キャットフードのパッケージに「無着色」と書かれた製品がありますが、この無着色という言葉。何となく体には良さそうだけど、着色されていたらどうなるの?という方もいらっしゃるのでは?今回はこの無着色の意味について調べてみましょう。

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「無着色」は体に良い?

キャットフードのパッケージに記載されている「無着色」の文字。この無着色というのは、キャットフードに「色」が付けられているかどうかという事で、一切色が付けられていないという意味で「無着色」と記載されます。

ただ色が付いていないだけなのに、わざわざ無着色と記載する必要はあるの?と思う方もいるかもしれません。このキャットフードに付けられた色。実は猫の体にとても悪いものでもあるのです。無着色であるから、体に良いフードと言うわけではありませんが、少なくとも色が付いているフードよりは体に害が無いというのは言えるかもしれません。

そこで疑問になるのが、色が付いているだけなのに、なぜ体に悪いのか?という事でしょう。

フードに色を付けるのに使用される「着色料」

キャットフードに色を付ける際に用いられるものが「着色料」と呼ばれるものです。キャットフードの裏面を確認してみましょう。着色料が使われている場合には、パッケージの原材料表記の欄に「着色料(赤102、青2、黄4)」といったような表記がされています。

このように、着色料にもいくつか種類があり、単純に赤色にするのであれば「赤◯◯」といった感じに、オレンジ色にするのであれば「赤◯◯+黄◯◯」といったように着色料を混ぜて色を再現させます。これは絵具等の原理と同じですね。

ところがこの着色料が、猫の体には害となるのです。例えば、赤系の着色料に関しては発がん性や甲状腺異常を引き起こすリスクが高いと指摘されており、青系の着色料ではアレルギーを引き起こしたり、一部のウイルスに対して影響が強くなる(もちろん悪影響という意味で)恐れが指摘されており、黄色系ではアレルギーを引き起こしたり、発がん性を誘発するリスクや喘息を引き起こすと指摘されています。

なぜ着色料を使用するの?

猫の体にとって悪影響である着色料ですが、なぜわざわざ害のある着色料を使用するのでしょうか。

猫は肉食の動物なため、キャットフードの原材料は主に肉類が主原料となっています。着色料を使用せず、素材そのままの状態でフードが出来上がると「茶色」っぽいようなキャットフードになります。近年ではすっかりこうした色にも見慣れましたが、一昔前まではこの「素材そのまま」の色が美味しくなさそうに見られていた事も理由の一つといえます。

美味しくなさそうな色のキャットフードを美味しそうなキャットフードに見せるため、キャットフードのキブル(粒)は骨型だったり、ハートの形であったりと、キブルの形状を変え、さらに肉っぽく見せるために赤い着色をしたり、体に良い印象を与えるために緑っぽい色に着色して野菜を連想させるようなイメージにしていました。

このように、あえてキャットフードに色を付けることで、飼い主さんへのフードに対する印象をよく見せていたというのが最大の理由になります。しかしながら、実際にキャットフードを食べる愛猫にとっては、着色されたフードが美味しそうと感じることはないため、愛猫にとって着色されたキブルは害のあるものでしかないのです。

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禁止されない着色料

一昔前まではこのように着色しているキャットフードが多くを占めていましたが、近年ではだいぶ「無着色」であるフードが多くなってきてはいます。しかし、キャットフードに限らず、おやつ等でもまだまだ多くの猫用食品に着色料が使用されている状態ではあります。

「害がある」と指摘されていながらも使用される理由にはもう一つあり、日本ではこの着色料が危険であるという認定はされておらず、パッケージに記載さえされていれば良いとされています。この場合には、「着色料」と書かれたり「添加物」「合成添加物」と書かれていたりします。

一昔前と違い、現代ではネットなどの普及で消費者のほうがこうした情報に敏感になるため、より健康志向であるプレミアムフード等では「着色料一切不使用」であったり、その他の害のある「合成添加物」を一切使用せずにキャットフードが作られているのです。

病気のリスクを出来る限り減らすために

愛猫の健康を守るためには、パッケージに記載される踊り文句に惑わされず、飼い主さんがしっかりと原材料を確認し、着色料をはじめとした合成添加物が使用されていないかを確認する必要があります。安価なキャットフードやおやつには必ずと行っていいほど今も使用されていますので、確認して見るようにしましょう。

安全志向のキャットフードを選ぶには、こうした国の決まりを待っているよりも、しっかりと飼い主さんが食の面からも愛猫を守ってあげる必要があります。その最低限でもあるチェック項目が「無着色」であるかという事なのです。

※内容は2017年4月時点での情報になります。原材料、商品名等の内容は変更している場合があります。

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