子猫用のキャットフードから成猫用のフードに変える時のタイミングや、フードの切り替え方はどのようにしたら良いのでしょう。子猫の時は子猫用のキャットフードを食べさせている方が多いと思います。変える目安や注意点などを説明していきましょう。

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子猫用キャットフードから成猫用キャットフードへ

愛猫を子猫から迎えた場合、子猫用のキャットフードを与えている方が多いと思いますが、大きくなってもいつまでも、子猫用のキャットフードを与えて良いわけではありません。子猫用のキャットフードは、カロリーや栄養素が高いものが多く、そのまま与え続けていると肥満になることがあるため、子猫の成長が止まる頃に、成猫用のキャットフードに切り替える必要があります。

それでは、成猫用のキャットフードに切り替えるタイミングはいつ頃が良いのでしょうか。

成猫用キャットフードへ切り替えるタイミング


愛猫の骨格や猫種の大きさなどの個体差によっても変わりますが、子猫の体重の増加があまり見られなくなった頃に、成猫用のキャットフードに切り替えるのが良いと言われています。目安としては、生後9ヶ月~1歳くらいに切り替えるのが良いでしょう。

また、去勢手術や避妊手術を行った子に関しては、ホルモンバランスが変化することで体内の代謝が落ち、肥満になりやすくなると言われていますので、去勢手術や避妊手術を受けていない子に比べると、早めに成猫用のキャットフードに切り替える必要があります。

突然切り替えると下痢をすることも

では、子猫用キャットフードから成猫用キャットフードへ、何の前触れもなくいきなり切り替えても良いのでしょうか。答えは「NO」です。

突然キャットフードを変えても、何の問題もない子もいるかしれませんが、急に今までと違うキャットフードを与えると、キャットフードに入っている何らかの成分が愛猫の体に合わず、下痢や嘔吐を引き起こす子もいます。

また、今まで与えていた栄養成分(タンパク質や脂肪、食物繊維など)が異なることで、新しいフードに順応しようと腸内細菌が活発に働き、身体に負担がかかってしまい、体調不良に陥ることもあります。

元から消化の強い子猫であればスムーズに移行することも出来ますが、なるべく子猫の体に負担をかけないよう、フードの切替のタイミングは最新の注意を払うようにしましょう。

猫の消化に合わせて切り替える

子猫用キャットフードから成猫用キャットフードへの切り替えは、先述した理由から、今まで与えていたキャットフードのメーカーを変えず、そのまま成猫用に移行した方が安心でしょう。

違うメーカーのキャットフードでは、栄養成分が大きく異なるため、愛猫が慣れずに食べなかったり、下痢や嘔吐を引き起こすことがあるためです。そのフードを消化するのに慣れてしまえば問題はありませんが、あまりに成分も違えば、猫の消化器官も初めて消化するものに驚いてしまい、消化が追いつかなくなる場合もあるのです。

もし切り替えるのであれば数粒程度から始め、徐々に量を増やしていくと良いでしょう。また、それまで食べていたキャットフードであっても、切替のタイミングでポイントとなる事がいくつかあります。

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キャットフードの切り替え方

切り替えのタイミングではまず、今まで与えていたキャットフードの量を2割くらい減らし、新しいキャットフードを2割混ぜて与えるようにしましょう。

猫の体内のサイクルは、おおよそ12時間程度を見ておきましょう。そのため、朝に与えたキャットフードは、夜に消化されることとなりますが、あまりにフードが合わなければ、夕方ころに下痢をしてしまったりします。

この方法で3~5日与えた後、特に下痢や嘔吐や体調不良などの症状が見られない場合は、今までのキャットフードを5割減らして、新しいキャットフード5割混ぜます。

その後も、今までのフードを8割減らして、新しいフードを8割混ぜます。このように、2週間~1ヶ月くらいかけて徐々に切り替えていきましょう。

給餌量の違いにも注意


また、フードを与える際には「給餌量」をしっかりと確認しましょう。フードによっては給餌量も変わりますし、1食分の栄養素も変わってきます。ですので、同じ30gといっても内容は全く違ってくるのです。

