ペットショップなどでも見かける機会が多い「ロシアンブルー」。他の種と違ってブルーの美しい被毛を持つことから、目をひく品種でもありますよね。今回はこのロシアンブルーのルーツや特徴について解説していきます。

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ロシアンブルーってどんな猫?

ロシアを原産国に持つ美しい容姿の猫「ロシアンブルー」。その綺麗なブルーの毛並みは、多くのファンを虜にしています。「ブルーキャット御三家」とも称され、同じブルーの毛色を持つ、フランス原産の「シャルトリュー」とタイ原産の「コラット」と共に名を連ねて愛されてもいます。

今ではロシアンブルーという名前は、人気猫種としても知られており、日本においても有名な猫種のひとつでもありますが、以前はロシアでは「アルハンゲルキャット」と呼ばれていたそうです。

またこの名は、英語では「アークエンジェルキャット」と呼ばれ、1875年のキャットショーなどではこの、アークエンジェルキャットの名称で出陳されていました。

ロシアンブルーのルーツ


ロシアンブルーのルーツはロシアから始まります。元来、ロシアに住んでいた猫が祖先と言われるロシアンブルーは、前述の通りロシアの「アルハンゲリスク島」が原産として知られ、その地名にちなみ「アルハンゲルキャット」と呼ばれていました。

このアルハンゲルキャットが、ロシアからイギリス等の国へと船で渡っていき、イギリスのブリーダーの元へと広がっていくことで血統も定着していき、1875年のキャットショーへと出陳されることになったのです。また、「ロシアンブルー」という名もイギリスで付けられたものです。

このため、イギリスを原産とする説もありますが、祖先で辿るとロシアが原産という事になります。1912年には新品種として、「ロシアンブルー」として登録されました。ちなみに、ロシアンブルーは「短毛」の猫ですが、長毛のロシアンブルーも存在します。こちらはロシアンブルーの「長毛種」として「ネベロング」の名前で登録がされていますので、ロシアンブルーの長毛種ではありますが、別の品種として扱われています。

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ロシアンブルーの特徴と性格

ロシアンブルーの性格はとても猫らしいもので、気まぐれで賢く、また静かに飼い主を観察している猫でもあります。飼い主に従順なところもあるので、犬のような性格とも言われるロシアンブルーですが、シャイな性格の子も多く、飼い主以外の人や動物には、警戒心や人見知りをすることが多いです。

その反面、飼い主に対してはベッタリとなり、自分が認めた相手には好んで行くようになります。また遊ぶことも大好きなので、自分のタイミングで自分の気に入った相手を遊びに誘うなんてことも。コミュニケーションの一つでも遊びは重要な要素なので、積極的に一緒に遊んであげるようにしましょう。

こんなツンデレな性格のロシアンブルーですが、「ブルーキャット御三家」でもある「シャルトリュー」と共通する点は、めったに鳴かないという点も挙げられます。「ボイスレスキャット」の異名を持つだけあり、あまりなかない猫として知られています。

こうしたあまり鳴かないという点も、マンションでの飼育が安心といったように、ロシアンブルーが人気の理由の一つにも挙げられます。

ロシアンブルーの被毛

ロシアンブルー自慢の青く美しい被毛は、素晴らしい手触りをしたダブルコートになっています。また、まん丸のグリーン色の目も、その気品高さを引き立てます。その美しさから、ロシアの皇帝やイギリスのヴィクトリア女王も好んで飼っていたそうです。

ダブルコートとは、皮膚に近く密集して生えている細い毛の「アンダーコート」と、アンダーコートよりも長くしっかりとした毛の「オーバーコート」の2層構造。祖先にロシアの寒い環境で生きてきたアルハンゲルキャット(ロシアンブルー)は、寒さに強く、非常に密集した毛を持っています。

また、ティッピングと言って、1本1本の毛にグラデーションがかかった毛で、毛先が濃い色をしているために、ロシアンブルー特有のブルーの毛が、光に当たることで輝いて見えるのです。

ロシアンブルーの毛色を守るために


ロシアンブルーの毛色は、ブルー(灰色・グレーの被毛)の単色のみ認められていますが、かつては戦争の影響でロシアンブルーも数が激減し、血統を残していくことができないほどになってしまった時代もありました。

