うさぎが発症する病気で多く見られる「毛球症」。毛を飲み込みすぎてしまい、胃の中で毛玉となってしまうために胃腸が詰まってしまう病気ですが、少しでも早く症状を発見し、また、毛球症にならないような予防をしていくことが必要になります。

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「毛球症」とは


飼っているうさぎが最近、元気がなかったり、うずくまっていることが多かったり、便の量が少なくなっているといった症状が見られないでしょうか。こうした症状が見られた場合には、もしかすると「毛球症」の症状が疑われるかもしれません。

毛球症はうさぎが多く発症する病気の一つで、簡単に言うとグルーミングをしている際に飲みこんだ毛が、うさぎの消化器官に溜まってしまうことによって体調を崩してしまい、場合によっては命を落としてしまう場合もある怖い病気です。

猫とうさぎの毛球症の違い

毛球症はうさぎにかかわらず、猫などでも多く見られる病気のひとつです。猫の場合も毛づくろい(グルーミング)を行うことで、共に毛を飲み込んでしまうために毛球症を発症してしまいますが、猫の場合には飲みこんだ毛を吐き出すことができます。

猫は通常であればこのように、飲み込んでしまった毛を吐き出すことができるのですが、飲み込む量や状態など、場合にによっては猫も吐き出すことができなくなり、胃にたまり続けた毛が増えてしまうことで、結果として毛球症を発症してしまうのです。

一方、うさぎの場合はどうでしょうか。残念ながら、うさぎは猫のように飲み込んだ毛を、自分で吐き出すことはできません。とは言え、うさぎにはうさぎの方法で飲み込んだ毛を排出する方法があるのです。

うさぎは「ふん」から毛を排出

うさぎは猫と同じようにグルーミングを行いますが、「吐き出す」事はできません。うさぎの場合、グルーミングによって飲み込んだ毛は、胃や腸に溜まっていってしまいますが、うさぎの場合は「ふん」と一緒に毛を排出する事ができます。

うさぎは牧草などの食物繊維を多く摂取する動物です。食物繊維はご存知の通り、お腹の調子を整えたり、消化をよくする効果を持ちます。うさぎの主食は牧草ですが、牧草を食べることで消化を促し、毛を糞と一緒に排泄することができるのです。

そのため、うさぎが仮に食物繊維を一切取らないような状態が続くと、必然的に毛球症をひきおこしてしまうでしょう。また、何かしらの原因でこうした通常の働きが行われない場合もあります。うさぎは、こうして毛球症を発症してしまうのです。ではその原因とは何なんでしょうか。

毛球症の原因とは

「消化管うっ滞」とも呼ばれる毛球症は、前述の通り、飲み込んだ毛が胃の中で毛玉となり、胃腸に溜まってしまうことで発症してしまいます。毛球症を発症してしまう大きな原因と考えられるのが、繊維質が足りていないということです。

本来、うさぎが多く摂取すべき食物繊維。主食となる牧草などがそれにあたりますが、ペットとして飼育されているうさぎの中には「ペレットしか食べない」「牧草をなかなか食べてくれない」といった悩みを抱えている飼い主さんも多くみられます。

ペレット自体は牧草を固めて作られた物ではありますが、牧草を食べるのと、ペレットを食べるのとでは大きく変わってきます。中にはペレットの中に乳酸菌を配合するものもありますが、うさぎが食べてくれないのでは意味がありません。

食欲の低下で招くケースも


牧草だけでなく、ペレットを食べることでも繊維質は摂取できますが、しっかりと繊維質の含まれたペレットを与えていなければ、うさぎの腸で働く善玉菌の数も減少してしまい、結果、胃腸の働きが落ちてしまうことになります。

胃腸の働きが弱まると、次第に消化も遅くなり、お腹にもガスが溜まってしまったり、排泄の量が少なくなってくるなどの弊害が発生してきます。

うさぎが牧草等を常に食べている様子を見たことがあると思いますが、うさぎはこうして牧草などを常に食べ、うさぎの胃腸も耐えず動いているような状態にあります。

こうした状態が正常でありますが、ひとたびこの働きが鈍くなってしまうと、うさぎの体はすぐに異常をきたしてしまうのです。

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毛球症の症状について

うさぎが毛球症を発症してしまうと、食欲が落ちていき、元気も無くなっていきます。また、うずくまったり同じ場所にじっとしているなどの様子も見られるようになります。

こうした症状を見て、「ご飯に飽きたのかな?」「牧草が好みの牧草ではないのかな?」と勘違いしてしまう飼い主さんも少なくありません。

仮に、うさぎがこうした「より好み」でペレットや牧草を食べていないだけであれば、活動量もそこまでかわらず、ただ単にペレットなどを食べないという様子が見られます。一方、毛球症が疑われる場合には、じっとして動かないような様子が見られますので、その差はあきらかにわかるでしょう。

