日本でも特に有名なドッグフードブランドのひとつである「ニュートロ」のナチュラルチョイスは食いつきの良さに定評のあるドッグフードですが、同じく食いつきの良さを追求した「モグワン」とは、どちらが優れたドッグフードと言えるのでしょうか。

そこで今回は「モグワンドッグフード」と「ニュートロ ナチュラルチョイス」の成分値や品質内容を徹底比較してみたいと思います。

スポンサーリンク

モグワン ドッグフードの特徴について


「モグワン」は食いつきの良さを追求したドッグフードで、動物性タンパク源を50%以上使用している点、穀物を使用しないグレインフリーである点、人工添加物を一切使用していないというのが特徴となるドッグフードです。

モグワンの自社調べでは97.8%もの割合で食べたという、食いつきの良さも立証済み。この食いつきの良さを支えているのが、豊富に使用された動物性タンパク源と、原材料に野菜や果物を使った手作りごはんのレシピから誕生したという配合。愛犬も喜んで食べてくれるわけです。

そして前述の通り、人工添加物は一切使用せず、原材料に使用されるのはすべてヒューマングレードの原材料ですので、愛犬にも安心して与えることができるドッグフードとなっています。

人工添加物不使用である意味とは

近年、特に人工添加物の使用については注目が集まっており、犬の健康に対してリスクがある可能性が指摘されています。人工添加物とは「着色料」や「保存料」「酸化防止剤」といった用途に多く使用されていますが、現にある研究では発がん性が認められたり、アレルギーを引き起こす可能性が指摘されています。

これらの研究では、ドッグフードに含まれるよりもかなり多くの量をマウスに投与した実験であるため、基準値以上に与えた場合の悪影響は判明したものの、メーカーの判断によっては基準値より下回っていれば何ら害はないという判断を行うフードメーカーも存在します。

とはいえ、発がん性が認められたような成分をあえて愛犬には与えたくはないというのが飼い主さんの考えではないでしょうか。コスト云々よりも、まずは愛犬の安全性を求める声も多く、近年のドッグフードではモグワン同様に、人工添加物を使用していないドッグフードが増加してきています。

今回モグワンの比較として取り上げるニュートロに関しても、人工添加物は一切使用していない安心のドッグフードですが、ニュートロの特徴についても触れていきたいと思います。

スポンサードリンク

ニュートロ ナチュラルチョイスの特徴について


「ニュートロ」はドッグフードメーカーの中でも特に有名なフードブランドの一つで、ニュートロの主力シリーズといってよいブランドが「ナチュラルチョイス」になります。

ニュートロには全部で3つのブランドがあり、グレインフリーで高タンパクを特徴とした「ワイルドレシピ」、ホリスティックブレンドでより高ランクな「シュプレモ」、そして今回はモグワンの比較として挙げている、自然素材にこだわった豊富なラインナップが揃う「ナチュラルチョイス」となっています。

ナチュラルチョイスは嗜好性の高い自然素材の使用にこだわり、ヒューマングレードの動物性タンパク源を使用しています。また、原材料は消化吸収が良く、栄養のバランスが整ったものを使用することにもこだわりがあり、愛犬の健康面だけでなく、皮膚や被毛の健康維持にも配慮された内容となっています。

モグワンとナチュラルチョイスの原材料を比較

では具体的にモグワンとニュートロのナチュラルチョイスの原材料を比較してみましょう。

【モグワン ドッグフード 原材料】
チキン&サーモン53%(チキン生肉20%、生サーモン11%、乾燥チキン11%、乾燥サーモン7%、チキングレイビー2%、サーモンオイル2%)、サツマイモ、エンドウ豆、レンズ豆、ひよこ豆、ビール酵母、アルファルファ、ミネラル類(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(Ⅱ)五水和物、無水ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)、ココナッツオイル、バナナ、りんご、海藻、クランベリー、カボチャ、カモミール、マリーゴールド、セイヨウタンポポ、トマト、ジンジャー、アスパラガス、パパイヤ、グルコサミン、メチルスルフォニルメタン(MSM)、コンドロイチン、乳酸菌

【ニュートロ ナチュラルチョイス チキン&玄米 成犬用 原材料】
チキン(肉)、チキンミール、エンドウマメ、玄米、粗挽き米、鶏脂*、大麦、ラムミール、オートミール、米糠、サツマイモ、タンパク加水分解物、ビートパルプ、亜麻仁、リンゴ、ブルーベリー、ニンジン、マリーゴールド抽出物、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、イノシトール、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、ミネラル類(カリウム、クロライド、セレン、ナトリウム、マンガン、亜鉛、鉄、銅)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、クエン酸)

