犬のトイレトレーニングは、子犬であっても、成犬であったとしても、犬を家に迎え入れたその時から考えなければいけないトレーニングでしょう。今回は愛犬と飼い主さんが、共に生活をするために必要なトイレトレーニングについて考えてみましょう。

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トイレトレーニングとは

犬のあらゆるしつけの中でも、一番労力と時間がかかるのが、トイレトレーニングではないでしょうか。特に成犬になってからのトイレトレーニングは、子犬のトイレトレーニングの倍以上の時間がかかると言われており、室内で生活する犬が増えた今、必要不可欠なトレーニングになるでしょう。

できれば、覚えの吸収が早い子犬のうちからトイレトレーニングを教えた方が良いですが、犬はいくつになってもトイレのしつけができるのです。犬のトイレトレーニングに必要なことは、途中で決して諦めないことです。飼い主さんが愛犬を信じて、根気良くトレーニングすることが大切です。

トイレのしつけ方

【排泄するタイミングを掴みましょう】
愛犬が排泄するタイミングというものがあります。例えば、朝起きてすぐだったり、食事や遊んだ後に床の匂いをしきりに嗅ぎ、その後クルクル回って排泄します。このように愛犬の排泄するタイミングを掴み、愛犬をトイレへと優しく誘導してあげましょう。

【排泄時に掛ける言葉を決めましょう】
排泄が始まったら、「ワンツーワンツー」や「シー」、「オシッコ」や「トイレ」など、排泄時に愛犬に声を掛けてあげましょう。そうすれば、愛犬はその掛け声がトイレであると結びつけ、その言葉を言った時にトイレをするようになります。これができるようになると、愛犬と遠出や旅行など、いつでもトイレができない環境の時に排泄をさせる際に便利です。

ただし、この掛け声は家族で統一させることが大事です。家族みんなが掛ける言葉がバラバラだと愛犬は迷ってしまいます。

【ペットシーツは多めに敷きましょう】
愛犬が小型犬だからと言って、レギュラーサイズのペットシーツを一枚だけ敷くのではなく、少し多めにペットシーツを敷き、トイレを覚えてきたら少しずつシーツを減らしていくのが良いでしょう。

【ご褒美をあげましょう】
トイレが上手にできたら、すかさずご褒美をあげましょう。ここでのご褒美とは、おやつだけでなく、おもちゃを与えたり、撫でながら声を掛けてあげても良いでしょう。
この時、ただご褒美を与えるのではなく、飼い主さんは少し大袈裟なくらいテンションを上げて褒めてあげると、愛犬も喜び、また褒められようと同じことを繰り返そうとします。犬は飼い主さんが喜ぶ顔を、何より望んでいるということでしょうね。

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子犬の場合のトイレのしつけ

子犬のトイレのしつけは、初めはケージ(またはサークル)から出さず、ケージ一面にシーツを敷いて、オシッコをしている様子を観察していると、ケージの右半分か左半分どちらかに多く排泄をすると思います。排泄を頻繁にする方にトイレを置き、排泄をあまりしない方を寝床にして、ベッドか毛布を敷きましょう。

噛み癖がある子犬に多いのが、ペットシーツを囓ってボロボロにしたり、ビリビリに破ったペットシーツを飲み込んでしまうことでしょう。これを防ぐためにも、「洗えるペットシーツ」や「タオルシーツ」などがあり、愛犬が噛んだり、振り回したりしても破くことができないのでお勧めです。また、網状になっているペットトレーもあり、シーツをボロボロにさせない工夫がされています。

トイレを失敗した場合

【大声を出さないようにしましょう】
愛犬がトイレを失敗した時、思わず「あ~!!そこでオシッコしちゃダメ~!!」と大声で叫んでしまうことがあると思いますが、飼い主さんが大声で叫ぶと愛犬は、飼い主さんが喜んでると勘違いし、飼い主さんを喜ばそうと、また色んな所で粗相をしてしまうことがあります。

【強く叱らないようにしましょう】
愛犬が粗相をしている最中に大声で叱った場合、愛犬は排泄すること自体を叱られたと勘違いしてしまい、飼い主さんに隠れて粗相をするようになったり、最悪の場合、オシッコを我慢することを覚えて、膀胱炎になることもありますので、愛犬が粗相をしても強く叱らないようにしましょう。

【静かに無言で掃除しましょう】
愛犬が粗相をした後は、愛犬に一切構わず、静かに黙って片付け、愛犬に対して徹底した無視を貫きましょう。この時に愛犬を構ってしまうと、粗相をした後に遊んでもらえると勘違いすることがあります。犬にとって無視ほど辛いものはないのです。
そして、粗相の再犯を防ぐためにも、消臭スプレーなどで排泄物の臭いを完全に取り除き、臭いを残さないようにしましょう。

トイレトレーニング中の注意

愛犬はペットシーツのような足場の柔らかい場所で排泄するため、愛犬のトイレトレーニング中は、カーペットやラグなど、紛らわしいものは敷かない方が良いでしょう。

また、粗相をした場所に、愛犬の鼻を擦り付けて覚えさせるというしつけの方法がありますが、犬が排泄物に鼻を近づけて臭いを嗅ぐという行為は、そもそも犬の生理的な行動であるため、罰にはなりません。また、叱りながらこの行為をするため、逆に愛犬と飼い主さんの信頼関係を損なってしまうこともあります。

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犬の気持ちになって

「どうしてうちの子は、何度もトイレを失敗するんだろう」
愛犬に何度トイレを教えてもできなくて、頭を抱えたことありますよね。
そんな時は、愛犬を叱る際、頭ごなしに愛犬を叱るのではなく、まず犬の気持ちになって考えてみましょう。

もしかしたら、トイレがいつも汚れていて、汚れたシーツに足を付けるのを嫌がっているのかもしれません。
もしかしたら、人の出入りが多い場所にトイレがあり、どうしてもその場所で落ち着いてトイレができないのかもしれません。

このように、犬の問題行動の裏を考えると、意外にすんなり問題行動が解決されることが多いのです。
しつけとは、いくら主従関係を築いた愛犬だからと言っても、愛犬にも心があるのです。「押しつける」だけのしつけではなく、愛犬の心に寄り添うしつけが必要なのではないでしょうか。

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