綺麗な被毛を持っているのに、いまいち毛並みが良い感じがしない・・そんな悩みを抱えていないでしょうか。猫の毛並みや皮膚の健康は、猫の体調のバロメーターでもあります。今回は猫の毛並みを良くするために必要な事を解説していきます。
毛艶の維持はご飯と食生活から
猫にも短毛種や長毛種がいますが、毛艶を気にするのは何も長毛種の猫だけではありません。短毛種の猫も毛艶が良ければ、見違えるほどに美しくなるでしょう。
そんな猫の皮膚や被毛ですが、猫の体調が良ければ毛並みが良くなったり、逆に体調が悪いと毛艶や皮膚に問題が起きてしまったりと、猫の皮膚・被毛は体調のバロメーターと言っても過言ではないものです。
食べる物によっても毛艶が良くなったり、悪くなったりもしますので、いかに栄養のバランスが大事かという事がわかります。美しい猫の毛艶を維持するには、まずはよい食事と、食生活が重要になってきます。
栄養バランスを考えてみましょう
猫の毛並みを良くしたいと思ったら、まずは愛猫に与えるご飯から気にしてみましょう。食事の管理は、健康管理の第一歩ですね。
猫は完全な肉食性の哺乳類。皆さんもご存知のとおり、猫の主食に最も向いているのは「肉」や「魚」といった「動物性蛋白質」を摂取することから始まります。
猫の体は肉や魚を消化することに長けていて、よく食べ、よく排泄することが、毛並みを良くすることや維持することにつながっています。ここは人間にも同じことが言えますが、体の中の循環が良くなれば、猫の体調も良くなるのです。
体の調子が良くなると、今度は皮膚や被毛に体調の良さが現れてくるのです。こうすることで、毛艶のアップや毛並みがよくなると言ったプラスの効果が現れ始めてきます。
健康を支える食事と運動
いくらよい原料を食べていても体の循環が悪ければ、猫の体調はもちろん、毛並みの良さも維持はできなくなるでしょう。良く食べる事も大事ですが、次に大事になるのが排泄を促すための運動です。
運動不足は肥満を招くばかりか、体の循環も悪くしてしまうものです。そのため、猫の毛並みを維持するには、
①消化に良いものを食べるようにし、
②十分に運動を行える環境作り、もしくは運動不足にならないような生活を送る
という事が基本になります。
この点がクリアできましたら、次はより良い原材料を使った食事にこだわる事を考えてみましょう。また、サプリメントを与える際もここをクリアしていなければ、十分な効果は得られないでしょう。
体の健康をさせるのは消化の良い食べ物と、十分な運動が基本となることを忘れずにいましょう。
主原料は肉が理想
まず愛猫に与えているキャットフードがあれば、パッケージの裏側を見てみましょう。そして原材料表記の部分に注目してみて下さい。
原材料表記の一番上(一番最初)に記載されている原材料は何と記載されているでしょうか。理想的な第一主原料はやはり肉、もしくは肉類です。更に理想的なのは「鶏肉」といったように具体的に記載されていることです。
一方、第一主原料に「穀類」や「トウモロコシ」といった記載があれば、要検討した方が良いかもしれませんね。
穀類は猫にとっては消化しにくい原料です。消化がしにくいと言うことは、体の循環も悪くなってしまいます。更には、消化が遅く運動不足の状態であれば、あっという間に肥満を引き起こしてしまいます。
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キャットフードの選び方
中には穀類が一切使用されていないキャットフードもありますが、実はこうしたキャットフードは値段が高かったりもします。キャットフードの値段は原材料や製法に比例して価格も上がります。
しかしその分、猫の健康にとってはよりよい物が使われており、毛艶や毛並みを良くするための近道とも言えるキャットフードでもあります。
第一主原料に穀類が記載されているようなキャットフードで毛並みの維持を計るには、十分な運動や他の栄養バランスが非常に重要になってくるでしょう。とはいえ、穀物だけで愛猫の健康を維持するのは、少々難しいかもしれませんね。
キャットフードを選ぶ際には穀物などが含まれていても、最低限、「肉」が第一主原料であることが理想的と言えます。
運動は健康の第一歩
食事の次に重要なのが「運動」です。いくら良いものを食べていても、運動もせずゴロゴロしていては、栄養豊富で毛艶も一時は良いかもしれませんが、次第に肥満を招き、いずれは皮膚や被毛にも影響が現れることでしょう。
肥満になってからでは、毛並みを良くするどころか、病気を引き起こすこともあるので、十分に注意しましょう。
あまり遊び好きでない猫であれば、キャットタワーを置いてみたり、好みのおもちゃを見つけてみたりと、何かしらのスイッチを見つけてあげるようにしましょう。(もちろん、一人遊びで遊び回っていれば必要ありませんが!)
