子猫にとって何が良いのか悪いのか、何が安全で危険なのか、意外に知られていないことが多いようです。ここでは、子猫を迎えた時、どのような環境にし、どのようなしつけをしたら良いのかを考えてみたいと思います。

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子猫を迎えたら

【子猫を迎え入れたら、まず子猫にとって過ごしやすい環境を作ってあげましょう。】
子猫が安心して休めるようなケージ(脱走してしまうので屋根付き)を用意し、家族が集まるリビングなどに設置すると、家族の目が行き届き、何かあってもすぐ対処できます。
ケージの中は、寝床とトイレを分けて置きます。留守番が長い家では、ケージを少し大きめのものを用意して、子猫が安心して休めるようなベッドを置くのも良いでしょう。

【部屋の気温は25℃以上で設定し、直射日光が当たらない場所にケージを設置しましょう。】
人が快適な温度だと感じていても、暖かい空気は天井へ溜まり、冷たい空気は床へ流れる性質があるため、床に置いてあるケージの中の体感温度は少し低くなります。また、子猫はまだ自分で体温調節ができないため、暑過ぎると熱中症になり、寒いと風邪をひいてしまいますので、飼い主さんの方で気を付けて様子を見てあげることが必要です。

【子猫にゆっくり休む時間を与えてあげましょう。】
迎え入れたばかりの子猫に多いのが、家族で子猫を構い過ぎてしまい、ストレスで体調を崩してしまうことです。可愛い子猫が家に来たら、嬉しい気持ちはよく分かりますが、「寝るのが仕事」である子猫にとって睡眠時間はとても大切なものです。また、子猫は遊びに夢中になると、はしゃぎすぎて疲れやすくなります。眠っている時は起こさず、遊び過ぎに注意しましょう。

子猫のしつけ

子猫は生後2~7週間に社会化期を迎えると言われており、子猫は外からの刺激に対して順応性を養う期間でもあります。要は、この期間に飼い主さんや家族になでられたり、優しく触ってあげると、今後子猫が成長してからも触れ合ったり、スキンシップが取りやすくなるということです。
子猫を人懐っこい性格にしたい場合、この社会化期における、飼い主さんと子猫との「触れ合い」が極めて重要になります。

また、猫の躾は、犬の躾とは異なり、「褒めて躾ける」「叩いて躾ける」ことは全く効果がないと言われています。そもそも群れで行動していた犬は、褒められると自分が周りから認められたと喜び、また同じ行動を繰り返そうとします。しかし、単独行動を取る猫は、褒められることが嬉しいとは直結しないようです。しかし、ここにご褒美があれば別です。良いことをした後に報酬があれば、また同じ行動を繰り返すよう学習します。

そして、一番やってはいけない行為が「叩いて躾ける」ことです。これは人間に対して警戒心を高めてしまい、近付いただけで威嚇したり、手を伸ばしただけで引っ掻いたり、最悪の場合何針も縫うなんてこともあるかもしれません。
もし、愛猫が悪いことをして罰を与えなければいけないとしたら、鼻ピンや無視、ケージに閉じ込めるなどが良いでしょう。

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子猫にとって危険なもの

私たちが普段生活している何気ないものでも、子猫にとっては危ないものが多いのです。子猫を家に連れてきてから一ヶ月くらいすると、ケージから出す機会も増えて、家の雰囲気にも慣れ、好奇心旺盛になり、家の中を探索したり、家にあるものを何でも遊びに変えてしまいます。

まずは、子猫の脱走対策をすることです。子猫はドアノブにぶら下がってドアを開けてしまったり、網戸に爪が挟まり開けてしまうこともありますので、絶対に外へ脱走させないよう窓や網戸のロックを付けるなどの工夫が必要です。

また、部屋の中にも沢山危険が潜んでいるため、子猫の行動範囲を決める必要があります。例えば、台所は火を扱うことが多く、お風呂場には浴槽にお湯があると飛び込んで溺死してしまいます。来客などで玄関が開いてると、そのまま脱走してしまうかもしれません。もしかしたら、ベランダから転落することも・・・。このように子猫が行って欲しくないところを決め、あらかじめ簡単に飛び越えられないようなフェンスや柵などを置くと良いでしょう。

子猫の誤飲による危険性

子猫が口に入れて誤飲・誤食してしまうものもあります。その恐れがあるものを幾つかあげましょう。
【コード・ケーブルなど】
コードを噛みきって、金属部分が剥き出しになり、その部分を噛むと感電します。

【薬品・洗剤】
容器を噛みきって飲み込むと、中毒症状を引き起こして死に至ります。

【電池類】
電流が漏電して内臓に穴が開くことがあります。複数飲み込むと、胃と腸がくっつくこともあるようです。

【縫い針・釣り針など】
誤飲すると、胃や食道だけでなく、肝臓や肺、心臓などの周辺臓器までも傷付けることがあります。

【靴下・タオルなど】
間違って飲み込んでしまうと、腸閉塞の原因になります。特に使用済みの靴下やパンツなどは、愛猫にとって、大好きな飼い主さんの匂いがする恰好のおもちゃとなりますので注意が必要です。

【タバコ】
ニコチンを直接口から摂取すると、死に至る恐れがあります。また、副流煙による様々な影響もあり、リンパ腫の発生率が高まるようです。その他にも、心臓循環器系、呼吸器系、アレルギーなどの皮膚疾患、喘息などの原因になることがあります。
喫煙する際は、外へでたり、空気清浄機や換気扇を付けるというような配慮が必要です。

おねがい

子猫を迎え入れて、ケージから出す際は、決して目を離さないようにしましょう。好奇心が身に付いて、活発になった子猫は、私たちの手が届かないような高い場所を平気で登り降りしたり、そこを渡り歩いたり、カーテンからぶら下がったり・・・。こんなやんちゃ行為は日常茶飯事です。そのため、骨折や捻挫、ヒビが入るなどのケガがとても多いのも事実です。飼い主さんは愛猫がケガをしないよう注意して見守ることが必要です。

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