ネットでも話題を集めているキャットフード「カナガン」。これに対して、日本でもプレミアムフードの売れ筋1・2位を争う「ロイヤルカナン」のキャットフードはどちらが優れたキャットフードなのでしょうか。

そこで今回は、カナガン キャットフードとロイヤルカナンの成猫用フード「フィット」の違いや内容について調べてみたいと思います。

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カナガン キャットフードについて


「カナガン キャットフード」はイギリス原産のキャットフードで、グレインフリー(穀物不使用)であることや、新鮮な平飼いチキンを60%の高配合で使用されていること、高タンパク・低炭水化物、猫にとって必須のタウリンを2,200mg/kg配合と言った特徴を持つキャットフードです。

カナガンに使用される原材料はすべて人間が食べられるクオリティである、ヒューマングレードの原材料が使用されており、病気やアレルギーを引き起こす要因とも考えられている、人工添加物は一切使用していないキャットフードです。

高タンパクでタウリンもしっかり配合されており、品質自体もヒューマングレードの高品質なキャットフードですので、愛猫にも安心して与えることの出来るキャットフードと言えそうです。

ロイヤルカナンについて

「ロイヤルカナン」はフランス原産のキャットフードで、なんと言っても猫の状態に合わせた細かなキャットフードのラインナップが豊富に揃っている事が特徴的なフードメーカーです。ペットショップなどに行けば、そのラインナップの量に驚くことでしょう。

多くのフードメーカーでは年齢別に分けられたラインナップが主となっていますが、ロイヤルカナンのラインナップでは年齢別のほか、食の細い猫用や長毛猫用、体重維持用、胃腸の弱い猫用など、愛猫の抱えているトラブルに対応したラインナップも揃っていますので、よりピンポイントにキャットフードを選ぶことが出来るのが、ロイヤルカナンの大きな強みと言えるでしょう。

今回はこのラインナップの中から、成猫用の基本ラインナップとなる「フィット」とカナガン キャットフードを比較してみたいと思います。

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両フードの原材料を比較


まずは、カナガン キャットフードとロイヤルカナン フィットの原材料を比較してみましょう。

【カナガン キャットフード 原材料】
乾燥チキン35.5%、骨抜きチキン生肉25%、サツマイモ、ジャガイモ、鶏脂4.2%、乾燥全卵4%、チキングレイビー2.3%、サーモンオイル1.2%、ミネラル類(硫酸亜鉛一水和物、硫酸第一鉄水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)、アルファルファ、クランベリー、タウリン、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、海藻、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、アニスの実、コロハ

【ロイヤルカナン フィット 原材料】
肉類(鶏、七面鳥)、米、小麦、動物性脂肪、とうもろこし、植物性繊維、小麦粉、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、植物性分離タンパク*、コーングルテン、酵母および酵母エキス、ビートパルプ、大豆油、魚油、サイリウム、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、マリーゴールド抽出物(ルテイン源)、アミノ酸類(タウリン)、塩化アンモニウム、ミネラル類(K、Ca、Cl、P、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、B2、パントテン酸カルシウム、B1、B6、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)

両フードとも主原料は「チキン」が使用されています。カナガン キャットフードは「乾燥チキン」が35.5%、「骨抜きチキン生肉」が25%と高配合。

対してロイヤルカナンは「肉類」となっており、内容は「鶏、七面鳥」と混ぜられているようです。配合量は記載されていなかったので不明となります。

猫にとって動物性タンパク源は非常に重要な要素です。品質の高さだけでなく、愛猫の消化・吸収にも関わってくるものですので、出来る限り新鮮で高品質な動物性タンパク源を摂取させたいところです。こういった点では、カナガン キャットフードに軍配が上がる結果となるでしょう。

グレインフリーのキャットフード

原材料について大きな違いとなるのが「穀物」を使用しているかどうかという点です。

上記の通り、カナガン キャットフードには穀物が使用されていませんので、グレインフリーのキャットフードとなっています。
これに対し、ロイヤルカナンのフィットには「米」「小麦」「とうもろこし」といったように、多くの穀物が使用されています。