いよいよ、栄養にこだわりを
食事と運動、これらの最低限のハードルをクリアしていれば、今度はいよいよ食事の栄養にこだわってみましょう。
毛並みの良さを維持するには、基本となるのが「皮膚の健康維持」を考えることです。ポイントとなるのが、
・オメガ3脂肪酸(EPA、DHAなど)
・オメガ6脂肪酸(リノール酸、アラキドン酸など)
・ビオチン(皮膚の健康維持に)
・ビタミンA(皮膚や粘膜の健康を維持)
・ビタミンB2(細胞の再生を促す)
・ビタミンE(血行を良くする働き)
これらの栄養素です。
皮膚や被毛の健康を維持するのには、これらの栄養素は欠かせないものとなりますが、ビタミンはそれぞれが支え合って成り立っているものなので、これらの栄養素ばかりを摂取していても意味はありません。
栄養バランスの偏りは病気の元
前述の通り、ピンポイントで上記に挙げたような栄養素だけを摂取していても、意味がないのが栄養バランスの難しさです。
ビタミンB2をたくさん摂取していても、ビタミンB6も摂取していなければ高いに良い効果を発揮できるわけでなく、そこにはビタミンAも関係してくる・・・といったように、きりがないほどに栄養バランスは上手に連携が出来ています。
また、カルシウムやマグネシウム、リンなどの栄養素も猫は重要なものです。毛並みを良くすることだけにとらわれて、これらの栄養素がおろそかになってしまうと、今度は病気を引き起こしたり、骨がもろくなってしまうなどの悪影響も。
栄養にこだわるためには、ある程度の栄養に関する知識を持つ必要があります。
アレルギーの心配はないか
近年は食物アレルギーを持つ猫も増えてきています。食物アレルギーとは、ある原材料に対してアレルギーを持つ事を指し、その原材料を接種することで皮膚や被毛に悪影響を与えたり、痒みを伴って皮膚を掻きむしってしまうなどの影響が見られます。
軽度である場合には、皮膚の柔らかい部分が赤くなったりと言った症状ですみますが、場合によっては下痢や嘔吐を引き起こす場合もあります。
なかなか毛並みが良くならないなと感じたら、原材料を確認してみましょう。もしかすると何かしらの原材料に対してアレルギーを持っているのかもしれません。
食物アレルギーは動物病院で血液検査を行なうことで、何に対してアレルギーが有るかを判断することができますので、機会があれば調べてみても良いかもしれませんね。
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毛並みをUPさせるポイント
愛猫の毛並みをUPさせるポイントについて解説してきましたが、やはり根本となるのは食事の管理が重要と言えます。
抑えておきたいポイントは「動物性蛋白質」です。キャットフードを選ぶ際には鶏肉等が第一主原料に利用されているキャットフードを選ぶことは必須となります。
これが例えば「とうもろこし、鶏肉・・・」という順番ではいけません。必ず動物性蛋白質が最初に記載されているふーどで、なおかつ「チキンミール」といった「ミール類」ではなく、「鶏肉」とハッキリ記載されているものを選ぶようにしましょう。
次に、あまり穀物類を使用していないキャットフードを選ぶこと、ミール類はできるだけ避けること、添加物を利用していないこと等が挙げられます。
愛猫の健康維持をメインに考えれば、必然的に被毛のUPに繋げることが出来ますので、値段だけにこだわらず、愛猫の健康を維持できるようなキャットフードを選ぶように心がけましょう。
まとめ
猫の毛並みを良くするには、よく食べ、よく遊び、良質な食材を摂取していることです。偏った食事は毛並みの良さには直結しませんので、バランスの取れた食事をし、プラスαで皮膚被毛によい栄養を摂取するようにしましょう。
愛猫の体の循環と、良質な食事が整えば、次は飼い主さんの出番です。愛猫にやさしくブラッシングを行い、毛並みを整えてあげましょう。また、飼い主さんとの触れ合いは猫のストレス解消にも繋がるもの。ストレスもまた、体の栄養を破壊するものです。ストレスのかからないような生活を送らせることも、猫の健康へと繋がるものなのです。
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