量販店でも人気の高いキャットフード「銀のスプーン」。価格も比較的安価で、コンビニやホームセンター等でも手に入る、お馴染みのキャットフードですね。そこで今回は銀のスプーンの原材料や内容について調べてみました。

スポンサーリンク

量販店でもシェアの多い「銀のスプーン」

ユニ・チャームのキャットフード「銀のスプーン」。比較的新し目のブランドではありますが、国内キャットフードの大きなシェアを持つブランドへと急成長しているキャットフードで知られます。

製品名にもなっている銀のスプーンですが、これは欧州から古くから伝わる習慣に、食事の喜びがあり、幸せな生活を送れますようにという願いを込めて「銀のスプーン」を赤ちゃんへ贈るという風習があるのだとか。素敵な風習ですね。「銀のスプーン」は、この風習から製品名が取られているようです。

銀のスプーンのドライフード

銀のスプーンのラインナップには「銀のスプーン」、より素材を厳選した上ランクの「銀のスプーン 三ツ星グルメ」、愛猫の好みの食感で選ぶことの出来る「銀のスプーン おいしい顔が見られるおやつ」の3シリーズがあります。ではまず、銀のスプーンと三ツ星グルメのドライフード2種の原材料を確認してみましょう。

【銀のスプーン 全成長段階用 お魚・お肉・野菜入り 原材料】
穀類(トウモロコシ、コーングルテンミール、小麦粉、パン粉)、肉類(ビーフミール、チキンミール、ポークミール、チキンエキス、ササミパウダー)、油脂類、魚介類(フィッシュミール、フィッシュエキス、、鰹節、マグロミール、カツオミール、煮干パウダー、白身魚ミール、乾燥シラス)、ビール酵母、酵母エキス、野菜類(ニンジンパウダー、カボチャパウダー、ホウレンソウパウダー)、ミネラル類(カルシウム、塩素、コバルト、銅、鉄、ヨウ素、カリウム、マンガン、リン、亜鉛)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D、E、K、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、着色料(二酸化チタン、赤色102号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、青色1号)調味料、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ハーブエキス)

【銀のスプーン 三ツ星グルメ 全成長段階用 お魚レシピ 原材料】
穀類(トウモロコシ、小麦粉、コーングルテンミール、パン粉)、肉類(ポークミール、チキンミール、ビーフミール、チキンエキス)、油脂類、魚介類(フィッシュエキス、フィッシュミール、マグロミール、鰹節、煮干パウダー、白身魚ミール、乾燥シラス)、ビール酵母、酵母エキス、ミネラル類(カルシウム、塩素、コバルト、銅、鉄、ヨウ素、カリウム、マンガン、リン、亜鉛)、調味料、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D、E、K、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、着色料(二酸化チタン、赤色102号、赤色106号、黄色4号、黄色5号)、アミノ酸類(タウリン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ハーブエキス)

残念ながら、キャットフードとしての評価としては非常に危険が感じられる内容になっています。特筆するべき原材料には赤色で表示をしましたが、着色料に関しては発がん性やアレルギーを引き起こす可能性のあるものであり、過剰摂取でなければ問題は無いとしながらも、あえて与えたいとは思わない添加物でもあります。また、「調味料」に関してはかなりざっくりとした表記となっており、何が含まれているかは疑問が残るものです。

その他にも「穀類」や「肉類」、「野菜類」「ミール」といった「類」の付くあいまいな原材料も多く、原材料として栄養価のあるものなのか、新鮮な素材であるのかも疑問に残るものです。消化に悪く、猫はそこまで必要としない「穀物類」が第一主原料としているキャットフードで、こうして原材料を見てみると、猫の健康維持を考えて作られたとは思えない、安価で粗悪なキャットフードと感じてしまいます。

スポンサードリンク

銀のスプーン「おいしい顔が見られるおやつ」

銀のスプーンのおやつ「おいしい顔が見られるおやつ」は、愛猫の好みの食感に合わせて選ぶことの出来るおやつシリーズです。食感というのも「カリカリ」タイプや「しっとり」タイプ、「とろ〜り」タイプ、「ぷるぷる」タイプの全4つの食感が揃います。

猫は食感や風味の好みがうるさい動物ですよね。また、年齢に合わせても食べやすい食感も変わってくるので、若年のうちはカリカリタイプで、老猫になってきたらとろ〜りタイプやぷるぷるタイプでといったような選び方も。では原材料を見てみましょう。