本来であれば猫は肉食動物ですので、穀物はさほど必要とはしておらず、消化の面から見ても消化のしにくい食材ですので、出来る限り穀物は避けたいところではあります。

多くのキャットフードにも穀物は使用されており、キャットフードに使用される穀物は、予め消化のしやすい状態になったものが使用されるのが一般的です。

とはいえ、やはり肉と比較すると穀物は消化のしにくい食材であり、便の量が増えたり便の臭いがきつくなるといった様子も見られるでしょう。逆に腹持ちは良いのですが、消化吸収と言う面では、やはり肉には劣ると考えられますので、穀物を使用していないキャットフードをおすすめします。

ただし、グレインフリーのキャットフードはコスト的にも高くなりますので、販売価格もやや高価な商品となるのがデメリットと言えるでしょう。

カナガンとロイヤルカナンの成分


次に、両フードの成分について見てみましょう。

【カナガン キャットフード 成分】
タンパク質:37%、脂質:20%、粗繊維:1.5%、粗灰分:8.5%、水分:7%、オメガ6脂肪酸:2.99%、オメガ3脂肪酸:0.82%、リン:1.4%、マグネシウム:0.09%、ナトリウム:0.8%、カルシウム:1.58%、カリウム:0.7%、
カロリー:390Kcal/100g

【ロイヤルカナン フィット 成分】
タンパク質:30%、脂質:13%、粗繊維:5.6%、粗灰分:7.9%、水分:6.5%、
カロリー:384Kcal/100g

タンパク質はカナガンが37%、ロイヤルカナンが30%とカナガンのほうが高タンパク。脂質、カロリーに関してもカナガンのほうが高い数値となっています。

カナガン キャットはオールステージ対応のキャットフードとなっていますので、基本的には成猫・老猫問わずに給餌量をコントロールして与える形となりますが、老猫にとってはやや高タンパクすぎる内容とも言えます。

ロイヤルカナンに関してはステージ別にラインナップが揃っていますので、あくまでもフィットは成猫用として、高齢になればシニア猫用のラインナップに移行する事が可能です。

高タンパクなキャットフードは腎臓にも影響を与え始めますので、年齢とともに徐々にタンパク質の量を減らしておきたいところではありますが、病気をしてしまった時には、カナガンはあまり与えやすいキャットフードとは言えないかもしれません。

人工添加物は体に悪影響?

カナガン キャットフードとロイヤルカナン フィットの決定的な違いとなるのが、人工添加物を使用しているかどうかという点になります。

というのも、ロイヤルカナンには人工添加物である酸化防止剤が使用されていますが、この人工添加物は発がん性が疑われたり、アレルギーなどを引き起こす要因になるとも考えられています。

致死量や悪影響を及ぼす量としてはかなり少量となりますので、実際のところは猫に対しても致命傷となる可能性はかなり低いものとなっています。とはいえ、やはり発がん性などと聞くと不安になってしまうことでしょう。

こうしたこともあり、近年では人工添加物をしようしないという流れが強くあり、僅かな量であれ、猫の体にプラスとならないものは入れるべきではないという考え方が近年は浸透していっているようです。

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プロ目線から見たカナガンとロイヤルカナン

前述の通り、最近のキャットフードはグレインフリーであることや、人工添加物を使用していないのが当たり前になり始めてきています。

ロイヤルカナンに使用される人工添加物「BHA(ブチルヒドロキシアニソール)」に関しては、以前からもよく言われているポイントですが、他メーカーではBHAの使用をやめるなどの動きも見られます。

キャットフードの酸化の方が、猫の体には直接的に悪影響を及ぼす可能性も高いのも事実ですが、出来ることであれば自然由来の添加物を使用するなどした方が、飼い主さんの心情としては安心なのではないでしょうか。

ロイヤルカナンに限らず、比較的安価なキャットフードにもこうした人工添加物が使用されているケースがありますので、消費者としてはしっかりと原材料表記を確認する癖を付けるべきかもしれません。

まとめ

今回はカナガン キャットフードとロイヤルカナンのフィットについて比較してみました。

結果としては、カナガン キャットは成猫にとっては良いキャットフードと言えますが、高齢猫にとっては少し重すぎる内容のキャットフードと言えます。
対して、ロイヤルカナンのフィットに関しては成分値はおすすめの内容と言えますが、人工添加物を使用しているという点が気になるところ。

年齢によってどちらがおすすめというのは分かれるところですが、品質という点から見て、カナガンのほうが安心できるキャットフードかもしれません。

キャットフードの内容が安全であれば、より長く与えやすいキャットフードにもなりますので、愛猫の健康を考え、出来る限り自然由来の物を使用したキャットフードを与えていきたいですね。

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