独特なパッケージでお馴染みのキャットフード「ロータス」。独特なパッケージに負けず劣らず、キャットフードの内容自体もとても良い品質の製品です。今回はこのロータスのキャットフードの内容や、パッケージについて解説していきたいと思います。
「ロータス」というキャットフード
「ロータス」と言えば、独特のパッケージでちょっと気になっているという方も多そうですね。残念ながらどこのショップでも見かけるわけではないキャットフードですが、ネットなどでもチラホラと見かける機会があります。
その独特の抽象画のようなパッケージのインパクトがすごいので、なかなか中身に興味が行かないで、パッケージに興味が行きがちではありますが、今回はこのロータスのキャットフードについて調べてみました。
ロータス キャットの原材料を見てみましょう
ロータスのキャットフードの第一主原料には「チキン」が配合されており、ミートファーストの良質なキャットフードであることがわかります。また、ロータスに使用される原材料はヒューマングレード(人間の食材用のレベル)の材料が使用されているため、安心の原材料であります。
チキンミールなどの「ミール」に対しても、安価なキャットフードなどに使用されるミールとは違い、副産物を含まない良質なミールが採用されていますので、健康被害等の心配もありません。
【ロータス キャット アダルト チキンレシピ】
チキン、チキンミール、挽き割り玄米、挽き割り大麦、鶏レバー、エンドウ豆繊維、鶏脂(酸化防止剤としてミックストコフェロール<天然ビタミンE>、クエン酸)、乾燥ビール酵母、天然チキンフレーバー、乾燥全卵、オイルブレンド(大豆オイル、オリーブオイル、サーモンオイル、酸化防止剤としてミックストコフェロール<天然ビタミンE>、クエン酸)、かぼちゃ、りんご、さつまいも、人参、ほうれん草、ブルーベリー、乾燥クランベリー、はまぐり、挽き割りフラックスシード、炭酸カルシウム、海塩、塩化カリウム、タウリン、緑イ貝、チコリ根、ユッカエキス、乾燥ケルプ(海草)、ビタミンC、ビタミンE、硫酸鉄、DL-メチオニン、プロピオン酸亜鉛、酸化亜鉛、マンガンアミノ酸キレート、ナイアシン、銅アミノ酸キレート、葉酸、ビタミンB12、硫酸銅、マンガン酸化物、ビタミンA、ナトリウム亜セレン酸塩、チアミンモノニトレイト(ビタミンB1)、カルシウムパントテン酸塩、リボフラビン(ビタミンB2)、塩酸ピリドキシン(ビタミンB6)、ビオチン、ビタミンD3、カルシウムヨウ素酸塩、アシドフィルス菌、ラクティス菌、カセイ菌、ローズマリーエキス
穀物フリーではない
ロータスのキャットフードは、高品質な肉類の他にも、食物繊維類等においてもヒューマングレードの原材料が使用されていますが、完全な穀物フリーのキャットフードではありません。
食物アレルギーの原因にもなる小麦、大豆、トウモロコシといった穀物類は含まれませんが、挽き割り玄米、挽き割り大麦と、穀物類は含まれてしまいます。猫は穀物を必要とはしていない動物ですが、完全な穀物フリーではないのが残念なところ。
安価なキャットフードになると第一主原料に穀物類を使っている場合もありますが、猫にとってはよいフードとは言えないでしょう。ロータスに関しては内容がよいだけに中途半端という感も否めません。完全な動物性タンパクで締められていると価格も高くなりますが、そうしたフードよりかはランクが下がると考えたほうが良いでしょう。
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合成添加物は不使用
ロータスのキャットフードは合成添加物を一切使用していませんので、発がん性物質の摂取や、アレルギーを引き起こす添加物の心配もありません。
近年は合成添加物に対しての情報も増えてきているので、一昔前のようにほとんどのフードの合成添加物が使われているという事態も少なくなってきてはいます。ロータスのキャットフードに関しては合成添加物を使用していませんので安心ですが、他のフードには含まれている場合もありますので、よく原材料を確認する必要があります。
多くは安価なキャットフードに注意が必要となりますが、着色料を利用していればフード自体に色が付いているので一目瞭然です。ドライフードに加工する過程で赤色になることはありませんが、これは「肉」を連想させるように赤色の着色料が用いられる場合が多いのです。
ロータスの特徴でもある「オーブンベイク製法」
ロータスの最大の特徴でもある「オーブンベイク製法」。キャットフードをオーブンでゆっくりと焼き上げており、イメージとしては「ビスケット」を焼いているようなイメージです。
この、オーブンベイク製法の良いところは、高圧をかけながら高熱で焼き上げる一般的な製法(エクストルーダー製法)とは違って、素材の栄養素が凝縮され、かつ高圧や高熱で破壊されてしまう栄養素も、ゆっくりと焼き上げられることで破壊されずに済む点です。
一方、オーブンベイク製法のデメリットとしては、手間暇がかかるためコスト増となります。(その分、フードの値段も上がりますね・・)また、水にふやけにくいので、高齢猫や消化力の弱っている猫には、少々、消化に時間がかかる可能性もあります。
一般的なドライフードの製法「エクストルーダー製法」とは?