ニュートロの製品で例えれば、いままで与えていた子猫用の「室内猫用 キトン チキン」の1日量が50gだったとしましょう。これを「室内猫用 アダルト チキン」に切り替えると、体重3kgあたりで50gという計算に変わります。

それまでは月齢で分けていた給餌量も、今度は体重によって給餌量を変えることとなりますので、まったく同じ条件というわけではなくなるのです。事前に体重を測っておき、どんなフードでも給餌量表記や成分表記を確認するようにしましょう。

成猫用キャットフードに切り替える際の注意点は?

成猫用のキャットフードに切り替える際、愛猫の生活環境によっても、今までの給餌量が変わってきます。例えば、同じ大きさの猫であったとしても、日がな一日、ずっと寝ているような大人しい子もいれば、上下運動できるようなキャットタワーで、活発に遊ぶ子もいるでしょう。

はたして、この子たちは同じキャットフードを、同じ量食べていても良いのでしょうか。当然、寝ている時間が多い大人しい子が太りやすくなることは明らかです。

キャットフードを成猫用に切り替えた後は、1週間に1度は体重を計るようにして、愛猫の生活環境によって、キャットフードの量や質を見直す必要があるでしょう。

缶詰やパウチについて

愛猫にドライフード(カリカリフード)だけを与えている飼い主さんもいれば、ドライフードの味付け程度に、缶詰やパウチを混ぜている飼い主さんもいると思います。中には、缶詰やパウチを主食としている飼い主さんもいるのではないでしょうか。

基本的に、キャットフードは「総合栄養食」と記載されているものを選びましょう。缶詰やパウチはあくまでも、ドライフードの嗜好性を高めるために添える程度のものと考えておいた方が良いでしょう。

たまにテレビCMで、缶詰やパウチを主食としているような画像が流れることがあります。これを鵜呑みにして、缶詰やパウチを主食とする飼い主さんがいるのも事実です。

缶詰やパウチは総合栄養食ではありませんので、それを主食にすると、愛猫にとっての必要な栄養成分が摂れず、ただカロリーだけを摂取しているという状態になります。

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基本はドライフードが理想


硬いドライフードは、愛猫の歯石を取る働きもありますので、缶詰やパウチだけでは歯石が溜まりやすくなり、理想的な食事とは言えないでしょう。

ドライフードを食べていると歯垢が溜まりにくいというわけではありませんが、時には削り取るという効果を与えたほうが、歯を清潔に保つことにも繋がります。とはいえ、ドライフード自体も歯垢をためてしまう一つの要因ではありますので、食事とは別にデンタルケアは必須と言えます。

中には、「総合栄養食」と記載されている缶詰やパウチもありますが、こればかり食べていると、食費が高額になります。病み上がりや、高齢によってドライフードを食べられなくなった以外は、ドライフードを主食にした方が良いでしょう。

しっかり噛み砕く力を付けさせましょう

ドライフードを与えるべき理由は他にもあります。特に重要なのが「顎」や「噛む力」を発達させる必要性です。

人間も同じですが、猫も物を噛むことで胃腸の働きを良くし、適切な蠕動運動を行います。よく噛むことでしっかりと蠕動運動が行われ、状態の良い便が排泄されるわけですが、噛む力が弱かったり、噛むという行動をあまり行わない場合には、胃腸の働きも弱くなってしまうでしょう。

顎の発達は、これから成猫を迎えるにあたって非常に重要なポイントとなります。いつまでも柔らかい食べ物を食べ続けていれば、顎も発達しなくなり、胃腸の弱い猫に成長してしまう可能性もあります。

また、なんでも噛むことが弱いため、様々な悪影響も出てくるかもしれません。歯が生え変わったからと言って、勝手に顎の力が強くなるわけではありませんので、しっかりとドライフードで鍛えるようにしましょう。

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