老猫介護での食事の管理は難しいものではありますが、できるだけスムーズに、美味しい食事を与えたいと思うのが飼い主さんですよね。今回は、介護食を与える際の考え方や、食事の方法について解説していきたいと思います。

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老齢介護と食事の問題

愛猫の老後介護で悩みどころとなる事の一つに「食事」の管理があります。猫はもともと好き嫌いのはっきりしている動物なので、口に合わない食事はなかなか食べてくれなかったりもします。長年連れ添ってきた愛猫の好みはわかっているけれど、食感が変わってしまっただけで食べなくなってしまうという事も少なからずあるようですね。

とはいえ、しっかりと食事から栄養を摂取しなければ、愛猫の抵抗力も弱まってしまい、体調を崩してしまう原因を作ってしまう事にもなりかねません。また、愛猫の弱っている部分をしっかり食事から補ってあげる必要もあるので、愛猫の体調管理や、弱ってしまっている部分を飼い主さんがしっかりと把握する必要もあるでしょう。

例えば、高齢により目が悪くなっていれば、できるだけ視力の低下を遅らせられるような食事の管理やサプリメントを与えたり、肝臓などが弱い子であれば、できるだけ消化の負担が少ないような食事の管理を心がけると言った感じです。このように高齢になると、猫も人間と同じでどこかしらに弱点が出てき始めるので、出来る限り愛猫の体調管理を気にかけるようにしましょう。

噛むことの大切さ

とはいえ、こうした弱点は食事の管理やサプリメントだけでは、どうにもならないものも出てきます。こうした場合は動物病院で診てもらったり、先生からアドバイスを受けつつ、必要であれば処方食などで対応する必要も出てくるでしょう。

中にはこのように、栄養管理だけではどうにもできないものもありますが、基本的には食事の管理や給餌に関しては飼い主さんが行う必要があります。市販には色々な商品が販売されていますので、栄養管理も取れつつ、しっかりと食事を与えることも出来るでしょう。

その際にポイントとなるのが、愛猫がしっかりと物を噛めているかということです。老猫でドライフードを噛めている状態であれば、すこし様子を見守る必要がありますが、噛むことが困難になり始めたら、食べることが面倒になってしまう子もいますので、早い段階で気が付いてあげる必要があります。

好みも別れてしまいますが、すぐに缶詰などに頼らず、ドライフードをふやかして柔らかくしてあげるなどをして、「噛む」という行動を大切にしてあげるようにしましょう。

段階を踏んで柔らかいものへ

愛猫が何も口にしない場合は注意が必要です。まずは何かしら食事を摂取しなければ体は弱っていくばかりになります。猫用の老猫食や介護食には色々なタイプが販売されていますので、一通り試してみると良いかもしれません。ドライフードを食べることが困難である場合には、ウェットフード・缶詰・パウチなどの食事へと切り替える必要があります。

缶詰やパウチにも、レトルト状でありながら柔らかさの段階がありますので、愛猫の食べやすい固さや、素材の小ささを確認して与えるようにしましょう。また、ドライフードを食べなくなったからと言って、すぐにスープ状などの物を与えてしまうと、噛む力はどんどんと弱くなってしまいます。

固いものを噛めなくなったと言っても、動物の咀嚼行動は健康な体を維持するために必要な運動の一つでもあります。顎などが弱くなってしまいますので、一気に柔らかいものに移行せず、徐々に段階を踏んで柔らかいものに移行していくようにしましょう。

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流動食に変更したら

レトルトの食事も摂ることが困難になってしまったら、スープタイプへと移行することを考えましょう。また、場合によっては高カロリーな栄養を摂取できる流動食のほうが安心かもしれません。食べることが困難である場合には、飼い主さんが愛猫の口へと流動食を流し込んであげる必要があります。

この場合、一気に流し込もうとするのは危険です。喉につまらせてしまう場合も考えられるからです。慌てず、ゆっくりと流動食を流し込んであげましょう。

スプーン等でも行えますが、シリンジと呼ばれる注射器型の道具も販売されていますので、必要に応じて利用すると良いでしょう。シリンジを使用する場合、小さな固形物でもシリンジの先が詰まってしまいますので、シリンジを利用する際は完全な液状の流動食が向いているかもしれません。

給餌量は与えるフードの種類にもよりますが、一気に摂取させることは難しいので、1日に3回〜5回といったように、複数回に分けて与えるようにしましょう。また、こうしてコマ目に食事を与えることで、消化の負担も軽減されますし、状態の観察も行いやすくなります。

まとめ

愛猫の介護は、正解があるわけではありませんが、愛猫ができるだけリラックスして生活を送ることができ、食事も不便に感じないような状態が理想的ではありますね。猫によっては好みや、居心地の好みも別れますので、できるだけ愛猫がリラックスすることの出来る環境を整えてあげることが大事になるかもしれません。

そのためには、色々な方法を知る必要もあり、実践する必要もあるでしょう。介護は非常に大変ではありますが、愛猫に少しでも喜んでもらえるような食事の管理ができるよう、がんばっていきましょう!

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