愛猫用のシャンプーにも様々な種類が販売されていますが、安いものや高いもの、はたしてどのような違いがあるのでしょうか。今回は比較的安価な国内メーカーのシャンプーを例に上げながら、原料について調べてみたいと思います。

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猫用シャンプーの原料や成分

近年では様々なペット用シャンプーが販売されていますが、価格もピンからキリまであるといった感じですね。この価格差はどういうこと?と感じたこともあるのではないでしょうか?

実際にシャンプーを選ぶ際には、仕上がりは実際に使用してみなければわからない部分なので、比較材料となるのは価格、シャンプーの香り、シャンプーの効能といったところでしょう。シャンプーの場合、キャットフードなどよりも中身の成分を意識することは少ないような気がします。

とはいえ、実際に口にする物ではないので、キャットフードよりも原材料を意識する必要はないのでしょうか。日本ではペットが口にする製品の成分基準も、本当に大丈夫なの?と感じるものが多いのですが、シャンプーに関しては成分表記・原料表記の義務はありません。そのため、どんな成分が入っているかは、販売企業のみぞ知るところなのです。

ライオン「クイック&リッチ 愛猫用」

ライオンの猫用シャンプー、「クイック&リッチ トリートメントインシャンプー 愛猫用 ノンフレグランス」。ライオンは人間用のシャンプー等や歯磨き粉等でもお馴染みの企業ですよね。また、ペット用品に関してもおやつや猫砂などのラインナップが豊富に販売されています。

そんなライオンの猫用シャンプー「クイック&リッチ 愛猫用 ノンフレグランス」は、トリートメントも配合されたシャンプーで、一度のシャンプーでシャンプーもリンスも行えるという商品です。特徴としては泡立ちの良さと、被毛の乾きの早さ。また、仕上がりも輝く毛艶が実感できるというシャンプーです。

弱酸性シャンプーで無着色、ローヤルゼリーも配合されているので皮膚にも良さそうに感じますが、気になるべきは「防腐剤(食品添加物)」という部分です。前述の通り、日本では成分の表記の義務はありませんので「防腐剤」と記載されているだけでも問題はありません。しかしながら、食品添加物の防腐剤となると、連想されるのは癌やアレルギーを引き起こす要因となる成分です。

実際のところこの「防腐剤」が何の成分かはわかりませんが、猫の体に本当に害のない成分であることを祈るばかりです。

【クイック&リッチ トリートメントインシャンプー 愛猫用 ノンフレグランス】
水、洗浄剤(ヤシ・パーム由来界面活性剤)、トリートメント剤、防腐剤(食品添加物)、保湿剤(シルクプロテイン・ローヤルゼリー)

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ジョイペット「ダニとノミ取り 犬猫用」

ジョイペットの「ダニとノミ取り リンスインシャンプー 犬猫用」。シャンプーはキレイにする効果もありますが、こちらの商品は犬や猫に寄生するダニやノミから、体を守る効果を持つシャンプーで、お出かけ時の防虫予防にも、お出かけから帰った後の殺虫効果も発揮するシャンプーです。また、シャンプーは低刺激性で、皮膚の弱い犬や猫に対しても使用できるのが特徴となっています。

このシャンプーの特徴でもあるノミやマダニの駆除を可能にするのが、成分に含まれる「フェノトリン」と呼ばれる成分です。このフェノトリン、ノミやマダニを駆除するだけでなく、疥癬といった皮膚の病気に対しても効果のある殺虫剤成分の一つなんです。

殺虫剤に使用される成分をシャンプーに使用しても大丈夫?と疑問が残りますが、実際のところは大丈夫とは言えないかもしれません。アメリカではすでにフェノトリンによる猫の被害も報告されており、アメリカ国内ではペット用品にフェノトリンが含まれる商品の回収や、フェノトリンの危険性に関しての注意喚起などが2002年に行われていたようです。

日本国内に関しては、農林水産省に認可されている成分でもあり、メーカーが安全性をチェックしているので問題は無いとされています。因みに、アメリカで起きたフェノトリンによる被害は、皮膚のかゆみや脱毛、ひどいものでは死亡した例も。日本では認められているものの、疑問が残る問題でもあります。

最後に

シャンプーの原料や成分に関しては、表記をしなくとも良いというのが日本の法律です。そのため、企業がどのような成分を利用していても、飼い主はもちろん、愛猫の知るところではありません。日本のキャットフードの原材料や成分を見てみると、非常にクオリティの低い、粗悪なキャットフードも数多く見られることから、価格帯の低いようなシャンプーに関しては、少々警戒してしまいます。

キャットフード等にも同じことが言えますが、パッケージなどに「低刺激」や「天然」「植物性」「抗菌」といったポジティブな単語が並んでいても、それを証明するデータや基準もありません。

日本の製品や今回紹介した製品が全て悪いというわけではありませんが、こういったポジティブな単語に踊らされず、真に素材で勝負しているようなシャンプーを選択するようにし、愛猫の健康維持に心がけるようにしましょう。

※内容は2017年4月時点での情報になります。原材料、商品名等の内容は変更している場合があります。

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