、ペットショップ等でも見かける、人気の高い品種にスポットを当ててみました。

中には少し珍しい品種もいて、モルモット飼育の上級者でないと飼うことが難しい品種もいますが、まずはこんなモルモットもいるんだと言うことを知って、興味を持ってもらえば良いと思います。

また、種類によっては若干性格の違いなどもありますので、これからモルモットを飼いたい!と考えている方は、是非参考にしてみてくださいね!

飼いやすい品種として知られる「イングリッシュ・モルモット」

モルモットをイメージすると、頭に浮かんでいるのが恐らくこの「イングリッシュ」ではないでしょうか。

イングリッシュ・モルモットは、短毛のモルモットで、ペットとして飼育される中では、一番に人気のあるモルモットの種類でもあります。ショップによっては、「ショート・モルモット」と呼ばれて販売されている所もあるようです。

毛色のカラーバリエーションも豊富で、様々なカラーから選ぶことが出来るという点も魅力の一つとしてあるでしょう。また、イングリッシュ・モルモットは販売価格も比較的お手頃と言えます。

希少種になると販売価格も高くなりますので、まずはイングリッシュ・モルモットを飼育してみて、経験を積んでから希少種の飼育を考えてみるのが理想的と言えます。

イングリッシュ・モルモットは短毛が特徴


また、イングリッシュ・モルモットは短毛が特徴となりますが、「ノーマルタイプ」と、毛質もとても柔らかく、光沢のある毛質をした「サテンタイプ」という2品種に分類されます。

性格は実にモルモットらしい、性格と言えます。はじめは警戒心が高く、すぐには飼い主さんにも慣れてくれない場合が多いです。しかし、一旦慣れてしまうと、飼い主が視界からいなくなるだけで鼻を鳴らすといった甘えん坊タイプの性格の子が多く、初心者の方にも非常に飼いやすいモルモットです。

初めてモルモットを飼う方は、このイングリッシュ・モルモットを飼育するだけで、モルモットの魅力が十分に伝わるでしょう。この飼いやすさが、モルモットの中でも王道と言われる由縁かもしれません。

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長毛が美しい「シェルティ・モルモット」

短毛代表がイングリッシュなのに対し、シェルティは、非常に美しい毛並みをしたモルモットです。非常に美しいこのシルキーヘアは、、こまめなブラッシングや手入れが必要になるため、上級者でなければ、上手に手入れが出来なければ、飼うことも困難になるでしょう。

ロングヘアーであるため、歩く度にゴミが体に付いてしまうので、シェルティーモルモットさまさまと言った感じで飼育することとなるでしょう。

しかし、しっかりと手入れができれば、こんなに綺麗な小動物はいないだろうというほどに、本当に美しい毛並みを持っていますので、モルモットを飼い慣れている方は、いつか挑戦してみてはいかがでしょうか。

巻き毛の「アビシニアン・モルモット」

巻き毛モルモットの愛称を持つ「アビシニアン」。少し硬めの毛質で、イングリッシュモルモットよりも少し毛が長く、くるくると巻き毛の毛が、かわいくも面白い容姿をしたモルモットです。

体にある渦巻きは10個以上もあり、この渦巻きがくるくるの巻き毛に見えています。何も知らない人が見たら、寝癖のようにも見えるかもしれませんね。

モルモットの品評会などでは、この渦巻が多くあり、巻き毛も多く、左右対称であればなお良いとされているようです。とても個性的な容姿で、非常に人気の高い品種でもあります。

イングリッシュ・モルモットの品種改良によって作出された品種なので、性格自体はイングリッシュモルモットと変わりませんが、やや手入れが必要になってくるので、初心者〜中級者向けのモルモットといえます。

頭にだけつむじがある「クレステッド・モルモット」

アビシニアン・モルモットが、体に10箇所以上のつむじを持つのに対し、このクレステッド・モルモットは、頭に1箇所だけつむじを持つモルモットです。
元はイングリッシュ・モルモットを品種改良したもので、性格や特徴自体はイングリッシュ・モルモットと同じです。

しかしながら、イングリッシュ・モルモットの流通価格が3,000円前後なのに対し、クレステッド・モルモットは10,000円前後と、頭のつむじひとつで大きな違いを生んでいるのです。

