犬ダイエットを成功させるためには、まずは愛犬の状態や性格なども把握した上で、愛犬にとって最適なダイエット方法を行う必要があります。犬のダイエット方法にも色々な方法がありますので、どのようなダイエット方法があるのかも把握しておくと良いでしょう。
そこで今回は、犬のダイエット方法と最適なダイエット方法を選ぶポイントについて解説していきたいと思います。
愛犬に適したダイエット方法とは
ダイエットと言うと、単純にドッグフードの給餌量を減らし、カロリー制限を行うことで強制的にダイエットさせる方法をイメージしますが、実はこうした方法も犬によっては健康を害してしまったり、思うような効果が出せないといった場合もあります。
その理由として、愛犬の日頃の生活環境や、愛犬の状態が関係しているのですが、犬種や年齢、避妊・去勢の有無、病気の有無といった基本的な事に加え、愛犬の性格や日頃の生活スタイルによっても、適したダイエット方は変わってきます。
愛犬に適したダイエットを行うのは、愛犬の健康を損なうこと無くスムーズなダイエットを行えることに繋がります。また、ダイエットの効果としても変わってくるでしょう。
まずは愛犬の肥満状態を把握
ダイエットを行うに当たり、まずは愛犬の肥満度を確認しておきましょう。最も簡単に愛犬の肥満度を把握するには、「ボディコンディションスコア(BSC)」を確認することです。
ボディコンディションスコアでは愛犬の体型に合わせた5段階の指標が示されており、最も肥満を表すBSC5のスコアでは、下記のような状態が該当してきます。
・愛犬を上から見た時に、ウエストのくびれがない
・愛犬を横から見た時に、お腹が吊り下がっている
・愛犬の肋骨をふれようとしても、なかなか見つけられないor触れられない
これらに当てはまる場合には「肥満」であることがわかります。因みに適正な体型であるBSC3では、
・愛犬を上から見た時に、ウエストのくびれがある
・愛犬を横から見た時に、お腹が上に吊り上がっている
・愛犬の肋骨が微かに見られる、もしくは容易に触れることができる
これらが通常の犬の体型です。これらに当てはまらない場合には、ダイエットを行う必要が出てきます。
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肥満度が高い場合は運動に注意
平均体重も軽くオーバーし、ボディコンディションスコアも肥満である場合には、運動量を増やしたダイエットは避けなければなりません。というのも、あまりに体重が重い状態で運動を行うと、ただでさえ重たい体重を支えているのに、さらに膝や背骨に負担がかかってきてしまいますので、怪我をしてしまう可能性が高くなるからです。
場合によっては関節炎や椎間板ヘルニアなどの症状を引き起こすことになり、ダイエットを続行させるのが難しくなってしまいます。
すぐにダイエットさせたい気持ちはわかりますが、まずは日頃の散歩コースから少しだけ距離・時間を増やし(10分程度でも)、ドッグフードの給餌量を10%程度減らすことから始めてみましょう。
これを1週間程度行い、1%〜3%程度の減量が見られれば成功です。ある程度、運動を行っても問題のなさそうな体重(プラス1kg〜2kg程度)までは、この方法で行い、徐々に体力をつけるために散歩の時間を少しずつ増やしてあげましょう。
ドッグフードの給餌量をチェック
軽めの運動と、給餌量を少し減らすだけでは効果が見られなかった場合には、あらためて食事の管理をしっかり行う必要がありそうです。
しかし、その前に愛犬の生活スタイルを思い返してみましょう。おやつは与えすぎていないでしょうか、ドッグフードの給餌量は適正でしょうか。給餌量に問題がない場合、おやつを与えているだけでカロリーオーバーとなってしまいますが、おやつの量は適正でしょうか。
犬の肥満を招く要因は飼い主さんの飼育の仕方によっても変わります。特に、おやつの与え過ぎは、間違いなく肥満を引き起こす要因となります。
すでに痩せている状態でおやつを与えすぎても、運動量を少し増やしてあげるだけでしっかりカロリーを消費することが出来ますが、運動量も少ない状態ではカロリーも蓄積されていくばかりです。
この状態ではどのようなダイエット方法を行っても無意味になってしまいますので、これらのポイントはダイエットを行う前に予め解決しておく必要があります。
ドッグフードと食材を置き換える
食事の管理を行ったダイエット方法ですが、具体的には「給餌量を減らす方法」に加えて「置き換えダイエット」が挙げられます。
置き換えダイエットは、家庭内で揃えられる野菜や穀物を使い、ドッグフードの給餌量やカロリーを減らした分を、これらの食材に置き換えてあげるというダイエット方法です。
置き換えダイエットを行うにあたっては、ある程度の栄養管理に対する知識も必要になってきますが、最近ではインターネットでも情報を検索できますので、愛犬のカロリーや栄養価に合わせ、30%程度減らしたドッグフードを埋め合わせていくようにします。
よりヘルシーな食材に置き換えられますので、いつものようにご飯を与えながらカロリーを抑えつつ、プラスαの栄養を摂取できたり、ダイエットさせることが可能となるのです。
食材の知識が大事
置き換えダイエットを行うに当たり、必要になるのは食材に対する知識や栄養管理についての知識ですが、犬のダイエットも人間のダイエット同様に、ある程度似た部分もあります。
例えば、豆腐で置き換えることができたり、野菜で置き換えることだって可能なのです。中には犬に与えないほうが良い食材もありますので、予め知識をつけておく必要はあります。こうした情報もすぐに検索出来ることでしょう。
運動しても効果が見られない場合は食事の管理をしっかりと行うことで成果を出すことが出来ます。単に減量用フードを与えてみたり、給餌量を減らすだけでなく、いかに消化・吸収を良くしてあげるかが、ダイエットのポイントとなってきますので、手間にはなりますが挑戦する価値はあるかと思います。
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かさ増しダイエット
運動量が少なく、肥満体質である場合には、カロリーを減らして運動量を増やす必要がありますが「かさ増しダイエット」で徐々に減量させる方法もあります。
かさ増しダイエットは食材の知識が必要になりますが、犬が必要とするタンパク質の量に合わせて、置き換えダイエットのように家庭内の野菜で栄養価を埋め合わせていく方法です。
多くの場合は、ドッグフードの給餌量よりも野菜などの量が増えるため、犬にとっては食事の量は増えているものの、しっかりとカロリーが抑えられた食事になっているため、減量に繋げることが出来るのです。
栄養管理の難しさがありますので、常に愛犬の健康に気を使っておく必要はありますが、食事によるダイエットとしては効果を出しやすい方法でもあります。まずは1週間程度から試してみましょう。
プロ目線から見たダイエット方法
犬のダイエットを行うに当たり、食事の回数を小分けにしてあげる事も大事です。ダイエット方法というよりも、犬にとっても体に負担を掛けること無く、栄養を摂取することが出来るので、ダイエットを行っていない場合にも、回数を分けてあげるのはおすすめです。
肥満を引き起こす要因として、食後の血糖値の上昇が挙げられますが、食事の回数を1日3回〜4回に分けるだけで、血糖値の上昇を抑え、一定に保つことが可能になり、肥満になりにくい体質に仕上げることが出来ます。
1日1回など、一気に1日量の食事を与えてしまうと食べた後は満足するものの、血糖値は一気に上昇し、糖質が脂肪に変わっていってしまいます。これを防ぐために、空腹の状態を減らし、満腹の状態も減らすようにします。
犬によってはこうして適したダイエット法が異なりますので、しっかりと愛犬の状態を把握し、ダイエットに取り組むようにしましょう。
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