猫の種類には様々な特徴や性質、気をつけなければいけない事などがあり、猫を飼う上では猫の種別に特徴を理解することが必要になります。今回は猫種の一つ「ブリティッシュ・ショートヘア」についてチェックしてみましょう。

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ブリティッシュ・ショートヘアとは

ブリティッシュ・ショートヘアといえば、「ずんぐりむっくり」の体型に、丸くて大きな顔。ほっぺたは膨らんでいて、まるでふて腐れているかのような表情なのに、とても甘えん坊さんというギャップを持つ愛嬌のある猫です。
そんなブリティッシュ・ショートヘアですが、ルイス・キャロルの童話である「不思議の国のアリス」に登場するニヤニヤ笑う「チェシャ猫」のモデルとも言われています。

ブリティッシュ・ショートヘアのルーツ

ブリティッシュ・ショートヘアのルーツはとても古く、2世紀頃に古代ローマ軍がイギリスへ侵略する際に、ネズミなどの害獣を駆除するハンターとして持ち込まれた猫が祖先だと考えられております。また、イギリス原産のブリティッシュ・ショートヘアは、イギリスでは最も古い猫であると知られています。

19世紀頃、イギリスは自国の猫の品種改良に力を入れ始めます。ネズミ捕りにおいて優秀な血筋を残し、繁殖させていたブリティッシュ・ショートヘアも例外ではなく改良されていきました。その結果、1871年にはロンドンでのキャットショーで数々の賞を獲得し、1900年代にはスタンダードとして確立されたようです。

第二次世界大戦時には、食糧不足などの理由から絶滅の危機に瀕したことにより、ペルシャとの異種交配が始まり、ブリティッシュ・ショートヘアの血統の断絶は免れ、更にはこの猫の長毛タイプも誕生するようになりました。

現在ではペルシャとの異種交配は行われなくなったため、短毛種がメインとなっており、稀に生まれる長毛種は「ブリティッシュ・ロングヘアー」という別の品種として、2009年からキャットショーに参加しています。

ブリティッシュ・ショートヘアの性格

ブリティッシュ・ショートヘアは、かつてのハンターとしての性質とは裏腹に、穏やかで大人しい性格を持ちます。また賢くもあり、物覚えが早いので、飼い主さんを煩わせることもないでしょう。

ブリティッシュ・ショートヘアは、愛情深く、甘えん坊な性格で、飼い主さんや家族と遊ぶことが大好きなのですが、残念ながらその反面、独立心が強く、抱っこがあまり好きではないというところもあるため、過度のスキンシップは、ストレスを与えることもありますので避けた方が良いでしょう。でも、寄り添ってきた時は可愛がってあげましょうね。

ブリティッシュ・ショートヘアの被毛

ブリティッシュ・ショートヘアの短く厚く密生した被毛は、まるで「ビロード」のような手触りです。
被毛の手入れはとても簡単で、1日1回くらい、スキンシップも兼ねてブラッシングしてあげるのが良いでしょう。

ブリティッシュ・ショートヘアの被毛のカラーは、「ブルー」が最も多いカラーですが、他にも「ブラック」「ホワイト」「レッド」「クリーム」「シルバータビー」「クリームタビー」など、様々な被毛のカラーが認められています。

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ブリティッシュ・ショートヘアがかかりやすい病気

【糖尿病】
膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの分泌が低下したり(インスリン依存型糖尿病)、インスリンの作業が阻害される(インスリン非依存型糖尿病)ことで、細胞に必要なエネルギー源であるブドウ糖を細胞内に取り込めなくなり、血糖値が異常に高くなることで発症する病気です。

「たくさん食べるのに体重が増えない」「多飲多尿」など症状から始まり、更に病状が進行すると、膀胱炎などにかかりやすくなり、最終的には意識障害や昏睡状態に陥り、死に至る場合があります。
糖尿病は、ストレスと肥満が原因で発症しやすいと言われていますので、日頃からストレスにならないよう気を付け、食事の管理や運動不足には注意しましょう。

【尿結石】
尿管、膀胱、尿道の中に砂や石のような結石ができる病気で、この結石に刺激されることによって、膀胱や尿道を傷付けたり、尿道に詰まることでおしっこが出なくなります。特にオスは、尿道が細長くカーブしており、先端も細くなっているため、尿道に結石ができやすいと言われています。

「トイレの回数が増える」「少量のおしっこしか出ない」「おしっこをする時に痛がる」「おしっこがキラキラ光って見える」などの症状がある場合は要注意です。また、おしっこが2日以上出ない場合は緊急を要します。
尿結石は、ストレスや肥満、食事の変化などが大きな要因と考えられており、また、猫は元々水をあまり飲まないこともあるために「結石」を作りやすいと言われているため、日頃から愛猫の健康管理や尿チェックは欠かさず行いましょう。

ブリティッシュ・ショートヘアと暮らすために

ブリティッシュ・ショートヘアは、運動不足になると太りやすい傾向にあるため、体を使うような遊びを取り入れた方が良いでしょう。また、一人遊びも得意なので、キャットタワーなどの退屈しのぎ&運動できるものを置いてあげると、留守番も上手に出来るようになります。

基本的に猫の血液型はA型が多いのですが、ブリティッシュ・ショートヘアはB型の血液型を持つ子が4割もいて、とても珍しい種類であると言われています。そのため、手術などで輸血をする際は気を付けなければならないので、事前に血液検査をして血液型を知っておくことをお勧めします。

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