猫が骨肉腫を発症することはあまりないのですが、発症してしまうと腫瘍が悪性化することが多く、放っておくと、命を落としてしまう危険な病気です。今回は、あなたの愛猫も他人事ではない、「骨肉腫」について、症状や治療法、対策などを調べてみましょう。

骨肉腫について

骨のガンと呼ばれる「骨肉腫」とは、骨の中心組織を構成する「骨髄」や「皮質骨」「骨膜」などが癌化してしまうために発症する病気です。しかし、犬の骨肉腫に比べると、猫が骨肉腫になる確立は低く、猫が発症する腫瘍のうち5%と言われていますが、ひとたび骨肉腫を発症してしまうと、悪性である確立が70%にも及びます。

また、犬では大型犬に発症しやすいと言われていますが、猫の場合は大型の猫種に発症しやすいということはなく、8~10歳以上の高齢猫が発症することが多いようです。そして、高齢のためか症状の進行も遅く、犬の骨肉腫のように攻撃性もないため、転移の可能性は2割くらいであると考えられています。

その他に、猫の骨肉腫ができる場所に、犬のように偏りはなく、背骨や助骨、体軸など、全身どこの骨にも発症する傾向がありますが、比較的膝付近に発症することが多いと言われています。

骨肉腫の症状について

骨肉腫を発症すると、発生部位が硬く腫れたり、患部に触られるのを嫌がったり、元気消失、食欲不振といった症状が、まずどの骨肉腫にも共通して見られます。

足に腫瘍ができた場合は、足をひきずって歩いたり、歩くのを嫌がるようになります。また、背骨に腫瘍ができた場合は、腫瘍が脊髄を圧迫するので、麻痺を起こしたり、排尿や排泄ができなくなります。頭部に腫瘍ができてしまった場合には、くしゃみや鼻水、よだれや鼻血、眼球が突出したり、顔面が変形することもあります。

骨肉腫の治療について

骨肉腫の治療に関しては、腫瘍ができた場所や腫瘍の大きさによっても、治療法や術後の経過も変わってきます。

四肢に腫瘍ができた場合、猫が元気で、腫瘍が小さいのであれば、外科手術をしてガン細胞を取り除きます。前肢に腫瘍ができた時は、肩の付け根の「肩甲骨」から切断、後ろ肢に腫瘍ができた場合は、「股関節」から切断します。

また、様々な神経が集まっている頭部の腫瘍や、切断が難しい体幹の腫瘍の場合、体力がなくなって、腫瘍が大きくなってしまっている場合は、手術が難しくなりますので、抗がん剤による治療が行われます。そのため、骨肉腫の完治を目指すというよりは、症状の緩和や、再発に備える治療法となるでしょう。

術後の経過について

足を切断をして、ガン細胞を取り除くと聞くと、飼い主さんの立場で考えると、あまりにも痛々しく感じることもあるでしょう。しかし、この手術で肝心なことは、ガン細胞が他の部位に転移することを防ぐためです。猫は基本的に運動能力が優れているので、足が不自由になったとしても、動きが遅くなったり、ジャンプできなくなるということはなく、今までと変わらない生活が送れることが多いようです。

また、猫の骨肉腫の転移率も低いため、術後の経過は良好で、その後も長生きする子も少なくないようです。しかし、残念ながら、腫瘍が内臓のある体幹に転移してしまった場合は、余命が半年くらいになってしまうようです。

骨肉腫を予防するために

残念ながら、骨肉腫を完全に予防する手段はありません。そのため、早期発見が何よりも重要になってきます。人間よりも体の小さい猫では、悪性腫瘍が発生した場合、進行が早いものが多く、何よりも優先して、早期発見・早期治療が望まれます。そのためには、まずは骨肉腫がどのような病気なのか、どのような場所に骨肉腫が発生するのかということを、よく知っておく必要があるでしょう。

普段の生活の中でも、毎日愛猫のボディチェックを行うようにし、愛猫の歩き方などに変化がないかを注意深く確認するようにしましょう。腫瘍が全て悪性の癌というわけでもなく、良性のものと悪性のものが存在します。腫瘍に対する知識をある程度もっていると、猫を触った時に「しこり」があった場合には、良性なのか悪性なのかの判断は難しいものの、ある程度の状況判断はつきやすいので、日頃の健康チェックに役立てられるのではないでしょうか。また、最低でも年1回の健康診断を受けるようにしたいところです。

ついつい症状が出てから病院に連れて行きがちではありますが、定期検診を行うことで、病気の予防にもなりますし、万が一の場合にも、かかりつけの獣医さんがいるというのは、非常に安心出来るものです。1日でも多く、愛猫に長生きしてもらえるよう、日頃から健康チェックする癖を付けましょう。

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