スキニーギニアピッグ


明らかに他のモルモットとは、容姿が違う「スキニーギニアピッグ」。名前からも察するように、スキニーは「毛がない」品種です。ギニアピッグとは、モルモットの事です。
一見すると、小さい「ブタ」や「カバ」にも見えなくない品種のスキニーギニアピッグですが、これでもれっきとしたモルモットの仲間なんです。

体毛が無いために、動物の毛がアレルギーとなる家庭でも人気が高く、ファンも多いスキニーギニアピッグですが、希少品種のために、その価格はイングリッシュモルモットの10倍〜20倍程度が相場となります。

また、毛がないために、寒い地区で飼育する場合は、しっかりとした保温対策が必要になります。他の品種もそうですが、スキニーギニアピッグに関しては更に気をつけなければいけません。そのため、初心者の方には、あまりおすすめでは無いかもしれませんね。

2匹以上の飼育は徐々に慣らせてから

モルモットにハマると2匹以上で飼育したいという気持ちになってくるでしょう。モルモットは集団で生活できる動物ですので、仲間がいるとモルモットも安心して生活することができます。

しかし、先住のモルモットがいる場合、新たにモルモットを増やす時には、まずは別のケージでお互いを認識させるようにしてから、同居させるようにしましょう。

モルモットは神経質な動物です。同じモルモットと言えど、旧に「他人」が部屋に住み着いてしまうことを想像してみて下さい。落ち着かない環境下では、モルモットもストレスを抱えてしまうようになり、体調を崩してしまう可能性もあるのです。

モルモットを2匹以上で飼育するのであれば、ゆっくりとモルモットのペースで同居させるようにし、相性や距離感を飼い主さんがしっかりと把握するようにしましょう。

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モルモットの天敵は「ストレス」


前述しましたが、モルモットはストレスに弱い動物です。モルモット自身は「ビタミンC」を自分の体で作り出すことができません。そのため、ビタミンCを摂取させる必要があるのですが、ストレスはこのビタミンCを破壊してしまう作用があるのです。

そのため、いくらビタミンCを与えていても、ストレスのかかり続けるような環境下で飼育していては、ビタミンCが欠乏してしまう可能性があります。ビタミンCが不足してしまうと「ビタミンC欠乏症」と呼ばれる症状を発症してしまい、後ろ足が動かなくなるなどの悪影響が見られますので、十分に注意しましょう。

落ち着かない場所にケージがあったり、落ち着かない環境下や温度管理の整っていない場所、モルモットをかまいすぎるなど、モルモットがストレスを感じるポイントはいくつかありますので、しっかりと理解しておくようにしましょう。

販売されているモルモットの種類は限られます

以上でご紹介したモルモット以外にもたくさんの種類はいますが、実際のところペットショップで見かけるモルモットと言えば、「イングリッシュ・モルモット」と「アビシニアン・モルモット」の2種がほとんどと言えます。

飼育のしやすい両品種ですので、初めてモルモットを飼育する方にも飼いやすいモルモットをペットショップも取り扱っているわけですが、モルモットを飼い始めると、違う種類のモルモットも飼ってみたくなることでしょう。

「シェルティ・モルモット」や「スキニーギニアピッグ」などの品種はすぐには手に入りにくい品種ですので、いくつかあるペットショップの中でも、モルモットに詳しい店員さんがいるペットショップで予約という形でお願いしてみると良いでしょう。

モルモットを飼うために

いかがでしたでしょうか。モルモットの品種はこれだけではなく、他にも「テッセル」や「ペルビアン」と呼ばれるモルモットも見かけることもあるかもしれません。更に、世界にはまだまだたくさんの品種も作出されていますので、意外と奥深いモルモットの世界に興味を持ってもらえばと思います。

モルモットは大きな声で鳴くこともなく、また、攻撃的な性格でないために、そうそう咬むといった事が無い動物です。また、こまめな掃除が必要な動物でもありますので、初めて生き物を飼う子供でも、非常に勉強になる動物でもあり、飼育し易い動物であると思います。

まずはイングリッシュモルモットから初めて、モルモットのかわいさに癒やされてみてはいかがでしょうか。

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