モルモットの食事とおやつについて

犬や猫よりも飼育が簡単と言われる小動物。その中でも、ちょっとしたポイントだけ気をつければ、非常に飼いやすい動物がモルモットです。今回は、モルモットの食事と、サプリメントについて、知っておくポイント・注意する点についてまとめてみました。

フードもおやつも正しい知識を持って

かわいい容姿と甘えん坊な性格が人気のモルモット。かわいいからと言って、ついついおやつをたくさんあげてませんか？しっかりとモルモットの食生活について知って、正しい知識を持って、モルモットにご飯とおやつを与えられるようにしましょう。

基本となるのは、「ビタミンC」を与える必要があることと、「ペレット」と「牧草」をしっかり食べさせる事ですが、それぞれに意味があります。このポイントさえしっかりと抑えれていれば、極端におやつをあげたりというわけでなければ、そこまで神経質に食事について考える必要もないかもしれません。

まずは、モルモットにビタミンCが必要な理由について理解してみましょう。

ビタミンCが作れません

モルモットの体は、ビタミンCを作ることができません。そのため、ビタミンCを摂取させないと「ビタミンC欠乏症」を引き起こしてしまいます。ビタミンC欠乏症を発症すると、毛艶や食欲が落ちるだけではなく、後ろ足を引きずって歩いたり、骨の形に異常をきたしたりもします。

ビタミンC欠乏症を防ぐために、食事からビタミンCを摂取する必要がありますが、一般に売られているモルモットのフードには、ビタミンCが予め配合されているものがほとんどです。主食としてモルモットフードを食べることで、最低限のビタミンCは確保できますが、＋αでビタミンCを摂取させることも必要となります。

また、ストレスのかからないような環境作りにも注意しましょう。ストレスがかかることで、ビタミンCの消費も激しくなってしまいます。モルモットはとても臆病な動物なので、環境が変わってしまっただけで警戒し、聞き耳を立ててビクビクしています。
なるべく、ストレスの内容な生活を送らせることも、ビタミンC欠乏症を未然に防ぐ予防策となるのです。

効率よくサプリメントを利用する

前述のとおり、モルモットはビタミンCを生成できないために、ペレットなどからビタミンCを摂取する必要がありますが、なかなか思うように食べてくれない、グルメなモルモットもいます。

こういったモルモットのために、よりおやつ感覚でビタミンCを与えることのできる、サプリメントも市販で販売されています。一番の理想は、主食でペレットからビタミンCを摂取し、サプリメントのビタミンCの錠剤を何回か齧るというのが理想かもしれません。

また、錠剤だけではなく、水に溶かして飲ませるという方法もありますが、モルモットがこの溶かした水を嫌がってしまっては、思うように摂取させることができません。好みはありますので、どれが最善のタイプかは試さなければわかりませんが、錠剤を砕いて主食にふりかけたりといったように、工夫が必要になる場合もあるでしょう。

また、おやつもサプリメント代わりに利用することもできます。できるだけ、ビタミンC含有量の高いおやつや食材を選ぶようにし、モルモットがビタミンC欠乏症にならないよう、食事には気を使うようにしましょう。

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ビタミンC豊富な「小松菜」

野菜の中でも「小松菜」はビタミンCを多く含む野菜でサプリメントの代わりとしても最適な物です。ビスケット状のおやつも市販で売られていますが、様子を見て、少量ずつならば生野菜として与えても大丈夫でしょう。実際に与える際には、一気にあげるのではなく、葉の半分程度を目安にし、与えた翌日までに便が安定しているようであれば、問題はないでしょう。

1点注意しなければいけないことは、小松菜はカルシウムも豊富で、牛乳にも勝る含有量を誇ります。それゆえ、「尿結石」などを患っているモルモットには不向きのおやつといえるでしょう。

ビタミンC豊富な果物とは

果物にもビタミンCが豊富な食材があります。代表的なのは「いちご」です。いちごのおやつもドライフルーツになった商品もありますので、試してみるのも良いかもしれません。

この他、「パパイヤ」もビタミンCが豊富。このパパイヤも、小動物のおやつとして販売されています。このように、ある程度モルモットに必要な栄養素を備えた、効率のよいおやつを選択すると良いでしょう。

牧草は年齢によって変えましょう

牧草には様々な種類があることをご存知でしょうか。この牧草には、産地や刈るタイミングなどの他に、それぞれ違う種類の牧草が存在します。それぞれに用途や特徴があり、成分量なども異なっています。

モルモットがまだベビーの時期には、成長したモルモットよりも高いカロリーや栄養素が必要となります。そのため、ベビーのモルモットには、牧草の中でも特にハイカロリーな「アルファルファ」を与えるようにします。しかし、アルファルファを与え続けるとカロリーも高いため、栄養過多になってしまいますので、アダルト期に入ったら別の牧草に切り替えましょう。

牧草の中でも一番カロリーバランスが整っている、日常使いに適した牧草が「チモシー」です。アダルト期のモルモットに最適な牧草で、食用や床材にも使用されます。また、モルモットフードの主原料としても利用される牧草です。

このように、牧草にも種類があるので、モルモットの体調や年齢によって、与える牧草の種類も変えることが大事です。サプリメントを与えていても、牧草の栄養バランスが悪いと、サプリメントの効果も得られにくいので、しっかりと牧草の管理は行いましょう。また、特に問題がなければ、チモシーを与えると良いでしょう。