人間のダイエットでは炭水化物のとり過ぎに注意する必要がありますが、犬のダイエットを行う際にも炭水化物のとり過ぎに注意する必要があるのでしょうか。

そこで今回は、犬のダイエット方法と「白米」はダイエットに適しているのか、適してはいないのかを調べていきたいと思います。

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ドッグフードにも含まれる「白米」


近年ではいろいろな種類のドッグフードが登場してきていますが、原材料の中に「白米」を使用したドッグフードも多く見られます。白米は犬にとっても栄養をしっかりと摂取できる、優れた食材です。

また、白米は愛犬の手作り食にも利用されることが多い食材で、犬の栄養価を効率よく摂取させるためにも、利用のしやすい食材と言えるでしょう。

しかし、白米は犬にとっても肥満を引き起こしやすい食材でもありますので、白米の摂取のし過ぎはダイエット中の犬にとっては少し注意の必要な食材でもあります。

さらに、近年では「穀物類」に対してアレルギーを持つ犬も増えてきていることから、白米を含む穀物類を与える際には、愛犬がアレルギーを持っていないかどうかという点にも注意しなければなりません。

そこでまずは白米の栄養価について理解していきましょう。

白米は犬を太らせる?

白米には多くの栄養素が含まれており、犬が必要とするタンパク質を摂取することが出来ます。タンパク質には「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」がありますが、白米から摂取できるタンパク質は「植物性タンパク質」です。

対して、「動物性タンパク源」とは「肉」や「魚肉」などから摂取できるタンパク質で、犬にとってより最適な栄養価を摂取できるのは、この動物性タンパク源からです。

純粋に「タンパク質」の量だけを考えると、動物性タンパク源を摂取させたほうが多くのタンパク質を摂取することが出来ますが、植物性タンパク質は動物性タンパク質よりも早くタンパク質をエネルギーに変えることができるのです。

より早く愛犬の体にエネルギーを摂取させるには、意外にも白米が挙げられるのです。また、白米には神経機能や脳の活性化・健康維持にも最適な「ビタミンB1」が多く含まれますので、エネルギーをスムーズに摂取させるだけでなく、脳を始めとした愛犬の健康を維持させるのにも有効的な食材なのです。

このほか、白米には「ビタミンB2」「ビタミンE」「カルシウム」「食物繊維」といった栄養素を摂取することが出来ます。

手作り食に白米を使う時は注意


こうしてみてみると、犬にとって白米は優れた食材なので、日頃から白米を与えていればよいのでは?と思ってしまうかもしれませんね。

しかし、ダイエット中の犬にとって白米は、やはりあまりおすすめとは言えない食材です。というのも、多くの栄養価を含む白米ですが、「糖質」も非常に多く含んでいる食材なのです。

白米には77%もの糖質が含まれており、健康的な犬であればエネルギーを摂取するのに最適な食材である反面、ダイエット中の犬にとってはさらに肥満を助長させてしまう食材となるのです。

そもそもダイエット中には炭水化物のとり過ぎに注意しなければなりませんが、炭水化物のひとつである白米そのものに糖質が多く含まれるため、ダイエット中はより避けたほうがよい食材の一つではあるのです。

また、白米は犬にとって消化のしにくい食材ですので、与え方にもポイントがあります。

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白米のおすすめの与え方とは?

犬は白米を消化するのが苦手です。白米に限らず、犬は穀物類を消化するのが苦手ですので、必ず炊いた状態の白米を与えなければなりません。炊いていない状態の白米を与えてしまうと、消化不良を引き起こしてしまう要因となってしまいます。

白米は炊いてしまえば消化しやすい状態になりますので、高齢犬にも与えやすい状態になりますが、私達が食べる白米よりも、さらに水分を多くして炊いた白米を与えたほうが、よりおすすめの与え方と言えます。

栄養補給としては最適な白米ですが、前述の通り、白米はダイエットには不向きな食材ですので、与える際には白米をメインにせず、他の食材のトッピング程度に摂取させるようにしましょう。

白米主体の食事になると、カロリーも高すぎになってしまいます。これはダイエット中の犬に限らず、あまりおすすめの与え方とは言えません。白米はあくまでもトッピング程度とし、主原料は動物性タンパク源が最適です。

血糖値の上昇とダイエットの関係

炭水化物は血糖値を上昇させやすい食材です。また、犬の食事のとり方によっても血糖値を上げてしまうことに繋がります。

一気に食事を摂ると、血糖値が急上昇してしまい、血糖値の上昇を抑えるためにインスリンが分泌されます。このインスリンが大量に分泌されると、今度は血中の糖分を脂肪に変える働きをします。

体は摂取した食べ物を消化させ、栄養を吸収するために動き始めます。しかし同時に、エネルギーを脂肪へと貯め込む働きも行われますが、それが血糖値の上昇とインスリンに関係してくるのです。

そのため、インスリンが多く分泌されると肥満を引き起こす原因となってしまうわけです。一気に食べれば食べるほど、血糖値は急上昇、つまりインスリンも多く分泌されることとなり、肥満を引き起こしてしまうわけです。

食事の回数もダイエットのポイント


白米は糖質の高い食べ物だということは前述の通り。そして、食事のとり方によっても肥満を引き起こすことも分かりました。

これを回避するためには、1日に3回〜4回程度の食事に分けてあげるのが効果的ではありますが、白米自体が糖質を多く含んでいますので、必然的に肥満を引き起こす要因となってしまいますので、複数回に分けても望むような効果は得られにくいと言えます。

これまで1日1回の食事であった場合には、最適でも1日量を2回に分けて与えるようにしましょう。理想的なのは1日量を3回ないし4回に分けてあげることです。ダイエットは食事の管理は当然ながら、こうして食事のタイミングや与え方を変えるだけでも、ある程度の効果は見込めますので、すぐに取り組んでみましょう。

まとめ

今回は「白米」がダイエットに向いているか・向いていないかについて解説してきましたが、極論を言えば白米はダイエットには向かない食材です。

とはいえ、白米には多くの栄養価も含まれますし、なにより犬の食欲を向上してくれる食材でもありますので、少量であれば与えても良いのではと思います。愛犬の好みにもよりますが、いつものドッグフードに白米を混ぜてあげるだけで、喜んで食べてくれるようになりますので、食欲が低下している時にもおすすめです。

ただし、くれぐれも白米の与えすぎには注意が必要です。今回ポイントとしているのが「ダイエット」になりますので、白米をダイエット中の犬に与える際には、飼い主さんが十分なカロリーコントロール、十分な栄養管理が出来なければおすすめできません。

他の食材とのバランスを考えながら、適度に白米を配合し、カロリーオーバーに気をつけながら白米を与えるようにしましょう。特に白米を与える必要がないのであれば、無理して白米を与えなくても良いでしょう。

優れた食材であるだけに、糖質の多さも気をつけるべきポイントとなります。白米を与える際には、適当な量を与えるのではなく、しっかりと栄養管理を行った上で与えるようにしましょう。

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