ドッグフードの原材料について、しっかり見たことってありますか?実は、この原材料には愛犬にとって危険な成分が使用されている場合があります。今回は、ドッグフードの原材料を見て選ぶ際に、どのようことに注意をしたら良いのかを解説していきましょう。

スポンサーリンク

ドッグフードで使用される成分について

ドッグフードの原材料に関しては、1番多く使用されている原材料が1番目、次ぎに使用されている原材料が2番目、その次は3番目、4番目・・・と順番に記載されていますので、原材料をよく見ると、肉類や魚類、穀物、野菜類、ミネラル類やビタミン類、保存料や着色料と続いて記載されています。

また、原材料に表記されている成分で気を付けるもの・・・とは言っても、酸化防止剤や保存料、着色料など、カタカナばかりで表記されている合成添加物は、愛犬にとって何が良くて、何が悪いのか、サッパリ分かりませんよね。

しかし、この原材料をしっかりよく見てみると、愛犬にとってとても危険な成分が含まれていることがあるのです。今回は、合成添加物などの危険な成分が使用されていないドッグフードを選ぶために、どのようなことに気を付けるべきか考えてみましょう。

合成保存料と天然保存料について

多くのドッグフードには保存料が使用されています。それは、ドッグフードを製造するにあたり、ドライフードと言っても水分が10%以上含まれており、保存料を使用しないと、カビが生えたり、腐ったりすることがあるので、長く保存することができないためです。そのため、店頭に並んでいるドッグフードの賞味期限を見てみると1~2年も期限があるものがほとんどではないでしょうか。

確かに、ドッグフードの封を開けてから、1日2日で食べきれるのであれば、危険な成分である保存料を使用する必要はないのですが、そうもいかないですよね。そのため、ドッグフードには保存料は必要だと考えられるのです。

しかし、全ての保存料が身体に悪いのかと言えば、そうでもありません。保存料には、食品の腐敗を防ぐために化学物質で作られた「合成保存料」と、天然由来成分で作られた「天然保存料」があります。確かに、天然保存料は、合成保存料と比べても、食品の腐敗を防ぐ効力は弱いのですが、愛犬の身体への負担は軽減されますので、どうしても保存料を使用するのであれば、天然保存料を使用したドッグフードを選ぶのが良いでしょう。

それでは、危険な成分である合成保存料と天然保存料について解説しましょう。

スポンサードリンク

亜硝酸ナトリウム

亜硝酸ナトリウムは、肉類や保存料として使用されていますが、同時に肉類が黒ずむのを防ぎ、綺麗な赤色に発色させる「赤色着色剤」としての役割も持ちます。

魚卵や魚肉、食肉に多く含まれるアミンという物質と化学反応を起こすと、ニトロソアミンと呼ばれる強力な発がん性のある物質に変化します。別名、亜硝酸塩や亜硝酸ソーダとも呼ばれ、大量に摂取すると、肝臓ガンや腎臓ガン、胃ガンを発症することがあります。

ソルビン酸カリウム

ソルビン酸カリウムは、かまぼこやはんぺんなどの魚肉の練り食品、プロセスチーズやマーガリン、味噌やケチャップなど、私たち人間用の身近な食材にも使用されている保存料です。ナナカマドの未熟果汁から発見された天然の成分で、カビや細菌の発生を防ぐ役割があります。

しかし、残念なことに、このソルビン酸カリウムは、亜硝酸ナトリウムと一緒に摂取すると、発がん性物質を生成してしまうことがあります。また、この2つの保存料は一緒に併用されることが多く、発がん性の他にも、遺伝子障害や体重減少が報告されています。

プロピレングリコール

プロピレングリコールは、保湿剤としての効果があり、セミモイストのような半生タイプのドッグフードや、犬用おやつに使用されています。とても高い保湿性を持ちますので、肉の素材を柔らかい状態で保つのに役立ちます。さらには、カビを防ぐ防腐剤としての役割もあります。

このような効果があることから、洗剤や化粧品などの日用品や、生麺やおにぎりなどの食品にも使用されています。私たち人間が使うものと同じ成分なので安心してしまいがちですが、プロピレングリコールは、アメリカでは子供が使用するものには使用禁止しており、ドイツに至っては、完全に使用禁止になっている危険な成分です。

プロピレングリコールを大量に摂取すると、発がん性の他に、腸に障害が現れたり、アレルギーを引き起こすことがあります。また、犬より猫がプロピレングリコールを摂取することで、赤血球を破壊してしまうことがありますので注意が必要です。

天然由来成分の保存料とは

天然由来成分の保存料や酸化防止剤として使用されるのは、「アスコルビン酸」や「クエン酸」、「トコフェロール」や「ミックストコフェロール」、「ローズマリーエキス」や「緑茶抽出物(カテキン)」などが挙げられます。

アスコルビン酸はビタミンCのことで、トコフェロールなどのビタミンEと併用することで、酸化防止剤としての効力がアップします。クエン酸はご存じの通り、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類などに含まれる成分で、酸化防止剤としてだけでなく、疲労回復の効果もあることで知られています。

トコフェロールやミックストコフェロールは、ビタミンEのことで、植物性油脂から作られる天然の酸化防止剤です。ローズマリーエキスや緑茶抽出物は、植物成分を抽出したもので、抗酸化作用があるので天然の保存料として使用されます。

身体に害は無いからと過剰摂取しないこと

このように、合成添加物を使用したドッグフードよりも、天然で作られた保存料や酸化防止剤を使用したドッグフードの方が安全性は高いのですが、かと言って、これらの成分の過剰摂取は良くありません。

ビタミンCは過剰に摂取すると体内でシュウ酸を作り、シュウ酸カルシウムを生成することがありますし、ビタミンEは胸焼けや下痢、便秘が起こることがあります。何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということですね。毎日のドッグフードに使用されているくらいであれば心配ないでしょうね。

また、これらの成分は、愛犬の身体に負担はかかりませんが、品質保持の役割としては、合成添加物よりも劣ってしまいますので、開封後は1ヶ月未満で食べ切るようにしましょう。

※内容は2017年1月時点での情報になります。商品の名称や原材料等の内容は変更している場合があります。

スポンサーリンク