ロータスで採用されている「オーブンベイク製法」とは違い、一般的なキャットフードにも採用されている「エクストルーダー製法」は押出し成型を意味する、多くのフードメーカーが採用しているドライフードの製法です。
エクストルーダー製法の工程は、はじめに原材料の粉砕が行われます。この工程では主に乾燥している原材料を粉砕し、粉状にすり潰す事を目的とします。肉の加工はまた別の工程となりますが、こうして粉砕された原材料と他の原材料が混ぜ合わされ、水分や添加物等が加えられていきます。
この後、原材料は強力な加圧と高熱が加えられていきます。加熱の温度は〜200℃ほどを数秒〜4分程度加えられ、原材料の殺菌と共に栄養素も破壊されていってしまうのです。
吹き付けによる仕上げのコーティング
こうして圧力と加熱が加えられた原材料は、ドライフードの形状に穴から押し出され、カットされて行くことでドライフードの形状が出来上がります。その後、カットされた原材料は乾燥の工程に入り、水分量を飛ばすために〜150℃ほどの温度で約10分〜20分程度、乾燥されていきます。
こうして「原形」となるドライフードが仕上がりますが、最後の仕上げとして油脂の吹付けが行われます。メーカーによってもこの工程は異なるでしょうが、安価なキャットフードではこの工程で合成添加物や「風味」となる油脂がコーティング代わりに吹き付けられていくのです。
この吹付け作業ではフードの風味が与えられるのと、着色料などの吹付けも行われるでしょう。このコーティング自体が気持ちの悪いものですが、原型となるドライフードの品質自体も疑われる場合もあるのです。
それぞれの製法のメリット・デメリット
一言でドライフードといっても、このように製法の違いによって様々なメリット・デメリットがあります。多くのフードメーカーがエクストルーダー製法を取り入れているのは、やはりコスト面が大きな理由でしょう。
エクストルーダー製法は量も大量に作り出すことが出来ますので、時間的にもオーブンベイクド製法よりも勝ってはいます。とはいえ、栄養素としてはオーブンベイク製法の方が圧倒的に残ってはいますので、猫の健康を考えてみると、栄養素が破壊されていないキャットフードを与えたほうが良いでしょう。
また、エクストルーダー製法と比較しても、オーブンベイク製法で焼き上げたほうが、素材の旨味や風味も残されているので、食いつきという点でもメリットは高いかもしれません。
ロータス キャットラインナップ
ロータスのキャットフードは離乳期〜12ヶ月程度までの「キトン」、1歳から6歳程度までの「アダルト」、肥満が気になる猫には「ローファット」の3種が展開されています。やはり、オーブンベイク製法は少し固めなのか、シニア向けはありません。ふやかして与えても良いとは思いますが、一般的なキャットフードと比較するとふやかしまでに時間を要することでしょう。
全タイプともグレインフリーですので、穀物アレルギーを持つ猫にも安心して与えることができますね。また、消化に時間がかかると触れましたが、フードにはプロバイオティクスと呼ばれる、腸内細菌を改善・維持させる善玉菌も配合していますので、特筆して心配することはありません。
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ところで、あの独特のパッケージは
誰しもが気になるロータスのパッケージの絵。ペットフードらしからぬパッケージが逆に目を引くところですが、「ニコラス・ウィルトン」というアメリカ在住のアーティストの絵のようです。
ニコラス氏はロータスのパッケージの他にも、新生銀行やスターバックスともタイアップしているアーティストで、絵が好きな方ならご存じの方も多いようですね。
筆者も新生銀行やスターバックスと聞いて、あー、あの絵と同じだ!という感じになりました。そして、一気に親近感がわきました。単純ですね。知る前は独特すぎるパッケージだなと思っていましたが、知った後はちょっと誰かに教えたくなる感じです。皆さんも小ネタとしてどうぞ。
まとめ
ロータスのキャットフードは、総合的に見てみると穀物アレルギーを持つ若年の猫であればおすすめといった感じでしょうか。また、幼猫期からロータスのキャットフードを利用したほうが、顎も腸内も鍛えられますので、始めるのであれば早いほうが良いかもしれませんね。
キャットフードの質や安心度から見ても、好印象のキャットフードであると思います。安価なキャットフードとは比較にはなりませんので、良い原料、良い製法で安心のおけるキャットフードです。
※内容は2017年2月時点での情報になります。原材料、商品名等の内容は変更している場合があります。
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