モグワンの主原料は「チキン生肉」、続いて「生サーモン」「乾燥チキン」「乾燥サーモン」「チキングレイビー」「サーモンオイル」と続きます。
対してナチュラルチョイスの主原料は「チキン(肉)」、続いて「チキンミール」となっています。

動物性タンパク源の含有量に関しては圧倒的にモグワンが優勢という結果に。なお、ナチュラルチョイスは穀物類を使用しているので、グレインフリーであるモグワンのほうがより消化吸収に優れていると考えられるドッグフードです。

なお、ナチュラルチョイスに使用されている穀物は「玄米」や「粗挽き米」です。穀物アレルギーを持つ犬は注意が必要ですが、その多くは「小麦グルテン」が原因です。そのため、玄米に対してはアレルギーを持たない犬も多いので、穀物で一括りに考えないほうが良いでしょう。

モグワンとナチュラルチョイスの成分を比較


続いてモグワンとナチュラルチョイスの成分を比較していきたいと思います。

【モグワン 成分】
粗タンパク質:28%、脂質:12%、粗灰分:8%、粗繊維:3%、水分:8%、オメガ6脂肪酸:1.63%、オメガ3脂肪酸:1.29%、エネルギー(100gあたり)/約344kcal

【ニュートロ ナチュラルチョイス チキン&玄米 成犬用 成分】
粗タンパク質:24%、脂質:15%、粗灰分:10%、粗繊維:4%、水分:10%、オメガ6脂肪酸:2.0%、オメガ3脂肪酸:0.2%、エネルギー(100gあたり)/約365kcal

モグワンのタンパク質は28%に対し、ナチュラルチョイスのタンパク質は24%とモグワンのほうが高タンパク。脂質に関してはモグワンが12%に対し、ナチュラルチョイスは15%と、ナチュラルチョイスの方が高脂肪なドッグフードとなっています。

カロリーに関してはモグワンが100gあたり344Kcal、ナチュラルチョイスは100gあたり365Kcalとナチュラルチョイスの方が高カロリーな内容であることがわかります。

ただし、ポイントとなるのがモグワンが1ラインナップしか揃えていないという点です。モグワンは全年齢対応のドッグフードですので、特に年齢によって分けられてはいません。一見するとどんな犬にも与えやすいと思う全年齢対応のドッグフードですが、年齢によっては適した内容・適していない内容のドッグフードもあります。

スポンサードリンク

プロ目線から見たフードの比較

幼犬や成犬、活発な犬にとってはタンパク質は非常に重要なもので、筋肉を作ったり維持したりする働きを持ちます。また、健康な体を維持するためには欠かせないのもタンパク質の大切な役割です。

ただし、高齢犬にとってはあまりタンパク質は必要としていません。幼犬や成犬には20%〜30%のタンパク質が必要となりますが、高齢犬は10%台のタンパク質量でも問題はありません。

その理由に挙げられるのが、腎臓の衰えや消化機能の衰えです。高齢になると様々な部位が衰えてきてしまいますが、肉を消化するためには腎臓の働きが重要になります。

腎臓の機能が弱い状態ですと、腎臓への負担も増し、結果として体全体にも負担が生じる事となります。また、腎臓の機能が低下しているのにかかわらず高タンパクな食事を与え続けていると、腎臓の病気を引き起こしてしまう場合もあるのです。

まとめ

モグワンとナチュラルチョイスを比較してきましたが、モグワンのほうが高タンパク・低カロリーなドッグフードで、愛犬にも与えやすいドッグフードであると言えるでしょう。

ただし、その差もそこまで大きなものでは無いと言えます。ナチュラルチョイスに関しても高品質なドッグフードであり、何よりもラインナップが豊富ですので、愛犬の状態に合わせてドッグフードを選べるのは大きなアドバンテージです。

前述の通り、モグワンは1ラインナップのみとなっていますので、与える犬は限定されてきます。全年齢対応でも高齢犬にとってはタンパク質28%はやや高いと言えます。それであれば、ナチュラルチョイスのシニア犬用を選んだり、愛犬にあった他のラインナップを選ぶことも出来ます。

品質的には特に問題もなく、高品質なドッグフードと言えますが、選択肢がないという点では全年齢対応でも適していない犬や年齢も出てくるでしょう。愛犬に適したドッグフードを選ぶ際には、ドッグフードの質や内容も重要な要素ですが、より愛犬に合ったドッグフードを選ぶことのほうが大事なのです。

スポンサーリンク