ペット先進国で知られるドイツですが、ドイツのキャットフード事情はどのようなものなのでしょうか。今回はドイツがペット先進国であると言われる理由や、ドイツでのキャットフードの扱いに関して解説していきたいと思います。

スポンサーリンク

ペット先進国「ドイツ」

ペット先進国の一つでもあるドイツ。ペットに関する話でいけば、あの「ティアハイム(動物保護施設)」があるのもドイツですね。ペット先進国と言えど、日本と同じく動物を粗末に扱う人もいるために、こうした保護施設はあるのだと思いますが、保護される環境や扱いもまた、日本とは違うものがあります。

ドイツがペット先進国と言われるのには、日本とは明らかに違うペットに対しての決まりが存在するためでもあります。

例えば、犬を飼うのにも税金(地域によって増減はありますが、7000円〜14000円程)が課せられていたり(無責任な犬飼育を減らすため!)、電車などの公共の場でも子供料金を払って一緒に乗ることができたり(キャリーケースではなく、リードを繋いで)、スーパー等にもリードに繋いで一緒に店内を回ることができたりします。

マイクロチップは飼い主の義務

前述の通り、ドイツのペット文化は日本とはまるで違う環境ではありますが、それも基本的なしつけがしっかりと行われているからであり、突然真似しようとしてもできるものではありません。

猫に関しては、ドイツでも「action kitty」という活動が起きるほどに捨て猫の問題が深刻化したこともありますが、近年では外に出る可能性がある飼い猫全てにマイクロチップの挿入と、避妊・去勢手術が「義務化」されました。

国を上げてのこの制定。日本国内においては、猫のマイクロチップの装着率は、ある調べによるとわずか2.1%という数字。完全自宅飼いの猫も日本では多いことから、マイクロチップの普及は進んでいないのかも知れませんが、近年の震災など、マイクロチップの必要性は日本でも改めて認識され始めています。

ドイツはフードにもヒューマングレードの規準が

そんなドイツですが、犬や猫の食に関しても非常に厳格に規定が定められています。その内容とは、「ヒューマングレード」であるということです。

ペットフードの製造に使用する生の動物性材料、植物性材料、添加物のほか、すべての材料については「人間の消費に適合するものでなければいけない」という法律があるのです。

また、動物の肉で使用してはいけない部分や、ペットフードに使用する際の熱処理の規準についても規定があるので、日本でもチラホラと囁かれる4Dミートに関しての心配などありませんね。

こうした環境で作られるキャットフードなので、飼い主さんも特に心配することなく愛猫にキャットフードを与えることができそうです。自分が食べられないものは、愛猫も食べられないということなのですから、日本とはここでも大きな差があるようです。

徐々にレベルは上がってきているとは言え、まだまだ心配な原材料や添加物もチラホラ見かけます。10kgで980円のフードが、健康によいと考えるほうが難しいです。

プレゼントにも最適?「プレイアーデン」

ドイツのペットフードメーカー「Plaiaden(プレイアーデン)」。元は馬の飼料作りから始まったプレイアーデンの歴史は、なんと300年にも渡るようです。また、ドイツ国内でも厳しい原材料などの規準を持ちますが、さらに安全な原材料を使用するプレイアーデンは、「すべて100%有機の原材料」を使用。「Biokreis(ビオクライス)=Bio」と呼ばれる審査基準をクリアした安全な食材を使用しています。

このBioと呼ばれる証明は、3年以上農薬を使用していない自然農場での生産が条件であったり、原材料そのものも当たり前にオーガニックであることが必要なもので、安心材料を判断する上で一つの目印にもなるのがBioの証明となっています。

スポンサードリンク

プレイアーデンはウェットフードのみの展開

プレイアーデンのキャットフードは、猫用ですとウェットフードのみの展開となっています。パッケージも可愛いので一度試したい!と思った方も多いのでは?そんな飼い主さんが躊躇してしまった理由には価格があるかもしれませんね。

プレイアーデンのウェットフードは200gで1000円を越えてしまう価格。国内産のウェットフードで考えると非常に高価なキャットフードとなっているため、毎日の食事となるとかなり躊躇してしまう価格になっています。

とはいえ、中身はそれなりの内容。価格相当はあると思います。大切な日のごちそうや、友人へのプレゼント(何故かギフトバックも販売されてます)等にもオススメなプレイアーデンです。中身は有機原料で安心、保存料や着色料等の心配もありません。是非一度お試しを。

【プレイアーデン ウェットフード100%有機チキン レバーミックス原材料】
有機チキン 60%、有機チキンその他の部位 24.5%(有機心臓、有機肺、有機胃、有機首)、有機肝臓 15%、有機キクイモ 0.5%

プレイアーデンから新発売の「ジーベン デリカテッセン」シリーズ

プレイアーデンのウェットフードを与えてみたいけど、ちょっと手が出ないという猫ユーザーさんにおすすめしたいのが、これから発売される「SIEBEN DELIKATESSEN(ジーベン デリカテッセン)」シリーズがおすすめかもしれません。

SIEBEN DELIKATESSENシリーズは200gで390円(税抜)と、プレイアーデンのウェットフードとしては比較的リーズナブルな価格のウェットフード。ラインアップは全7種で、