戦後は、絶滅に瀕するロシアンブルーの血統を残すために、同じブルーの毛色を持つ「ブリティッシュショートヘアー」や「シャム」との異種交配を行い、現在のロシアンブルーの血統へと引き継がれているのです。

そのおかげで、現在ではペットショップでも多く見られる猫種の一つにも挙げられ、人気の猫種として日本でも高い人気を誇っています。ペットショップで見かける中では、こうした歴史を持っていることも忘れてしまいますが、もしかすると絶滅してしまっていた可能性もある品種なのです。

ロシアンブルーと「コラット」

ロシアンブルーの他にも美しい青色の被毛を持つ猫種がおり、ロシア原産の「ロシアンブルー、タイ原産の「コラット」、フランス原産の「シャルトリュー」の3品種で「ブルー御三家」と呼ばれ、人気を博しています。中でも、コラットはロシアンブルーによく似ており、その違いが気になるところ。

その違いについては、ロシアンブルーの毛色が比較的明るめなブルーの被毛である一方、コラットはロシアンブルーよりも落ち着いたブルーの毛色を持っています。

また、ロシアンブルーがダブルコートであるのに対し、コラットはシングルコートと、容姿は似ているものの、違いは意外とあるのです。

シャルトリューに関しては、ブルー御三家ではありますが、どちらかというと「ブリティッシュショートヘア」に似ているかもしれませんね。

ロシアンブルーに多い病気

ロシアンブルーの気をつけておきたい病気に関してですが、実はロシアンブルーは特筆すべき遺伝性疾患が少ない品種として知られます。一時期の絶滅の恐れが出た際に、他の種との交配が関係しているのかもしれませんね。

とはいえ、病気にならないというわけではありませんので、健康管理は必要です。特に、ロシアンブルーの性格はやや警戒心も強く、臆病な一面もあります。そのため、あまりなじまない環境下で飼育しているとストレスがかかってしまう恐れもあります。

ストレスは体の不調を引き起こす要因にもなりますので、極端に寒かったり暑かったり、極端に騒がしい環境であったりといった環境下では、落ち着いて生活することも難しいでしょう。なるべくロシアンブルーにストレスがかからないような環境で飼育するようにしましょう。

ロシアンブルーの寿命

ロシアンブルーの寿命は、平均するとおおよそ10歳〜12歳とやや短め。あくまでも平均の年齢ですが、このサイズの猫にしてはやや短めの寿命と言われています。中には長寿のロシアンブルーも存在しますので、個体差によっては長生きのロシアンブルーもいます。

ロシアンブルーは前述の通り、遺伝性疾患も少なく、比較的丈夫な猫種ではありますが、一般的な病気に対して強いというわけではありません。特にシニアに入ってくると、どの猫にもリスクが高くなる病気には気を付けなければいけません。

中でも尿路系の病気や眼病といった病気は、シニアになると増加傾向にあります。最低でも年に一回は健康診断を受けるようにし、常に健康には気を使うようにしましょう。そうすれば、平均寿命よりも長生きしてくれることでしょう。

ロシアンブルーの価格について

ロシアンブルーは、日本でも人気の高い猫種で、飼育頭数どころか、人気ランキングのTOP10には必ず入っている猫種です。そのため、ペットショップで見かける機会も多く、探すのには苦労することは無いでしょう。また、ロシアンブルーのブリーダーに関しても多く、こちらもまた探すのには苦労しないでしょう。

気になるロシアンブルーの価格に関してですが、おおよそ20万円前後となっています。中には30万円近い個体もいますが、基本的には毛色も決まっているため、価格の差はそれほど前後することは無いでしょう。

稀に、血統が良い場合などは高値が付けられている場合もありますが、ペットとして飼育する上では、血糖に関してさほど気にする必要はないかと思います。

ロシアンブルーのまとめ


かつては絶滅寸前まで追い込まれていましたが、今となっては人気ランキングの常に上位にいる品種として、日本でも親しまれているロシアンブルー。その猫らしいしぐさや雰囲気と、美しい容姿がなによりも人気の理由です。

「犬らしい」とも「猫らしい」とも例えられるロシアンブルーですが、やはり人気のある品種だけに、「あまり鳴かない」といった点も含めて飼いやすいという事が一番の理由なのかもしれませんね。

また、手入れも比較的容易なのも大きな点です。美しいブルーの被毛を持つロシアンブルー、自慢の飼い猫になること間違いなしですね。

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