ペットショップに数年前から並び始めた「セレクトバランス」というキャットフードをご存知でしょうか。日本の犬・猫に向けて作られているセレクトバランス。今回はこのセレクトバランスの内容や原材料について見てみましょう。
「SELECT BALANCE(セレクトバランス)」とは?
セレクトバランスというキャットフードをご存知でしょうか。まだ広く展開されているわけではありませんが、一部のペットショップ等でも見かけることがあるキャットフードです。
「日本で暮らす愛犬、愛猫のために。」というキャッチフレーズのセレクトバランス、室内で暮らす事の多い愛犬・愛猫に向けて作られたペットフードなので、当然国産フードかと思いきや、実はアメリカ原産のペットフードでした。とはいえ、企画自体は国内のフードのようですね。
セレクトバランスは、副産物の使用しない安心の動物性タンパク質、厳選された主原料、合成保存料の不使用、無着色・無香料がベースとなったキャットフード。最低限のラインはクリアしているキャットフードのようです。それでは具体的な内容について見てみましょう。
セレクトバランスのラインナップ
セレクトバランスのラインナップには、
キトン:1歳未満の幼猫、妊娠・授乳中の猫用
アダルト:1歳以上の成猫用
ライト:1歳以上の肥満傾向の成猫用
シニア:7歳以上の高齢猫用
の4ラインナップが揃います。これら4ラインナップに共通するセレクトバランスの特徴は、「コエンザイムQ10」の配合と、「クランベリー」の配合です。クランベリーに関しては、猫に多く見られる病気「下部尿路疾患」に対して効果を持つ食材として、人間の膀胱炎の予防などにも用いられるなど、その効果は広く知られています。
下部尿路疾患は、食事のバランスや、猫であればアルカリに傾きがちな尿のph値を酸性に保つ効果や、クランベリーに含まれる「キナ酸」という成分に殺菌作用があることから、感染による下部尿路疾患の発生を予防する効果にも期待が持てるのです。
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全ラインナップに配合される「コエンザイムQ10」
コエンザイムQ10という名前は人間用のサプリメント等でも聞いたことがあるのではないでしょうか。「ユビキノン」とも呼ばれるコエンザイムQ10の効能としては、免疫力の維持や皮膚・被毛の健康維持が挙げられ、アンチエイジング効果がある成分として注目を浴びる成分のひとつです。
特に皮膚や被毛の健康維持は、体内の健康のバロメーターにもなります。皮膚や被毛の状態が悪ければ、体内の健康もどこかトラブルを抱えているという証拠。こうしたトラブルを体の内側から改善し維持する効果を持つのがコエンザイムQ10の効能です。
「アダルト」の原材料を見てみましょう
セレクトバランスのアダルトの原材料について見てみましょう。第一主原料には「チキン」が使用されているのでミートファーストのキャットフードではあります。が、トウモロコシを含んでいますので、穀物アレルギー・グルテンアレルギーのある猫には与えることができません。
また、チキンに続いて米が配合されていますが、含有量が多いと消化不要の元にもなるものです。米は良質な炭水化物ではありますが、穀物の消化が不得意な猫にとっては、消化するまでに時間を要する原料でもあります。また、ビートパルプの質によっても同じことが言えます。
フラクトオリゴ糖なども配合されているので、腸内環境の健康維持には繋がるのですが、便秘がちな猫にとっては肥満の要因にもなりかねません。セレクトバランスを与えてみて、便の臭いがきつくなった・便秘がちになったと感じた場合には、愛猫が上手に消化できていないせいかもしれません。
【セレクトバランス アダルト】
チキン、米、とうもろこし、鶏脂、コーングルテンミール、ビートパルプ、セルロース、チキンエキス、サーモンオイル、ビール酵母、メチオニン、タウリン、クランベリー、フラクトオリゴ糖、L-リジン、コエンザイムQ10、ビタミン類(A、D、E、K、B1、B2、B6、B12、C、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、イノシトール、コリン)、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、クロライド、硫酸亜鉛、鉄、銅、マンガン、セレン、ヨウ素)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物)
まとめ
国産のキャットフードとして見てみると上位にあたるかもしれませんが、海外勢のキャットフードと比較すると並ランクのキャットフードと言えそうです。ハイクラスのキャットフードになると、ミートファーストは当たり前で、今やグレインフリーも当たり前の状態です。
猫の食物アレルギーも増えていることから、こうした配合はもはや当たり前になりつつあります。また、ハイクラスになると他の原材料に関しても質の高い原材料(明確な動物性タンパク、明確な植物性タンパク)が採用されています。
セレクトバランスはハイクラスとまではいきませんが、けっして猫の健康に害を及ぼすような配合ではありませんので、中クラスという位置づけで、プレミアムフードの入り口として与えてみるのもひとつの選択肢と言えそうです。
※内容は2017年2月時点での情報になります。原材料、商品名等の内容は変更している場合があります。
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