日本国内でも昔から名の知れるペットフードと言えば「ヒルズ」の「サイエンス・ダイエット」です。今回はヒルズの中の「サイエンス・ダイエットPRO」について、フードの内容や原材料を比較して解説していきたいと思います。

スポンサーリンク

ヒルズ「サイエンス・ダイエット」

ペットを飼っている方なら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。日本でもかなり昔からお馴染みとなっている「サイエンス・ダイエット」。サイエンス・ダイエットのラインナップは大きく分けると、ミドルクラスの「サイエンス・ダイエット」、ハイクラスの「サイエンス・ダイエット PRO」、病院食の「プリスクリプション・ダイエット」の3種類に分けられます。

今回はこの中の一つ「サイエンス・ダイエット PRO」について解説していきたいと思いますが、皆さんも不思議に思っていると思われるのが、サイエンス・ダイエットとサイエンス・ダイエット PROの違いでしょう。プリスクリプション・ダイエットに関しては処方食として動物病院で販売されているシリーズなので、そんなにお目にかかることも無いと思いますが、この両者に関してはペットショップの棚に一緒に並んでいることもありますね。

「サイエンス・ダイエット」と「サイエンス・ダイエット PRO」の違いって?

サイエンス・ダイエットとサイエンス・ダイエットPROは何が違うの?という質問を何度も聞かれた事がありますが、まずは「サイエンス・ダイエット」について。

サイエンス・ダイエットのラインナップは「キトン」から、「アダルト」「ライト」「シニア」「シニアライト」「シニアプラス」「シニア アドバンスド」と、子猫用から14歳以上用までをカバーしたシリーズ展開になっています。数年前まではサイエンス・ダイエットPROも年齢別に分けられたシリーズ展開になっていましたが、現在では年齢別に加えて、愛猫の健康状態に応じたラインナップに分かれています。

違いとしては、数年前よりもわかりやすくなりましたが、キャットフードのベースとなる部分はほぼ同じながら、サイエンス・ダイエットとサイエンス・ダイエットPROでは、抗酸化作用のある果物が入っている等、原材料の質や内容自体がサイエンス・ダイエットよりも良いという事が挙げられます。

ですので、普通に食べさせるのであればサイエンス・ダイエット、愛猫の健康をより良い状態に保ちたいという事であればサイエンス・ダイエットPROを選択した方が良いです。と言っても、愛猫が健康でいてくれる方が良いに決まっていますので、必然的にオススメとなるのがサイエンス・ダイエットPROになりますね。

愛猫の状態で選べるラインナップ

数年前に大きくリニューアルを行ったサイエンス・ダイエットPRO。今まで与えていた方も混乱するほどに大きなリニューアルでしたが、現在のサイエンス・ダイエットPROの特徴は、愛猫の健康状態に応じた多用なラインナップです。ざっと紹介して行くと、

・「健康ガード 発育」子猫用、妊娠・授乳期の猫用
・「健康ガード 活力」健康な体を維持したい猫用(1〜6歳)
・「健康ガード 体重管理」肥満傾向の猫用(1〜6歳)
・「健康ガード 便通・毛玉」毛玉と便通のケアを行いたい猫用(1〜6歳、7歳〜)
・「健康ガード 腎臓・心臓」腎臓・心臓ケアを行いたい高齢猫用(7歳〜)
・「健康ガード 脳」健康な脳を守りたい高齢猫用(7歳〜)
・「健康ガード 関節」健康な関節を守りたい高齢猫用(7歳〜)
・「健康ガード 避妊・去勢」避妊・去勢を行った猫用

というラインナップ。他にはない独特のラインナップですね。成猫で普通のラインナップを選択するならば「活力」を選択するのがベストでしょう。このように、愛猫の健康状態や予防・維持したい健康状態で選べるのが斬新ですが、基本的には全てのシリーズが穀物を使用しているので、穀物アレルギーを持つ猫には不向きといえます。

サイエンス・ダイエットを選ぶならば、穀物アレルギーを持っておらず、かつ中身の原材料を確認したところ、便秘気味の猫も避けたほうが良いかもしれません。それでは、特に展開の多い高齢猫用(7歳〜)の原材料について詳しく見てみましょう。

スポンサードリンク

高齢猫用のラインナップを比較してみましょう

高齢猫用のラインナップの「腎臓・心臓」「脳」「関節」「便通・毛玉」の4種の原材料を比べてみましょう。共通するのは全て第一主原料に穀物が使用されている点です。ミートファーストのキャットフードが増えている中、穀物が多用されているので残念ながら高品質のキャットフードとは言い難いです。

その代わり、ビタミン群を多く含み、抗酸化作用のある果物や野菜が配合されています。そして、合成添加物も使用されていませんので、発がん性物質の心配など無く安心のキャットフードとも言えます。

食物アレルギーに配慮されているとは言い難く、消化吸収に関しても疑問の残る感じの配合なので、少々勿体無い感じもしますが、それぞれの内容に沿った栄養素も配合されているので、ハイクラスのキャットフードまでとは言わず、キャットフードにプラスαを求めている飼い主さんにはオススメかもしれません。

「健康ガード 腎臓・心臓」
小麦、コーングルテン、動物性油脂、米、チキン、チキンエキス、ビートパルプ、魚油、オート麦ファイバー、リンゴ、ブロッコリー、ニンジン、クランベリー、エンドウマメ、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、イオウ、ヨウ素)、乳酸、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン、リジン)、カルニチン、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)

「健康ガード 脳」
小麦、コーングルテン、米、動物性油脂、チキン、全卵、チキンエキス、ビートパルプ、亜麻仁、小麦グルテン、魚油、植物性油脂、オート麦ファイバー、リンゴ、ブロッコリー、ニンジン、クランベリー、エンドウマメ、ミネラル類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、イオウ、ヨウ素)、乳酸、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、アミノ酸類(タウリン)、カルニチン、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)

「健康ガード 関節」
米、コーングルテン、チキン、動物性油脂、大豆、魚油、チキンエキス、亜麻仁、小麦、アミノ酸類(システイン、スレオニン、タウリン、トリプトファン、メチオニン、リジン)、ミネラル類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロライド、マグネシウム、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、ヨウ素)、乳酸、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、カルニチン、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)

「健康ガード 便通・毛玉」
小麦、コーングルテン、動物性油脂、セルロース、チキン、小麦グルテン、米、チキンエキス、ビートパルプ、魚油、エンドウマメ、リンゴ、クランベリー、ニンジン、ブロッコリー、ミネラル類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、イオウ、ヨウ素)、乳酸、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、アミノ酸類(タウリン、リジン)、カルニチン、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)

まとめ

サイエンス・ダイエットPROの内容について調べてみましたが、いかがでしたでしょうか。残念ながらハイクラスのキャットフードとは言えませんが、フード自体の安全性で言えば合格ラインではあります。良くもなく、悪くもなくと言ったところでしょうか。

安価なキャットフードを与えるならば、比較的切り替えやすい価格帯のサイエンス・ダイエットPROなどに切り替えたほうが、より愛猫の健康維持にはつながるかもしれません。

ハイクラスであればあるほど、健康維持には繋がることが言えますが、サイエンス・ダイエットPROはミドルクラスの中間あたりといったところでしょうか。プレミアムフードの入門編としても最適なフードかもしれません。

※内容は2017年2月時点での情報になります。原材料、商品名等の内容は変更している場合があります。

スポンサーリンク