【銀のスプーン おいしい顔が見られるおやつ カリカリ シーフード&チキン 原材料】
穀類(小麦粉、パン粉、米粉、コーングルテンミール、麦芽粉末)、肉類(ビーフミール、チキンエキス、ポークミール)、油脂類(動物性油脂、植物性油脂)、豆類(大豆エキス)、ビール酵母、セルロースパウダー、魚介類(フィッシュエキス、マグロミール、カツオミール、白身魚ミール、乾燥シラス)、糖類、酵母エキス、乳類(チーズパウダー、脱脂粉乳)、調味料、pH調整剤、着色料(二酸化チタン、赤色102号、赤色106号、黄色4号、黄色5号)、ミネラル類(カルシウム、塩素、コバルト、銅、鉄、ヨウ素、カリウム、マンガン、リン、亜鉛)、アミノ酸類(タウリン)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D、E、K、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ハーブエキス)

【銀のスプーン おいしい顔が見られるおやつ しっとり シーフード 原材料】
穀類(小麦粉、米粉、パン粉、麦芽粉末)、肉類(ポークミール、ビーフミール、チキンエキス)、油脂類(動物性油脂、植物性油脂)、豆類(大豆エキス)、魚介類(フィッシュエキス、マグロミール、カツオミール、白身魚ミール、乾燥シラス)、ビール酵母、糖類、酵母エキス、グリセリン、調味料、pH調整剤、保存料(ソルビン酸K)、着色料(二酸化チタン、赤色102号、赤色106号、黄色4号、黄色5号)、乳化剤、アミノ酸類(タウリン)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D、E、K、パントテン酸、ビオチン、ナイアシン、葉酸)、ミネラル類(コバルト、銅、鉄、ヨウ素、マンガン、亜鉛)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ハーブエキス)

【銀のスプーン おいしい顔が見られるおやつ とろ〜り まぐろ 原材料】
魚介類(まぐろ、フィッシュエキス)、チキンエキス、増粘安定剤(加工デンプン、グアーガム)

【銀のスプーン おいしい顔が見られるおやつ ぷるぷるジュレ かつお節入り 原材料】
魚介類(鰹節、フィッシュエキス)、大豆油、増粘安定剤(加工デンプン、増粘多糖類)、調味料

ドライフード、おやつ共に残念な結果

こちらも残念ながらカリカリタイプ、しっとりタイプに着色料がたくさん使用されています。着色料は害があるだけでなく、猫にとっては「美味しそうな色味」は何の関係も無いため、猫にとって必要な添加物とは思えません。

また、しっとりタイプに関しては「保存料」のソルビン酸カリウムも含まれます。ソルビン酸カリウムは遺伝子の突然変異や染色体異常を引き起こす添加物として知られます。そしてソルビン酸カリウムは「亜硝酸ナトリウム」と組み合わされることで、強力な発がん性物質が発生してしまう事が指摘されています。

この亜硝酸ナトリウムですが、加工肉やソーセージなどの食品に使用されていることが多い添加物で、肉に添加して「赤い肉」を作る為に使用されます。着色料とは違いますが、缶詰などに使用されている可能性もあるので注意が必要であります。

実はこの他にも、「ph調整剤」を始めとした気になる原材料も存在しますが、正直なところ、そもそも健康に気を使うのであれば避けた方が良いキャットフードと言わざるをえない内容となっています。ソルビン酸カリウムと亜硝酸ナトリウムの組み合わせによる毒性については、致死量は違えど「青酸カリ」と比較されるほどのものであるため、その毒性の強さが想像できるでしょう。

スポンサードリンク

まとめ

日本ではペットフードに対する栄養基準や、国内そのもののペットに対する意識もまだまだ低いため、ペットフードの内容にまで意識することも少ないのが現状です。敏感になりすぎと取られる事も多いですが、飼い主さん自身が食べると考えてみてはいかがでしょうか。それを愛猫に与えているのですから。

残念ながら銀のスプーンは、キャットフードとしては粗悪な部類に入るものであると思います。冒頭で触れた「銀のスプーン」というネーミングのとおりの、猫にとってより健康で安全なキャットフードへと変わってくれることを願います。

※内容は2017年4月時点での情報になります。原材料、商品名等の内容は変更している場合があります。

スポンサーリンク