・チキンとかぼちゃ
・仔羊とパースニップ
・ドイツ牛とカッテージチーズ
・仔牛とチアシード
・うさぎとマンゴー
・サーモンとメロン
・タラとトラウトサーモン

と個性的なラインアップが揃います。ドイツ語でSIEBENは数字の「7」の意味があるそうで、7つのラインアップは1週間、別々の味を楽しめるようにというテーマがあるのだそう。決して安くはありませんが、これならなんとか続けられそうな気もしますね。

ドイツ原産として有名な「アニモンダ」

ドイツ原産のペットフードメーカー「animonda(アニモンダ)」も、ドイツのペットフードなのでその原材料にはヒューマングレードが使用されています。アニモンダは日本でも、比較的名が知れているのではないでしょうか。

また、合成着色料・合成保存料も一切使用されていないキャットフードになります。そのほか、砂糖や塩といった味付けのための調味料も使用されていません。

アニモンダのキャットフードは、ドライフード・ウェットフード共に展開されており、検索などで多く出てくるのが、ドライフードの「インテグラ」シリーズでしょうか。アニモンダのドライフードは他にもありますが、今回はプレイアーデンと同じく、猫用ウェットフードを紹介してみます。

アニモンダのラインナップは?

内容としては非常に優れた内容でありながら、プレイアーデンを見たあとだと比較的リーズナブルに見えてしまうアニモンダのウェットフード。100g300円〜ほどと、日本国産のパウチと比べると高いものの、原材料を確認してみると、高くてもアニモンダの方が良いに決まっているといった内容でしょう。

アニモンダの特徴はグレインフリーでもあるので、食物アレルギーを持つ愛猫にも最適です。

【アニモンダ フォムファインステン ディッシュwithソース アダルト「七面鳥・トマトソース」 原材料】
チキン、ポーク、ターキー、トマト、エンドウ豆

アニモンダには上記で説明した「インテグラ」や「フォムファンステン」の他にも、「インテグラ プロテクト」や「カーニー」「ラフィーネ」といったシリーズが展開されていますので、愛猫にあったウェットフードが見つかることでしょう。

「ハッピーキャット」もドイツ発のキャットフードブランド

ドイツ発のキャットフードには「ハッピーキャット」も挙げられます。ハッピーキャットの製品に使用される原材料は、地元の契約農家からの食材をしようしているため、産地なども明確で安心の置ける中身となっています。また、ハッピーキャットも当然ながらヒューマングレードで作られているキャットフードとなっています。

ハッピーキャットのラインナップには「スプリーム」と呼ばれるスタンダードなシリーズと、「センシティブ」と呼ばれる味にうるさい猫用が揃います。また、療法食も販売されています。

スプリームでは、尿石に配慮してpH値がph6.0~6.5にバランス良く調整されているのと、カロリーを控えめにし、ライフステージに応じた栄養バランスに整えられています。

【ハッピーキャット スプリーム アトランティック ラックス原材料】
チキンミール(18.5%)**、家禽脂、サーモンミール(11%)、米粉、トウモロコシ粉、トウモロコシ、グリーブス(脱脂内臓肉)、ポテトフレーク、セルロース*、ヘモグロビン*、ビートファイバー*、塩化ナトリウム、乾燥全卵、サッカロマイセス・セレビシエ*、塩化カリウム、アップルポマス*(0.4%)、海草*(0.2%)、亜麻仁(0.2%)、緑イ貝*(0.04%)、チコリの根(0.04%)、イースト抽出物*、ミルクシスル、アーティチョーク、タンポポ、ショウガ、カンバ葉、ネトル、カモミール、コリアンダー、ローズマリー、セージ、リコリス根、タイム (ハーブ:0.18%)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビオチン、Dパントテン酸カルシウム、ナイアシン、ビタミンB12、コリン、葉酸)ミネラル類(鉄、銅、亜鉛、マンガン、ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)その他栄養素/kg(DLメチオニン、タウリン)、天然由来トコフェロール(酸化防止剤として)**乾燥、一部加水分解、*乾燥

スポンサードリンク

無添加

ドイツのキャットフードは、前述の通りヒューマングレードであることが前提となるため、日本よりも遥かに品質の良いキャットフードが作られています。無添加であることも必須で、人工着色料や酸化防止剤、また味付けのための塩や砂糖といった調味料も使用していない場合が多いです。

こうした動きが加速したのが、2007年に発生した、メラミン混入ペットフードによる世界的規模のリコール事件です。世界的にも数千匹が犠牲になったと考えられているこの事件。原因は中国産の小麦グルテンに化学物質の「メラミン」が意図的に入れられた事が発端となっていました。

筆者もショップ店頭で、ロイヤルカナンやニュートロ、ヒルズといった名だたるフードメーカーの商品がリコール対象となり、売り場がスカスカになったことを覚えていますが、こうした事件を繰り返さないよう、ペット先進国であるドイツはペットフードにも厳しい法律を課しているわけです。

さいごに

やはりキャットフードもペット先進国と呼ばれるほどの内容でした。国産と比較するのが間違っているのかもしれませんね。輸入品となるので少々、値段も高くなってしまいますが、より愛猫の安全・安心を考慮するのであれば、ドイツメーカーのキャットフードは外せない選択肢の一つではあります。

※内容は2017年1月時点での情報になります。原材料、商品名等の内容は変更している場合があります。

スポンサーリンク