犬の種類には様々な特徴や性質、気をつけなければいけない事などがあり、犬種別に特徴を理解することが必要になります。今回は「プチ・バセット・グリフォン・バンデーン」について、飼っている方もこれから飼いたいと思っている方もチェックしてみましょう。

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プチ・バセット・グリフォン・バンデーンとは

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンは、胴長短足のスタイルで、床まで着くほど長く垂れ下がった耳、被毛は硬くボサボサで、その姿は一見、野暮ったい犬という印象を受けるかもしれませんが、狩猟犬としてはとても優秀で、一度目を付けた獲物は、プチ・バセットから逃げられないと言われているほどでした。

こんなプチ・バセットですが、今はセラピー犬としても活躍しているそうです。
それでは、プチ・バセットのルーツや性格などについて解説していきましょう。

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンのルーツ

プチ・バセットのルーツは古く、16世紀頃、原産国であるフランスのバンデーン地方は、足場が悪い岩山や荒れ地、イバラやトゲが繁茂しているため、狩りをするにも一苦労でした。そこで、このような場所でも狩りができるように、イバラやトゲから身を守る剛毛な被毛と、地面を鋭い嗅覚を使って這いずり回れるような短い足の犬を作出しようとしたのが、バセット・グリフォン・バンデーンが誕生したきっかけとなりました。

この頃、バセット・グリフォン・バンデーンには、大きいサイズの「グラン・バセット・グリフォン・バンデーン」と、それより小さいサイズの「プチ・バセット・グリフォン・バンデーン」の2つのサイズがおり、グラン・バセットはオオカミや鹿などの大きな獲物を狩る狩猟犬、プチ・バセットはウサギや鳥などの小さな獲物を狩る狩猟犬として使用されていました。

1907年に「グリフォン・バンデーン・クラブ」が設立されましたが、当時、これらの犬種は同一犬種と見なされていましたので、交配も一緒に行われていました。1950年代になってから、プチ・バセットの犬種標準が設けられ、1975年になってからようやく「プチ・バセット・グリフォン・バンデーン」と「グラン・バセット・グリフォン・バンデーン」が、それぞれ別の犬種であると分けられるようになり、1991年にアメリカの愛犬家団体「AKC」から認定されています。

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンという名前の由来は、フランス語で「プチ(小さな)」、「バセット(低い)」、「グリフォン(荒い被毛の)」、「パンデーン(フランスの地名)」から付けられており、つまりこれをまとめると、「小さくて低い荒い被毛を持つバンデーンの犬」。この犬種の名称がこの犬種の特徴を簡単に表しています。

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンの性格


プチ・バセットは、生まれながらの明るさと活発さを持ち、幼少期からジッと落ち着くことがなく、何か楽しいことはないかと常に動き回っています。また、悪いことをして叱られたとしても、ちょっとやそっとのことではへこたれないようなしぶとさも持ち合わせています。「3歩歩けば忘れる」とは、まさにこの犬種のためにあるような言葉かもしれませんね。こんな性格の持ち主なので、当然子供や他の犬にも友好的で、多頭飼いにも向いているでしょう。

現在は、セラピー犬としても活躍していることからも分かるように、プチ・バセットは愛情深く、思いやりがあって、優しい性格を持ちます。しかし、一方で、頑固で独立心が強いところもありますので、しつけには他の犬種よりも時間が必要になるかもしれません。

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンの被毛

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンは、「ダブルコート」の被毛を持ち、荒く硬い針金のような「オーバーコート(上毛)」と短く密生した「アンダーコート(下毛)」の2種類の被毛で覆われています。この被毛が、雨風やイバラやトゲなどの厳しい環境から身を守ってきたのです。

猟犬として活躍していたプチ・バセット・グリフォン・バンデーンは、こうした丈夫でゴワゴワとした被毛を持っていたため、環境の厳しい森林などでも狩猟犬としてやっていけましたが、ペットとして飼育する際には、そこまで丈夫な被毛を必要とはしませんので、手入れに関しても比較的、楽な犬種です。

被毛のカラーは「ホワイト&オレンジ」「ブラック&ホワイト」「ブラック&タン」「トライカラー」「ブラック・オーバーレイ」などがあります。

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プチ・バセット・グリフォン・バンデーンの抜け毛は?

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンに限らず、ダブルコートの被毛を持つ犬種は抜け毛がありますので、定期的なブラッシングをして、換毛期を迎えた時には、いつもよりこまめにブラッシングを心掛け、常に清潔な体を維持させるようにしましょう。

また、プチ・バセット・グリフォン・バンデーンのトリミングに関してはあまり必要がなく、肉球の間の毛をカットしたり、全体的に毛先を揃える程度で問題ないようです。

とはいえ、常に体を清潔にしておくことは大事です。換毛期の抜け毛を放おっておくと、皮膚炎などの皮膚トラブルを引き起こしかねません。夏の蒸れやすい時期などは、皮膚炎を発症する可能性も高くなります。被毛の管理が楽だからと言って、何もしなくても良いわけではありません。

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンがかかりやすい病気

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンを飼育するにあたり、気を付けたい股関節形成不全。股関節形成不全とは、股関節が正常に形成されなかったり、変形されることで、歩き方に支障をきたす骨の病気です。股関節形成不全を予防するには、肥満にならないような食生活や、適切な運動が大事になります。

