ドッグフードの原材料について、しっかり見たことってありますか?実は、この原材料には愛犬にとって危険な成分が使用されている場合があります。今回は、ドッグフードの原材料を見て選ぶ際に、どのようことに注意をしたら良いのかを解説していきましょう。

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ドッグフードで使用される成分について

普段購入しているドッグフード。使用されている原材料を、ちゃんとしっかり見たことってありますか?「そう言えば、ちゃんと見たことがない!」と言う方もいらっしゃるのではないでしょうか?ドッグフードの原材料に関しては、1番多く使用されている原材料が1番目、次ぎに使用されている原材料が2番目、その次は3番目、4番目・・・と順番に記載されていますので、原材料をよく見ると、肉類や魚類、穀物、野菜類、ミネラル類やビタミン類、保存料や酸化防止剤と続いて記載されています。

そのため、原材料を見ても、つい量が多く含まれている初めの原材料を何となく確認するだけで、ドッグフードを購入することを決められる飼い主さんもいらっしゃると思います。確かに、酸化防止剤や着色料などの添加物を見てもカタカナばかりで、愛犬にとって何が良くて、何が悪いのか、サッパリ分かりませんよね。

しかし、この原材料をしっかりよく見てみると、愛犬にとってとても危険な成分が含まれていることがあるのです。今回は、愛犬の身体の支障をきたすこともある、危険な成分が使用されていないドッグフードを選ぶために、どのようなことに気を付けるべきか考えてみましょう。

危険な酸化防止剤について

店に並んでいるドッグフードの賞味期限を見ると、ほとんどの商品が1年以上も期限があるってご存じでしたか?長いものは2年以上のもあるようです。私たち人間が普段口に入れる食品で、こんなに長い期限を設けている商品なんてあるのでしょうか。

実はこれには、ドッグフードの質を落とさず、腐りにくくするために、酸化防止剤が使用されているものがあるからなのです。そして、この成分には、人間用の食品では使用を禁止しているものも多くあります。それでは、愛犬にとって避けた方が良い「酸化防止剤」とはどのようなものなのでしょうか。

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BHA

BHA(ブチルヒドロキシアニソール)は、もともとはガソリンの酸化を防止するために作られたもので、1954年から食品添加物の指定を受け、バターやマーガリンなどの酸化防止剤として使用されていました。しかし、飼料に2%のBHAを添加したものをラットに与える実験をした結果、ラットに発がん性が見い出されたので、現在はごく一部の食品にしか使用されていません。ヨーロッパでは使用禁止になっているようです。

決められたわずかな量であれば問題ありませんが、大量に摂取すると、胃ガンや膀胱ガン、膀胱炎などを発症する恐れがあります。

BHT

化学変化や樹脂の酸化による黄ばみなどを防止するため、接着剤やゴムなどに使われる酸化防止剤のBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)ですが、食品では、魚介冷凍食品や魚介乾燥品、チューインガム、バターやマーガリンに使用されていました。しかし、BHA同様、発がん性や皮膚病の発症が見られたため、現在では食品に添加されることはあまりなくなりましたが、未だに化粧品などに使用されることがあります。また、ドッグフードでは、動物性油脂などの酸化防止のために使われることがあります。

BHTを含んだものを大量に摂取すると、膀胱ガンや甲状腺ガン、肝臓や腎臓の機能障害が見られることがありますので、注意が必要です。

エトキシキン

ベトナム戦争では、枯葉剤の酸化防止剤にエトキシキンが使われていたことは有名です。エトキシキンは、とても強い抗酸化力を持つ合成抗酸化剤で知られており、毒性が強いため、日本では人間用の食品に添加されることはありませんが、海外ではエトキシキンが使用されている食品もあります。

ちなみに、人間用の食品へのエトキシキンの許容残留量は1pprmに対し、ペットフードへのエトキシキンの許容残留量は、犬で75pprm、猫で150pprmとなっています。人間よりも体が小さい犬や猫のエトキシキン許容残留量が、人間の何倍も多く使用されているのです。

エトキシキンを大量に摂取すると、アレルギーなどの皮膚病や、肝臓ガンや膀胱ガン、胃ガンや大腸ガンなどを誘発する可能性があります。

さいごに

今回は、ドッグフードで使用される危険な酸化防止剤について説明させて頂きました。このような危険な成分を大量に摂取すると、アレルギーやアトピーなどの皮膚病や、肝臓や腎臓に疾患を抱えてしまうことがありますので、愛犬が毎日食べるドッグフードを選ぶ際は、原材料をよく見て、合成添加物が使われているようなものを選ばないことが重要です。

また、酸化防止する目的で、天然由来成分のミックストコフェロールやローズマリー抽出油などを使用しているドッグフードや、「無添加」の表記をされているドッグフードもありますので、このようなフードを選んであげると、より安心して愛犬に与えることができるのではないでしょうか。

愛犬の健康維持のためにも、質の良いドッグフードを見極めるには、ドッグフードの原材料をきちんとよく見て、飼い主さんがしっかり吟味してあげることが大切です。

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