あまりにうさぎが動かなかったり、その場で糞尿をしているような状態であれば、すぐに処置しなければ危険な状態と言えます。

サインを読み取り、正しい処置を

うさぎが毛球症を発症している場合には、食欲の低下以外にも、排泄される便の量も少なく、場合によっては毛が混ざった便が排出される様子も見られます。その便に関しても、毛で繋がっている等の状態も見られるでしょう。

こうした状態が長引いていくと、食欲も低下し、排泄もされずで、もちろん体重の減少も見られるようになります。このような毛球症の状態を放おっておいてしまうと、うさぎは次第に栄養失調に陥り、やがては命を落としてしまうのです。

うさぎが発するサインとしては「食欲がない」「便の量が少ない」「その場からあまり動かなくなる」といったサインが発せられますので、飼い主さんはしっかりとうさぎのサインを読み取れるようにしなければなりません。

初期症状のうちから処置をする大事さ

毛球症の治療には、内科治療と外科治療があります。毛球症の症状の重度によってもかわってきますが、まだ症状がさほど重くない状態であれば、胃の中の軟化させる軟化剤を投与し、毛玉の排泄を促していきます。

また、溜まったガスも消す薬や消化管の働きを良くするための薬も投与していきます。こうした投薬治療に加え、うさぎには強制給餌などを行うことで、栄養を補給していきます。

このように、毛球症の症状がまだ軽度である場合には、消化器系の機能を改善させつつ、食欲をあげる方法が取られます。しかし、毛球症の症状が重度である場合には、こうした処置だけでは回復が見込めないため、開腹手術を行う必要があります。

そのためにはうさぎの体力も必要になるため、毛球症をいかに早く発見し、早いうちから治療を施すのが大事なのかがわかるでしょう。

毛球症の治療に関して


前述の通り、毛球症の症状が重度である場合には、胃を開腹して詰まった毛玉等を取り除く外科手術を行います。

外科手術を要する場合には、とにかく症状の改善が急がれますので、内科治療でもいまいち効果が現れない場合には、すぐに外科手術を考えたほうが安全かもしれません。また、こうしている間に、うさぎは栄養失調になっていき、体力も奪われてしまうために、手術に耐えられる状態でなくなってしまうかもしれません。

手術を行うには麻酔なども必要になるため、うさぎは手術によって多くの体力を失う形になります。仮に、うさぎの体力がなく、手術に耐えうる状態でなければ、場合によっては手術を断られる場合もあるかもしれません。(手遅れという意味で)

こうなってしまう前に早期発見・早期治療を施し、1分でも早く回復させることが重要なのです。

パパイヤなどのサプリも

うさぎにとって毛球症がいかに恐ろしい病気かお分かりいただけたでしょうか。とはいえ、毛球症はうさぎにとって比較的身近な病気でもあるのです。

日頃から毛球症に対するケアを行なうことで、毛球症のリスクを最大限下げる事は可能です。その方法の一つとして挙げられるのが「パパイヤ」などのサプリメントを与えることです。

うさぎ用のサプリメントの多くは、食物繊維を多く含み、健康な消化機能を持続させるための物が多いです。パパイヤもその一つですが、定期的にサプリメントを与えることで、毛の排泄を促すことが期待できるのです。

一度毛球症を起こしたうさぎは、毛球症になりやすいと考えたほうが安全です。再び毛球症を繰り返さないよう、日頃からしっかりとケアを行なうようにしましょう。

毛球症を予防するために

毛球症を予防するためには、やはり毎日の牧草が非常に重要になってきます。

現在はたくさんの牧草の種類も存在していますので、飼育しているうさぎが気に入ってくれる牧草を探すことが重要になります。もしかすると、牧草を配置している場所が悪い場合も考えられます。

神経質な正確なうさぎであれば、牧草を食べる場所(ケージ内の)を変えてみるなどの工夫も必要になってくるでしょう。

また、毛球症は強いストレスによっても引き起こされると考えられています。うさぎは神経質な動物で、ストレスなどにも弱い生き物です。できるだけストレスを取り除いてあげるようにし、安心して生活できる環境を整えてあげることも重要です。

根本的に毛球症を予防するためには、こまめなブラッシングも必要になってきます。飲み込んでしまう毛の量を減らすためにも、定期的にブラッシングをしてあげるようにし、常にうさぎを清潔な状態に保つことが、毛球症を予防することに繋がるのです。

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