肥満体型は、股関節形成不全を引き起こすきっかけとなってしまいますので、子犬の頃から肥満にならないように、食事の管理は徹底するようにしましょう。運動量や年齢に伴った食事量やカロリーを意識しましょう。

また、プチ・バセット・グリフォン・バンデーンの耳は垂れ耳で、立ち耳の犬種に比べ通気性が良くないため、耳の中が蒸れたり、カビや雑菌などが繁殖しやすく、「外耳炎」などの原因となります。暑い夏や湿気が多い季節は特に気を付けて、こまめな耳掃除が必要です。

胴長短足のプチ・バセット・グリフォン・バンデーン

胴長短足のプチ・バセット・グリフォン・バンデーンは、足腰にトラブルが起きやすい犬種です。前述の通り、股関節形成不全といった病気に注意を払う必要がありますが、椎間板ヘルニア等も気を付けなければいけない病気の一つです。

椎間板ヘルニアとは、激しい運動や肥満などによって、背骨や頸椎の間にある椎間板に負担がかかり、椎間板が損傷して起こる病気です。特に、プチ・バセット・グリフォン・バンデーンのような胴長の犬種は背骨に負担がかかりやすく、肥満になると、脊椎を支える筋肉が貧弱になり、ヘルニアを起こす確率が増えるのです。

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンは椎間板ヘルニアの好発犬種でもありますので、激しい運動は避けることと、足腰に負担のかからないような、足場の良い場所を選んであげましょう。

プチ・バセットのような胴長短足の犬種は脊椎や腰椎に負担がかかるので、階段やフローリングなどの滑りやすい床は、カーペットやラグを敷くなどの配慮が必要です。
そして、短足犬種はアスファルトの照り返しが普通の犬種よりも受けやすくなるので、散歩はアスファルトの熱が冷めた涼しい時間にしましょう。

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンの寿命はどのくらい?

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンの寿命は、おおよそ12歳から14歳程度と、小型犬としては一般的な寿命になっています。

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンは特に運動が大好きな犬種ですので、丈夫な体をシニアまで維持できるよう、若い頃からしっかりと運動を行うようにしましょう。また、適度な栄養管理にも注意が必要です。

前述の通り、プチ・バセット・グリフォン・バンデーンは胴長短足の犬種ですので、コンドロイチンやグルコサミンなどのサプリメントを摂取させるようにしましょう。体重の管理も重要になってきますので、肥満体質は避けましょう。

命の危険があるような疾患もありませんので、基本的に健康な生活を送っていれば、しっかりと寿命を全うしてくれることでしょう。

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンの価格はどのくらい?


プチ・バセット・グリフォン・バンデーンは日本でもまだまだ珍しい犬種です。そのためペットショップなどでも見かける機会は少ないでしょう。また、ブリーダーから迎え入れることが基本となりますが、プチ・バセット・グリフォン・バンデーンをブリーディングしているブリーダーも少ないため、個人ブリーダーも含めて探すこととなるでしょう。

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンの平均価格は特にありませんが、おおよそ30万円前後を予定しておくと良いでしょう。迎え入れるタイミングによっても価格は変わってきますが、30万円を越えることはまれでしょう。

2016年の時点でも、JKCに登録されているプチ・バセット・グリフォン・バンデーンの登録数は11頭。その珍しさがわかる数字になっています。

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子犬の頃から元気なプチ・バセット・グリフォン・バンデーン

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンは、子犬の頃から活発な性格の持ち主のため、幼少期からいくつか注意したいポイントがあります。

そのひとつは警戒心の強い性格です。プチ・バセット・グリフォン・バンデーンは身内や仲間にはフレンドリーですが、知らない相手には警戒心をむき出しにする犬種です。猟犬としては優秀ですが、ペットとして飼育する際には少し穏やかにしておく必要がありますので、散歩が行えるようになった頃から、積極的に他の人や他の犬に合う機会を作りましょう。

また、プチ・バセット・グリフォン・バンデーンは多めの運動量が必要になりますので、散歩が行えるようになってからは1日2回の30分ほどの散歩の他にも、ドッグランなどでの自由運動を取り入れると良いでしょう。

この犬種は、運動欲求を満たしてあげないと、ストレスが溜まって、吠える、噛む、物を壊すなど、犬特有の問題行動を引き起こすことがありますので注意が必要です。

プチ・バセット・グリフォン・バンデーンと暮らすために

プチ・バセットは、床まで着くほど長く垂れ下がった耳を持ちますが、これは狩りをする際、獲物のニオイを集中して追跡するために、他のニオイをシャットアウトするという役割を持ちます。

しかし、家庭でペットとして飼育する場合は、自分の短い前足で自分の耳を踏んづけてしまうこともありますので、「スヌード(人間でいうヘアーバンド)」をすると良いでしょう。「犬にヘアーバンド?!」と思う方もいるかもしれませんが、食事をする時や散歩の時では、大きく垂れ下がった耳が汚れないので、手入れが楽になりますよ。

また、幼少期からスヌードに慣らせておけば嫌がることもないでしょう。今や色々な色や柄のスヌードがありますので、オシャレ感覚で楽しめます。オシャレなスヌードを付けて、一緒に散歩に出かけるのも良いですね。

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